《慶應義塾大学ユニコーンズQB列伝》
アメリカンフットボール界にもW杯日本代表トレンディーCB玉ノ井選手(Obic#21)を始めと
するラーメン愛好家が知られているが、フットボーラーにとってのラーメン屋は、女子マネの
英会話教材販売のような詐欺的な笑顔と、決して近付いて見てはならない禁断のチアの
幻想で入部させられた、元引きこもり新入生達の体重をアップさせるための「食い練」が強要
される神聖な鍛錬の場でもある。
「W杯」が強制お替りドンブリに見えてきたね・・・・(笑)
さて、先日筆者は東京は三田の慶應義塾大学正門からほど近い「ラーメン二郎」の本店で、
数年ぶりに思い出したように、「天下一」と並び称される「魔性のあの食べ物」に挑む機会が
あった。というか、これを書くのを思いついて無理やり機会を作った(笑。)
ラーメン二郎の店内の壁には、来店者の名刺や、フットボールやラグビーを含めた様々な
部活動の寄せ書きが、油にまみれて茶色くなって、互いにその思い出を競い合うように所狭し
と張られている。
ブヨブヨの太すぎる麺がゆであがるまでのしばしの間、ジロリアン*は青春の思い出に浸らぬ
わけにはいかないのだ・・・。
何年か前、慶応大に須田次郎というQBがいた(慶応&ジローつながり←笑)。
パルサーボウル*の常連だった名門慶應ユニコーンズが世代交代を迎えた頃、高校時代から
スポットライトを浴びていたQB井上(現Obic#17)を卒業で失った後を支えたQBである。
当時、関東学生1部リーグ所属校の中で唯一2部落ちを経験したことが無かった慶応大の微妙に
輝かしい歴史(笑)を支えた伝統の大型ラインを一挙に失い、来る日も来る日もQBサックを浴び
続け、茶色くなって孤軍奮闘する須田選手は、ちょうどそのころ復活を遂げて世間で華々しい注目
を浴びていた慶応大のラグビー部員の姿とはまるで対照的であった。
そして、須田選手は最上級生になった年、若い世代に経験を積ませるためかサイドラインを暖め
ることが多くなってしまった。
汚れることの無い真っ白な後ろ姿が、ポツンと寂しそうに出番を待っていた。
そんな須田選手の学生アメフト生活最後の秋も深まったある試合、予定調和的にパントを繰
り返す下級生オフェンスの拙攻と、プレイ以前に理解不足が明らかなキッキングを支えきれず、
前半何とか粘っていたディフェンスがついに堰をきったように崩壊していった試合で、「4年生
に思い出を」ということだったのだろうか、ついにQB須田次郎が登場した。
須田は冴えに冴え渡った。
まるで何かに憑かれたように小気味よくパスを通していった。
その日、他の試合が目当てでスタンドに待機する観客達は、須田の突然の快進撃に、にわかに
ザワつき始めた。
記憶では、結局その試合に慶応が勝つことはなかったし、その日のQB須田の成績が実際は
どれ位だったのか、残念ながら当時のスタッツが手元に無く、今となっては判らない。
ひょっとすると記録は平凡だったのかもしれない・・・・、
きっとそうだろう。
しかし、須田選手の一瞬の快進撃は、アメフト観戦歴「だけ」ならオールドな筆者(笑)に、
在間、岩田、井上
と、慶応がまるで輪廻転生のように数年置きに大学アメフト史に生み出して来た、華やかなQB
の記憶を一瞬甦らせたのは確かであった。
「防具フル装備の試合ユニホーム姿で、しかも女連れで吉野屋に入った」
という、(現在はQB遠藤健を擁する)華やかな慶応QBの歴史の中でひときわ地味な印象からは
想像もできない逸話を持つ須田選手も、時々むしょうに思い出す「魔性のあの食べ物」を食べて
いたのかなぁー、と勝手に想像で書いて(笑)、
「ベストジロリアン」
の称号を送りたい。
==================================================================
*ジロリアン:
ラーメン二郎をこよなく愛する人々。
「二郎を食わずして塾生(慶應義塾大生)を語るなかれ!」という格言もあるとか。
*パルサーボウル:
甲子園ボウル出場権をかけた関東学生リーグ決勝戦。今のクラッシュボウル決勝と同じ。
当時は日産が大会スポンサーについていた。
慶応大は日大にパルサーボウルで敗れ続けた。
アメリカンフットボール界にもW杯日本代表トレンディーCB玉ノ井選手(Obic#21)を始めと
