goo blog サービス終了のお知らせ 

霧谷好人 情報・ビジネスブログ

技術、情報、経営にまつわる由無し事をそこはかとなく書きつらねる blog

Don't Trust Over 40

2005-11-21 18:49:25 | ビジネス
大前研一氏は講演録:
前編: http://nikkeibp.jp/sj2005/column/a/11/
後編: http://nikkeibp.jp/sj2005/column/a/12/
の中で、TV局を高い金を払って買収しようとするライブドアや楽天はすでに時代遅れの発想の上にあり、子供の頃からデジタル機器になじんできた若い世代は、旧世代に惑わされること無く、来るべきネット時代の見取り図を理解し、フロンティアを切り開いてほしい、と説いています。

氏のいうとおり、「株式時価総額=その企業が将来生み出す利益の現在価値、である」とか「ハーバードやスタンフォードのビジネススクール流のケーススタディが経営者教育に最善のものである」とかなどと無批判に信奉しているサラリーマンや経営者には、本格的なネットワーク時代の、動的適応が要求される経営の渦中では、うまく舵をとることが難しいのかも知れないですね。
それは、今「ネット時代の旗手」ともてはやされているような経営者についても同じことである、と。

もちろん、世の中の経営環境が押しなべてそう一様なわけではないでしょうし、旧来型のベスト・プラクティスでそこそこうまくやっていける領域もあれば、従ってケース・スタディが意味をもつ部分もあるでしょう。
過去にも Strum und Drang な時代はあったでしょうから、中途半端な現代よりも昔のケースを学んだ方が役立つかも知れないですが(笑)
なんにせよ、そこそこはそこそこですし、早晩そのような領域もネットワークされた世界に飲み込まれてしまうことは想像に難くありません。

今更、生まれたときからインターネットのある世代に戻るわけにもいかない大人としては、せめて環境と潮流をよく見定め、思考停止するな、といったところでしょうか。すべて動的でフローな環境下では、発想や意思決定もフローである必要があるのでしょうね。

デジタルハリウッド、「物語性」から広告や販促の効果検証

2005-10-14 11:32:10 | ビジネス
デジタルハリウッド、「物語性」から広告や販促の効果検証

デジタルハリウッドが番組制作のドラマデザイン社と共同で「ストーリー」の観点から広告・販促効果を検証する事業を始めるらしいです。
[2005年10月10日/日本経済新聞 朝刊]

デジハリ大学院に研究組織「ストーリーマーケティング研究室」を発足し、テレビやインターネットの広告にどんな物語性を持たせると消費者に好まれるかを研究。広告業界へのノウハウ提供を目指すようです。

ストーリー・テリングという形でのコミュニケーションの応用は昔からあって、チームを引っ張るときのリーダーシップなど様々に活用されており、マーケティングの世界でも色んな形の「ストーリー仕立て」が利用されているわけですが、それを正面から研究・理論化しようということなのでしょう。

プロップに起源をもつ物語論での分析などを絡めて、効果的に“商用ストーリー”を構築する技法などが開発されると面白そうです。

第1弾は明治製菓と同社ウェブサイトの菓子の紹介で実験する模様。


ICタグ-婦人靴売り場がキラーアプリケーションとなるか?

2005-09-27 18:48:39 | ビジネス
ICタグ 在庫が見え百貨店待ち時間半減 相次ぐ導入 高島屋も (産経新聞)

百貨店の婦人靴売り場でのICタグ導入が広がりそうな気配をみせているようです。

流通分野におけるICタグによる活用は、随分前から検討・宣伝され、METROフューチャー・ストアなど、あちらこちらの実店舗でも実証が繰り返されてきました。

しかし、ICタグ活用自体のコンセプトや機能のポテンシャルはいざ知らず、実環境では、タグをサプライチェーンのどのメンバーがつけるのか、購入後のICタグの不活性化等、お客様個人情報に対する配慮は十分か、など様々な課題が山積みとなり、次の一歩を踏み出しにくい状態が続いていたように思います。

