すごくどうでもいい話ですが、音楽で苦手なジャンルってないですか。というかむしろ、特定のジャンルしか聞かないとか、もはや自分の聞いてるジャンル以外は音楽じゃないとか思っている人もいるかもしれません。
しかしながら、そうは言っても友達や周りの人が聴いて、「良い!」「最高!!」と言っている音楽。自分には全然わからないし、退屈だし下らないし、全く聴いていられない音楽でも、興味がわくことってあると思います。聴けるジャンルを広げたい、ちょっと敷居の高そうなジャンルを知って自分に箔を付けたい、まあ、いろいろあるでしょう。
しかしそれでも聴いてみるとやっぱりつまらない。結局、借りたCDも大して聴かないうちに返してしまって、それっきり。
よくあることです。
運良く自分の好きなジャンルから、ちょっとだけずれたジャンルに好きなアーティストが見つかって、はまっているうちに幅が広がればラッキーです。ですが、全然違う世界の音楽となるとなかなか難しい。ヒップホップばかり聴いてた人が突然オペラを、アニソンばかり聴いてた人がレゲエを、V系好きな人が演歌を、…ちょっと考えにくいですね。
これはそもそも、「音楽を聴く」という時に、その行為に求めている内容が全く違うことが原因です。単純に ”激しさ” とか "高尚さ" とかでは言えませんが、音楽ジャンルにはそれぞれが持っている世界観、空気感、人間観があります。アニソンにあるようなキャッチーさを求めてクラシックを聴いても退屈になりますし、メロディアスな旋律を求めてヒップホップやパンクを聴いても苛つくことでしょう。
そこで今回は、私が昔やっていた方法で、あまり好きじゃないジャンル、むしろ嫌いなジャンルの音楽が、好きになれる簡単な方法を紹介します。
■準備するもの
・苦手なジャンルの音源(CDでも何でも)
■手順
(1)方法は非情に簡単です。まずは苦手なジャンルの音楽を一週間、毎日聴きまくります。
このときに曲の良さとか全然わかる必要はありませんが、そのジャンルが生まれた背景や、ちょっとした情報を同時に覚えておくと効果的です。
(2)頭にループして嫌になるくらい聴いたら、聴くのをやめてください。
(無論、この段階で好きになれたらそれはそれでいいのですが。)
(3)それから半年間は何もしません。
方法は以上です。
非情に単純な方法ですが、個人的にはかなり効果がありました。
上手くいけば半年くらい経って、嫌いだった曲が無性に聴きたくなるときがきます。来なくても久しぶりに聴き直せば、以前より格段に聴きやすくなっているはずです。
結局のところ、食わず嫌いは慣れないもの、わからないものに対する本能的な防衛反応からきています。まずは慣れることが大事です。そして慣れてしまえば、次には聴き方がわかってきます。慣れないものを「理解して好きになる」というのは難しいので、「好きになってから理解する」という方法です。
考えてみれば、自分が好きな音楽もそういうものではないでしょうか。これこれこう言う理由があって素晴らしいから好きになったのではなく、好きで聴いているうちに良さがわかってくる。好き嫌いというのはもともと感覚的なもので、一つの考え方だけで良し悪しを論じられるものではありません。
私は最近はノイズ音楽というジャンルが好きで聴いていますが、ヒップホップも好きですし、ボカロも聴きます。もちろん演歌や声楽が聴きたくなるときもありますし、ジャンルというくくりだけで嫌いなものはありません。評価している人たちがいるということは、なにかしらの良さがあるはずのものなのです。
無論、すべての音楽を網羅する必要はないですが、なるほどこういう良さがあるのか、ということがわかっていれば、好みの違う人とのコミュニケーションも取りやすくなりますし、何より自分が楽しめる幅が広がればそれだけハッピーになれます。
もしも幅を広げたい、と少しでも思っているのなら、まずは自分が普段聴いているものとは全く違うところから、試してみてはいかがでしょうか。
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