日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

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写狂人の旅 アラーキーと歩く4日間

2018-09-24 14:35:56 | 趣味
プレミアムカフェ「写狂人の旅 アラーキーと歩く4日間」
2017.11.27放送 NHK-BS(初回放送2009年)



「アラーキー」といえば「ヌード」のイメージ。
彼のカメラマン人生を追ったこの番組は、それだけではないことを証明するのに十分すぎる内容でした。

カメラマンデビューは「さっちん」。
東京の下町を彷徨しているときに出会った少年を、自分の少年時代に重ね合わせて撮影しまくった作品です。
一見して「土門拳か?」と見間違うような“昭和の腕白小僧”を捉えた表情に魅せられます。

それから電通に入社し、ヌード写真を初めて居づらくなり退社し、陽子さんと結婚してカメラマン人生を歩くことになります。

使用しているカメラはフィルムカメラなんですね。
手軽なスナップ写真はライカ。
三脚を使うときはペンタックス。

番組作成当時は「日本人ノ顔」プロジェクトに取り組んでいました。
彼の言動で耳に残ったコメント;

モノクロ写真は過去になってしまう。
不機嫌な顔は時間を止めてしまう。

カラーは現在を表現できる。
笑顔は時間を止めない、動いている。

家族の中の笑顔が最高。
大人の顔は人生を表す。
そしてその顔は家族と周囲が作る。

顔は魅力的である。
顔は人間の体の中で一番「ヌード」である。


番組を通して感じたことは、「彼が撮るとふつうの風景が作品になる」という事実。
もはや「センス」としかいいようがない。

何気ない町並みがセンチメンタルに写る。
女性のふとした表情が、秘めた美しさを垣間見せる。

なぜなんだろう?

もしかしたら、被写体に恋して被写体が愛しくてたまらないという感情が込められているからかもしれない、なんて番組終了後にふと思いました。
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写真家・石川竜一

2018-09-24 14:34:40 | 趣味
ハートネットTV「フィルターの先に〜写真家・石川竜一〜」
(2017.8.16放送:NHK-Eテレ)



アラーキーのドキュメンタリーの後にこの番組を見ました。
ん、この人の撮る写真、“作品”になっていない。

彼は「俺は石川竜一というフィルターなんだ」とつぶやきます。
ふだんは目にすることのない人々、風景をありのままに伝えるという意味でしょうか。

しかし私には、被写体が変わっているというインパクト以外、特に何も感じられませんでした。

番組内容
2年前写真界の芥川賞と呼ばれる木村伊兵衛写真賞を受賞した石川竜一(32)。彼が写す沖縄の風景と人が織りなす強烈な世界は衝撃的だ。密着取材で素顔の石川竜一に迫る。
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脳死と脳始の意義とは? 〜最後の講義「生物学者 福岡伸一」

2018-09-09 17:27:30 | 趣味
 このブログに4年ぶりに登場する福岡伸一先生。

□ (2014.8.30)「動的平衡」(福岡伸一 著)

 今回もNHKの番組です。



□ 最後の講義「生物学者 福岡伸一」
2018.8.18:NHK-BS
<番組内容> 
 「人生最後だったら、何を語り残すのか?」。アメリカの有名大学で行われる「最後の講義」が日本にも登場。今回は「生物と無生物のあいだ」などベストセラー著書で知られる生物学者・福岡伸一さん。「生命とは?生物とは何か?」を問い続けて数十年。「1年前の自分と今は別人。実は完全に入れ替わっている…」固定概念を揺さぶる目からウロコの刺激的なメッセージの連発。福岡ハカセと「生命」を考える知的エンターテインメント!