するラーメン愛好家が知られているが、フットボーラーにとってのラーメン屋は、女子マネの
英会話教材販売のような詐欺的な笑顔と、決して近付いて見てはならない禁断のチアの
幻想で入部させられた、元引きこもり新入生達の体重をアップさせるための「食い練」が強要
される神聖な鍛錬の場でもある。
「W杯」が強制お替りドンブリに見えてきたね・・・・(笑)
さて、先日筆者は東京は三田の慶應義塾大学正門からほど近い「ラーメン二郎」の本店で、
数年ぶりに思い出したように、「天下一」と並び称される「魔性のあの食べ物」に挑む機会が
あった。というか、これを書くのを思いついて無理やり機会を作った(笑。)
ラーメン二郎の店内の壁には、来店者の名刺や、フットボールやラグビーを含めた様々な
部活動の寄せ書きが、油にまみれて茶色くなって、互いにその思い出を競い合うように所狭し
と張られている。
ブヨブヨの太すぎる麺がゆであがるまでのしばしの間、ジロリアン*は青春の思い出に浸らぬ
わけにはいかないのだ・・・。
何年か前、慶応大に須田次郎というQBがいた(慶応&ジローつながり←笑)。
パルサーボウル*の常連だった名門慶應ユニコーンズが世代交代を迎えた頃、高校時代から
スポットライトを浴びていたQB井上(現Obic#17)を卒業で失った後を支えたQBである。
当時、関東学生1部リーグ所属校の中で唯一2部落ちを経験したことが無かった慶応大の微妙に
輝かしい歴史(笑)を支えた伝統の大型ラインを一挙に失い、来る日も来る日もQBサックを浴び
続け、茶色くなって孤軍奮闘する須田選手は、ちょうどそのころ復活を遂げて世間で華々しい注目
を浴びていた慶応大のラグビー部員の姿とはまるで対照的であった。
そして、須田選手は最上級生になった年、若い世代に経験を積ませるためかサイドラインを暖め
ることが多くなってしまった。
汚れることの無い真っ白な後ろ姿が、ポツンと寂しそうに出番を待っていた。
そんな須田選手の学生アメフト生活最後の秋も深まったある試合、予定調和的にパントを繰
り返す下級生オフェンスの拙攻と、プレイ以前に理解不足が明らかなキッキングを支えきれず、
前半何とか粘っていたディフェンスがついに堰をきったように崩壊していった試合で、「4年生
に思い出を」ということだったのだろうか、ついにQB須田次郎が登場した。
須田は冴えに冴え渡った。
まるで何かに憑かれたように小気味よくパスを通していった。
その日、他の試合が目当てでスタンドに待機する観客達は、須田の突然の快進撃に、にわかに
ザワつき始めた。
記憶では、結局その試合に慶応が勝つことはなかったし、その日のQB須田の成績が実際は
どれ位だったのか、残念ながら当時のスタッツが手元に無く、今となっては判らない。
ひょっとすると記録は平凡だったのかもしれない・・・・、
きっとそうだろう。
しかし、須田選手の一瞬の快進撃は、アメフト観戦歴「だけ」ならオールドな筆者(笑)に、
在間、岩田、井上
と、慶応がまるで輪廻転生のように数年置きに大学アメフト史に生み出して来た、華やかなQB
の記憶を一瞬甦らせたのは確かであった。
「防具フル装備の試合ユニホーム姿で、しかも女連れで吉野屋に入った」
という、(現在はQB遠藤健を擁する)華やかな慶応QBの歴史の中でひときわ地味な印象からは
想像もできない逸話を持つ須田選手も、時々むしょうに思い出す「魔性のあの食べ物」を食べて
いたのかなぁー、と勝手に想像で書いて(笑)、
「ベストジロリアン」
の称号を送りたい。
==================================================================
*ジロリアン:
ラーメン二郎をこよなく愛する人々。
「二郎を食わずして塾生(慶應義塾大生)を語るなかれ!」という格言もあるとか。
*パルサーボウル:
甲子園ボウル出場権をかけた関東学生リーグ決勝戦。今のクラッシュボウル決勝と同じ。
当時は日産が大会スポンサーについていた。
慶応大は日大にパルサーボウルで敗れ続けた。
岩田、在間、井上
>順番が違いますね
>
>岩田、在間、井上
筆者も実は書く時
「あれぇ~逆かな、まいっか」、
的にやらかしてしまったことは認めなければ
なりません。でもさぁ、岩田選手の方が
若々しいっていうかぁ・・・(笑)