婦人靴売り場でのICタグによる在庫管理は、昨年10月から今年2月にかけて、日本百貨店協会などが三越日本橋本店と阪急百貨店有楽町店で実施した実証実験で採用されたアプリケーションですが、この目の付け所が良かったように思います。
確かにこれまでの靴売り場では、目ぼしい靴を選ぶたびに店員さんがサイズを探しに奥へ売り場へと行ったり来たり。待っている間は手持ち無沙汰でお客様の満足度は下がるし、店員さんもお客様をさばく効率が非常に悪そうに思います。
それに値札つけがイン・ストアで行われる商品については小売店にICタグをつけるタイミングがどちらにしてもあり、丸々ICタグをつける手間が増える、ということではないわけで、そのような点でも靴売り場は好都合だったようです。

結果、効果的な接客や売上増につながり、両百貨店では実証が終わってからも導入、実運用し、今回さらに高島屋も導入することになったわけです。

ICタグのような基盤的システムは、どこかで火がついて勢いがつけば、瞬く間に広がる可能性があります。
効果が見えている婦人靴売り場での在庫管理というアプリケーションを得て、流通におけるICタグ活用が本格化してくるでしょうか?

プロダクト・プレイスメント⇔? [コパン:目撃者室井慎次編]

2005-08-22 10:16:34 | ビジネス
映画やドラマの登場人物が特定のスポンサーの商品を使ってみせたりアップにしたりして、さりげなく(時にはあからさまに)広告を行う、プロダクト・プレイスメントという広告手法はご存知の方も多いと思います。
最近では、視聴者がテレビのチャンネルをパチパチ変えるザッピングや、DVDレコーダで録画してみるときなどの「CM飛ばし」対策の一つとしても注目を集めています。

逆にCMに映画やドラマのコンテキストをもちこんだのが、明治製菓コパンのCM『目撃者室井慎次編』
明治製菓:CMギャラリー[2005/08/22現在掲載中]

人気TVドラマの登場人物であり、現在上映中のスピンアウト映画の主人公が、そのままのキャラクターをもってCMに登場します。
「アニメキャラクターを用いたCMと変わらないじゃん」とか「単なるタイアップでしょ」と言われれば、そうかも知れませんが、これをプロダクト・プレイスメントの逆にストーリーをCM中にもちこんだシナリオ・プレイスメント、あるいはコンテキスト・プレイスメント(ネーミングとしては今ひとつですね)としてとらえると、また一つ面白いかと。キャラクターだけではなく、その存在する場(このCMの場合は映画ストーリーとか)までCM中にもちこんだような。

このコパンのCMでは、普段は謹厳だがときにふとお国訛りの秋田弁で話す劇中人物のキャラクターが、部下のコミカルなコパン君ダンスを見たときの反応とうまくマッチしたものとなっています。

もちろん、このような方法を使うためには、このCMで言えば『室井慎次』というキャラクターの認知が高くなくてはいけません。このCMでは演者である柳葉敏郎氏自身の2.5枚目の線によって『室井慎次』を知らない人にもある程度伝わるよう担保されているように思われます。
(オリジナルのキャスティング自体が成功していないといけない、という、ある意味当たり前の話ですね)

と、いうようにいろいろ工夫の必要のある手法だとは思いますが、視聴者に“みせる(見せる/魅せる)”CMとしては今後おもしろいやり方(とらえ方)のように思われます。
[個人的には、意図的なプロダクト・プレイスメントは、かなりうまくやらないと、どうしても本筋を汚染しがちなような気がして...]

元SME社長の丸山氏、DRMなしの楽曲でインディーズをプロモーション

2005-08-19 08:51:28 | ビジネス
元SME社長の丸山氏、DRMなしの楽曲でインディーズをプロモーション (INTERNET Watch)

元ソニー・ミュージックエンタテインメント代表取締役社長の丸山茂雄氏が代表取締役を務める「株式会社に・よん・なな・みゅーじっく(247music)」が、2005年12月から新しい音楽の発掘などを目的としたサイト「music forecast 247(mF247)」を開始すると発表。