 「動的平衡」の概念は既に知っていたので、驚きはありませんでした。

 心に残ったコメントの一つに、「脳死と脳始」がありました。

 「脳死」とは「死」の定義を変えて寿命を短くした行為。
 そのメリットは、「まだ温かい体のパーツを移植に使える」という医学的&経済的行為。

 「脳始」とは「生」の定義を変えて寿命を短くする行為。
 胎児の脳が意識を持つまでは「命」と捉えないこと。
 つまり、それ以前は「命」ではないので科学的・医学的実験に使えるということ。

 結局「脳死」も「脳始」も人間の都合で人間の命の定義を変えて寿命を短くしただけ。

 なるほど。
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「麗しのシャトー物語〜ボルドー・ワイン街道を行く〜」

2018-08-09 05:48:00 | 趣味
麗しのシャトー物語〜ボルドー・ワイン街道を行く〜
2017.6.12放送、NHK-BS





内容紹介
麗しのシャトー物語~ボルドー・ワイン街道をゆく~(初回放送:1996年)鈴木保奈美が赤ワインの聖地、フランス・ボルドーのシャトーを旅しながらその魅力を伝える。
ボルドーは、誰もが認める赤ワインの聖地。「マルゴー」「ラトゥール」「ムートン」など、世紀を超えてその名声を不動のものにしてきたのは、シャトー(ワイン醸造者)たちの存在だ。番組は、女優の鈴木保奈美さんがボルドーのシャトーたちを訪ね、歴史に翻弄されながらもワインの品質を守り続けた彼らの情熱と、ボルドーという土地が育む地質から、最高峰に輝く銘酒の条件を探り出す。


初回放送が1996年だから、22年前に作成された番組です。
案内役の鈴木保奈美さんもお若い。
やや過剰気味の演出が鼻につきますが、まあ時代のなせる技でしょう。

内容はとても興味深いもの。
ボルドーの有名シャトーを訪問して巡る旅であり、ワインの名前でしか知らなかったシャトー達が目の前に現れるのですから、ワインファンにはたまりません。

数百年の歴史を持ち、20世紀前半の世界戦争をもくぐり抜けてきたシャトーは、様々な歴史を背負ってきました。

・イギリスとフランスの100年戦争はワイン畑を巡る攻防でもあった。
・1855年の格付けはナポレオン三世によるもの。
・ドイツの宰相ビスマルクが座り、シャトーが手に入るとの確信が崩れ、失望してインクをこぼした伝説の机。
・一次イギリスが所有したシャトーをフランスが取り返したが、その間もイギリスの所有者は敬意を持って管理してくれたのでワインの質は維持された。
・・・等々。

特に、二つのロートシルトを巡るエピソードは誠に興味深い。
以前から“ロートシルト”のスペルは“ロスチャイルド”と同じだなあ、と漠然と感じてきたのですが、その答がわかりました。
ロートシルトはユダヤの雄であるロスチャイルド家のフランス分家が所有しており、ラフィットとムートンを管理する家は親戚同士かつライバルであり、高品質のワイン製造にしのぎを削って今日に至る、とのこと。

なるほど。

ガロンヌ川の上流から、砂地・小石・大きめの小石と堆積するものの大きさにより土壌が異なり、すると同じ品種でも育つブドウの性質も異なり、出来上がるワインの味も微妙に異なってくることがよくわかりました。

これらの豆知識を持った上でワインを味わうとまた格別だろうなあ・・・と思いつつも、健康上の理由でワインを受けつけなくなった私の体が恨めしい(T_T)。
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“巨樹撮影”に最適化したデジカメを求めて

2018-07-22 08:44:49 | 趣味
 私の趣味は“巨樹巡り”。
 大きな樹木は神社のご神木として残っていることが多く、言い換えると“鎮守の森巡り”ですね。
 数百年間、人間の営みを見守ってきた巨樹の側に立つと、その存在感に圧倒され、自分の悩みの小ささを知るのです。

 その巨樹を撮影するためには、広角レンズが必要です。
 標準レンズではその大きな姿が収まりきらない。
 私の希望する“広角レンズ”は24mm未満を意味します。
 コンデジで“広角”を謳っている場合、たいてい24mm相当で、それ未満は限られた機種しか存在しないのが現状です。

 それから、巨樹の存在感を伝えるには、下から見上げるアングルが適しています。
 チルト液晶は上下しか動かないので、縦長で撮りたいときは役に立ちません。
 バリアングル液晶ならこれが可能です。

 ということで、「広角レンズ+バリアングル液晶」を満たすデジカメを使用してきました。
 当時のコンデジではそのようなモデルが見つからず、デジ一眼に手を出した理由です。

