goo blog サービス終了のお知らせ 

Yamaguchi-Takuto 音楽と調律 

仕事 ;ピアノ調律・修理・販売
連絡先:078-904-3771
趣味 :音楽 ギター 作曲 弾語り

ピアノの解体掃除

2013-01-09 14:43:44 | 仕事

 一年に一回とは言わないが、時々はキャビネットや鍵盤をはずし掃除をしましょう。ピアノの中、特に鍵盤の下にはほこりやフェルトのくずなどが一年もすると結構たまってしまいます。何年もの間、掃除をしないと綿を敷き詰めたようになってしまっていることがあります。そこには、湿気が抜けにくくまた、ガイ虫やダニやゴキブリ時にはネズミなどの温床となってしまいます。
また掃除をすることで、表にでていない金属部品などが、錆がでたり劣化していないかチェックすることができます。
調律師はピアノ全体をメンテナンスするのが仕事だと考えています。


私が、駆出しのころ、雑な仕事(調律)をしてクレームをいただいたことがあった。
それで先輩に、こっぴどく叱られました。「技術は未熟でも誠意をもって仕事をしろ、たとえば、アクションをはずし鍵盤も外して丁寧に掃除をしたり外装を磨いたり、一生懸命すれば、お客さんは認めてくれる」という具合に諭されました。その先輩もその昔、先輩の先輩に同じことを言われたそうです。
以来そのことを自分に言い聞かせて仕事をして来ましたが、ある日おこと、調律、掃除など作業が終わって、そこの奥さんが言うには、≪掃除をする調律師は技術に自信がないからそうすると聞いたことがあるけど、おたくだいじょうぶですか?≫ えっ!私は一瞬目がテン 絶句してしまいました。
確証はないが、先ほどの話を逆手にとって、どこかでそんな話を聞いてきたのでしょうけど、世界一、日本一とまでは言わないが、日々技術を磨いてそれなりの仕事をしているつもりなのだが、怒りが込み上げてくるのを抑えつつ丁寧にひとつずつ説明して納得してもらいました。
このお客さんとは、今でもお付き合いさせてもらっています。