アーティストがプロモーションのために楽曲を登録し、インターネット上に公開(ネットリリース)できるサイト。ネットリリースした楽曲にはDRMなどのコピープロテクト技術を適用せず、リスナーは原則として無料でダウンロードでき、デジタルオーディオプレーヤーやCD-Rに保存可能となる模様。
楽曲の登録には審査もあり、審査合格後となる登録には1曲10,000円の登録料が必要。2曲目以降は1曲につき1,000円で、合計3曲(12,000円)まで登録可能。
楽曲の登録期間は3カ月で登録時は無料配信。その後、アーティストの意向に応じて有料配信に変更することもできる[1曲99円(予定)]。有料配信時は99円のうち70円がアーティスト(権利者)に支払われる予定。

ビジネスとして成立するか否かは、他のネット系ビジネス同様、情報の消費者たるリスナー、情報源となるアーチストの数をどれだけ集められるかにかかっているわけでしょうが、新しい文化的試みとしては興味深いです。既存のビジネス構造の“中抜き”になりうるのかどうかも注目したいところです。
『「情報」は無料、「作品」は有料』という考え方もいいですね。最初は単に情報にすぎない楽曲がある人にとってある段階からは作品になる、と。関心をもてなかった他の人にとっては情報のままですから、(存在を知らしめて可能性を求めることを制限してまで)有料にすることはない。CDショップの無料試聴の大規模版、ということになるのでしょうか。
[ビジネス的には価格づけのバージョニングの一種ということでしょう]

課題は現実に曲が大量に集まってきたときに、リスナーとのマッチングをどのように図るかということでしょうか。文字情報と違い直接的な検索がなかなか困難なところがひとつの問題となってくるかも。もっともネットジョッキーと呼ばれる“目利き”によるリコメンデーションや、(曲の感じの情緒的なキーワードなどの)属性情報の充実などによって、クリア可能なようにも思われます。実世界でもすでに大量の楽曲が出回っており、DJの方々などが(おそらく)そのような役割を果たしてきたわけですしね。

「eServer」止め「System」に。第1弾のメインフレームSystem z9を発表

2005-07-29 14:22:26 | ビジネス
IBM が再びサーバー・ブランド名に System を冠するようです。
「eServer」止め「System」に。

IBM System/360 に始まり、1990年代までIBMの計算機ブランドには
System/390、RISC System/6000、Application System/400、Personal System/1
と"System" が冠されていました。

それが e-business on demand の提唱と合わせて、2000年、"eServer"へと変更され、各々の製品ラインも
zSeries、pSeries、iSeries、xSeries
と呼ばれるようになっていたわけですが、それが再び"System z9"と"System"をブランド名に使用し、2006年前半には全シリーズから「eServer」を外すことになったそうです。

外見上は先祖がえりのようですが、おそらく、今度の"System"は以前とニュアンスが異なるのでしょう。90年代までの"System"は"Computer System"であり、自身で閉じたシステムを形づくっているものだったのが、今度の"System"は多分、(IBMにとっての)お客様の、(情報技術に限らない)情報システム全体を指す含みをもっているように思われます。
e-business on demand から単なるオンデマンドになったように、もはやビジネスにとって情報技術は当然のものとなっており、ビジネスを支えているものが"e-"であるとか"サーバー"であるとか言ったことは、本質的ではなくなっています。
それらはビジネスの側にとって無関心圏に入ってしまったわけです。

それに合わせて"System"と称するのは、IBMが進めている情報技術システムの仮想化などの動きと一貫性があり、シームレスで統合されたメッセージを伝えているように思われます。

トミー、ベビー服会社を買収

2005-07-19 08:39:54 | ビジネス
トミーがベビー服メーカーの和興(名古屋市)を買収、ベビー服事業に本格参入するそうです。

最近も東京駅にトミカ専門店を開くことで話題を呼んだトミカですが、こんどはベビー服です。
タカラ同様、トミーもトイ周辺事業、キャラクター・ビジネスの拡大には熱心で、実は平成16年10月に事業ユニットとして「アパレルチーム」を作って、すでに子供服には本格進出していたのですね。
(同時に「デジタルギア事業部」「ポケモン事業部」も創設されており、周辺ビジネスへの熱心な取組みがうかがわれます)
上掲の記事によると、児童向けアパレル事業の2006年3月期の売上高は約17億円の見込み。これにベビー向けを加え、3年後に90億円を目指すそうです。

