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Simulaitonで電子回路解析

Simulationを使用して電子回路について考察します。
主に電源回路

LED 駆動電流改善回路をSimulationで確認

2015-06-20 08:37:01 | 日記

簡単なLED駆動回路では、TRのVbeを利用して制御するため、

温度が変化するとVbeが変化(約-2.2mV/℃)するためLED駆動電流も

変化しました。

この変化量を小さくする方法を検討します。

専用ICを使えば簡単ですが、TRを1個と抵抗を追加するだけで簡単に

特性を改善できます。

下記に回路を示します。

V2は電源です。電源がない場合は、V1から抵抗2本で電圧を決めましょう。

Q2とQ3は差動回路になっているため、Q2のベースの電圧はQ3のベース電圧に

ほぼ等しい電圧になります。

温度が変わるとQ2,Q3ともにVbeの電圧が変動するため、温度の影響を小さく

できます。

この回路と前回の回路のときの温度変化による電流変化をSIMULATIONで

確認しますと下記の結果となります。

赤LINEが補償なしの回路のとき、緑LINEが補償した回路のときです。

 

温度が-20℃から100℃に変化した場合、

補償回路なしの場合の変動は、2.07mA

補償回路ありの場合の変動は、0.25mA

となり大幅に改善しました。

 

 


LED 駆動電流温度特性解析

2015-06-14 08:29:32 | 日記

LEDを点灯させる場合、温度に対しても一定にしたいです。

そこで、温度による変化の解析をします。

回路は、前回と同じ回路で解析可能です。

Simulationの設定は、

”Simulator”から”Choose Analysis.." を選択して

DCの項目のmode をTempratureに変更して”Define"を選択する。

Define Sweep Mode の画面が出ますので

Sweep mode のTemprature にチェックを入れる。

その後、Start temperature , Stop temperature , Number of points に

必要な数値を入れます。

Decade 、Linearは Linearを選択します。

Runさせて結果を表示させます。

 

 

温度が変化すると電流も変化してしまいました。

これは、電流検出のQ2のVbeが温度によって変化するためです。

次回は、この対策について考察します。

 

 

 


LED駆動回路で LEDのVFを変化させてSimulationを行う。

2015-06-07 07:39:46 | 日記

LED駆動回路でLEDのVFを変化させてSimulationをしてみます。

Simulationする回路は下記の回路です。

D1のパラメータを変えます。

Nを変化させたときの電流特性を解析します。

まず、”Simular"を選択し”Choose Analysis..."を選択。

Enable multi-step をチェックし”Define”をクリックします。

Define multi-step Analysis の項目の

Sweep mode の ”Model parameter”にチェックを入れ

Paremeters の Model name に LEDの名前入れます ”SCMP13WBC8W1"

Parameter neme に"N"を入力します。

Step Parameters に 変動させたい範囲の数値を入れます。

 

設定完了しましたら、SIMUALTIONをします。

この結果を下記に示します。

これで、LEDのVFを変動させても定電流特性の変化が小さいことがわかります。

LEDのVFがどのくらい変動したかを見るには前出しましたSIMULATION回路で確認してください。

 

 


LEDのMODEL パラメータを変えてVF特性を変更する。SIMetrix

2015-05-31 08:22:02 | 日記

LEDのVFのばらつきを考慮したときのSIMULATIONを行います。

その場合、LEDのMODELのパラメータを変更します。

LEDのVFの特性式は

Id=Is{exp(Vd/(n×Vt)-1}

となります。

IdはLEDの順方向電圧、VdはLEDの順方向電圧、nはパラメータ

Vt=26mV (at27℃) です。

このほかに直列抵抗 Rs があります。

LEDの端子間電圧は Vd+Rs×Id となります。

前回使用したLEDのMODELのパラメータを見てみます。

SIMetrixでは、Simulationをすると、その回路の情報をFileにします。

そのFILEを見ることできます。

Simulationを実施した後、 Command Shell から

”Graphs and Date "をクリックします。

”Edit List File ” を選択すると 情報が見れます。

その中に下記の記述があります。これがMODELの内容です。

 

.MODEL SCMP13WBC8W1 D

+ IS=105.90E-21
+ N=2.8522
+ RS=19.665
+ IKF=890.10E-6
+ EG=3.4000
+ CJO=25.300E-12
+ M=.39441
+ VJ=5.9662
+ ISR=54.650E-12
+ NR=13
+ BV=5
+ TT=17n

この中の N=2.8522,RS=19.665,IS=105.90E-21 を変更します。

Simulation回路内だけでこの定数を変更したいので、

回路図入力の画面上で変更します。

回路図を選択して ”F11"のボタンを押します。

回路図の下側にコマンドが記載されています。

このコマンドに先ほどのLEDのMODEL パラメータをCopyして

貼り付けます。

 

次に このコマンドに記載されているNの値を変更し、SIMUALTIONをします。

N=1(青LINE)とN=3(緑LINE)にしてSIMULATIONを実施したのが下記のグラフです。

赤LINEはNormalです。

 

このように、VFを変更できます。

コマンドの中だけで変更しているので、他のSimulationには、影響を与えません。

これで、VFを決めてSimulationを実施すると、LEDのVFのばらつきも考慮して

SIMUALTIONが実施できます。

次回はLED駆動回路でLEDのVFを変化させたときの解析を行います。

 

 

 


LED 駆動回路の改善 Simulationで検証

2015-05-23 07:31:37 | 日記

LED電流は、VCCやLEDのVFにより、変化してしまうことがわかりました。

VCCやLEDのVFの影響をなくすには、どうしたらよいでしょうか?

電流を見て一定になるようにフィードバックすることです。

簡単な回路としてはトランジスタを使用します。

Q1はLEDを駆動するためのトランジスタ。

R2は電流検出用抵抗。

Q2はその信号をフィードバックするためのトランジスタ。

R3はQ1のベース電流駆動用です。

動作としては、R2で電流検出してQ2をONさせてQ1のベース電流を

制御します。LEDの電流はiB×hfe (Q1)となります。

この回路のSimulation結果を下記に示します。

赤LINEが前回の回路

緑LINEが今回の回路の結果です。

電流の変動が小さくなったことがわかります。

 

次回はLEDのVFを変動させてSimulationしてみます。