ちなみにトミーの昨年度の玩具事業の売上高は 80,956百万円、営業利益は 5,774百万円、その他事業全体の売上高は 2,317百万円、営業利益は 231百万円となっていますから、その他事業の占める割合はまだ大きいものとはなっていませんが、玩具会社がアパレルなど周辺事業にどこまで手を拡げるのか、どの領域ではうまくプレイしていくことができるのか、しばし注目です。

タカラが竜の子プロを買収 キャラクター事業を強化

2005-07-04 09:46:33 | ビジネス
タカラが竜の子プロを買収 キャラクター事業を強化 (朝日新聞) - goo ニュース

タカラが、アニメーション制作会社「竜の子プロダクション」株式の88%を創業家から取得、買収したそうです。推定買収額は十数億円。竜の子プロは「みなしごハッチ」「科学忍者隊ガッチャマン」「タイムボカン」など現在中高年となっている大人たちの幼少期に流行った有名作品を数多く手がけた老舗です。タカラはこの買収により、人気キャラクターを活用した玩具開発やソフト関連事業を強化するとみられています。

マンガやアニメーションなどの物語中のキャラクターを創出するビジネスと、おもちゃ、ファンシーグッズ、あるいはキャラクターをシンボルとして用いた一般消費者向け商品販売などのキャラクターを利用するビジネスとの結びつきが、いわゆる「キャラクタービジネス」として強まっていますね(ゲームはキャラクターを生んだり、既存キャラクターを利用したり、丁度中間でしょうか)。キャラクターを創出する側では、キャラクターの2次的、3次的価値からの収益を上げたいわけですし、キャラクターを利用する側では、商品認知やブランド価値の向上をキャラクターに託すことができる。最近のマンガなどでは、キャラクターの人気を作り上げる段階から、ゲーム、アニメ、グッズ販売などで全面的に露出して総合的な効果を得ようとする動きも盛んです。

キャラクターは、単なるブランドのシンボルとは異なり、背景に物語をもっているところが特徴の一つかと思われるのですが、消費者がどの辺にどの位の物語性を求めているのか、商品はどの位のその物語を取り込めるのか/取り込むべきなのか、興味深いところです。

東芝・米MS、次世代DVDで協力表明

2005-06-28 08:01:10 | ビジネス
東芝・米MS、次世代DVDで協力表明 - goo ニュース

MSの家電向けOS「ウィンドウズCE」を搭載したHD―DVD再生機の共同開発を進めるそうです。
東芝側はパソコン関連機器においてブルーレイ・ディスク側をリードした、というようにもとらえているようですが、ゲイツMS会長は「MSは規格に関しては中立」と言っている模様。

確かにMSにしてみれば、優位に立った規格をサポートせざるをえないし、現段階でどちらと組むか、と問われれば、ゲーム機で対抗しているソニー=ブルーレイ・ディスク陣営よりもHD側と組むのは自然なこととも言えます。

注目すべきは、OSが規格競争にどのくらい支配力を持ちうるか、ということですね。DVDではずっと、ビデオ規格と同様、コンテンツ側が鍵だと言われてきましたが、この提携も後から振り返ると「ほとんど影響がなかった」ということになるのかも。

フジ、ライブドアの無線LAN利用へ 協力関係が形に

2005-06-13 09:48:42 | ビジネス
フジ、ライブドアの無線LAN利用へ 協力関係が形に (朝日新聞) - goo ニュース

ライブドア-ニッポン放送株取得騒動続報
フジテレビの制作担当者や記者が小型カメラで収録した映像を、ライブドアの無線LANを通じて本社に伝送できるようにするそうですが…。視聴者映像投稿系番組などでも無線LANで受けつけられるようになるそう。
ライブドアのポータル(玄関口)サイトにフジテレビの番組案内を載せることなども検討しているようです。

無線LANによる伝送については、それがテープに録画してから持ち帰ることに比べてもつ優位性などで、私には分からないことも多いですが、単に内輪の道具として用いるのでは「ネットとメディアの融合」も寂しい感じがします。それにこれが最初の成果だといってアナウンスされるのはライブドア的にはどうなのでしょう。(もちろん色々「大人の事情」があって華々しいものをアナウンスするには至らなかったのでしょうけど)
ましてや番組案内の掲示って。
まずは「小さなことからコツコツと」という感じでしょうか。