 その変遷は、
Nikon D7000(2010年発売)
Canon EOS 70D(2013年発売)
Canon EOS 80D(2016年発売)
 すべてセンサーはAPS-Cですね。

 バリアングルではなくチルトですが、雨の日用のサブカメラとして、オリンパスTG850/860/870も使ってきました。
 このシリーズの売りは強力な防水機能ですが、私にとっての魅力はコンデジながら21mmからの広角レンズを装備していること。
 残念ながら2018年現在は生産終了となっています。が、Amazon価格は高騰しプレミア価格、人気があった証拠ですね。

 近年は寄る年波と運動不足のため、80Dを抱えて何時間も撮影するのが体力的にきつくなってきました。
 私は1回の撮影行で300〜500枚撮ります。
 下から見上げるアングルはしゃがむ必要があり、つまりスクワットを数百回していることになり、膝がガクガクしてきます。
 1kgを超えるカメラの重さで手首が痛くなり、集中力が落ちてくるのが自分でもわかります。

 実は今月末に遠方に出張する予定があり、半分楽しみで、半分心配。
 EOS80Dを携帯していくと“苦行”になりそうです。
 このタイミングで思い切って「+軽量」を視野に入れたデジカメを探すことにしました。

 すると、一眼レフではなくコンデジですが「Canon PowerShot SX60 HS」を見つけました。
 2014年発売のモデルですが、超望遠に人気があるらしく、あまり値崩れしていません。
 ほかにも候補になるデジカメがいくつかあったのですが、「広角レンズ+バリアングル液晶+軽量」の2つまでは満たしても、3つすべて満たすモデルはSX60 HS(650g)のみ。
 


 早速、家電量販店へ出かけ、SX60HSを探しました・・・が、見当たりません。
 店員さんを捕まえて聞くと「置いていないので取り寄せになる」とのこと。
 取り寄せ可能かどうか確認してもらうと、「メーカーはSX60HSより、最近発売されたEOS Kiss Mがお勧めだそうです」とのコメント。
 なぜかというと、「お客さんはAPS-Cのデジカメを持っているので、SX60HSの1/2.3型センサーの写真では満足できないでしょう」という読みらしい。

 EOS Kiss M ?

 頭になかったモデルです。
 「Kiss」は子どもの写真を撮るママさん達をターゲットにしたシリーズというイメージがあり、対象から無意識のうちに外していたのでした。
 展示品がありましたので手に取ってみたところ、軽い!
 ちょっとプラスチッキーですが、この軽さは感動的でした。

 帰宅して EOS Kiss M についてネットで調べてみました。
 手元にあった「家電批評」も読んでみました。

 すると、「ママさんがターゲットのミラーレス一眼入門機だけど、その機能は結構本気モード」という紹介のされ方でした。
 デジ一眼でも軽量なのは「ミラーレス」がポイントです。
 同じAPS-Cセンサーですが、EOS 80D:650g、EOS Kiss M:354g、と300gも軽い。
 記事の中で私の目を釘付けにしたのは、広角レンズ「EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STM」の評価。
 「サイズ、値段、画質どれをとっても素晴らしい、いわゆる神レンズといえるだろう」と記載されていたのです。

 実際にこのレンズが展示してある店を探して手に取ってみると、現在使用中の広角レンズより「小さくて軽い」(220g)。
 EOS Kiss M に装着しても600g弱で、現在の1kg超え(650+385=1035g)よりとても軽く、手首負担は確実に軽減されますね。



 気がついたら、購入していました。
 希望は「EOS Kiss M ボディ+ EF-M 11-22mm」で、10万円くらいに抑えたかったのですが、「+EF-M18-150 IS STM」のズームレンズセットを買ってしまいました。
 店員さんから「“ボディのみ”は在庫がなく取り寄せになる」と言われ、すると出張に間に合わない・・・困った。
 しかたなく、望遠レンズセット+EF-M 11-22mmという内容となり、思わぬ出費となりました。

 「フルサイズセンサー+広角レンズ+バリアングル液晶」も考えましたが、これを満たす「Canon EOS 6D Mark II」は685gもあり、80Dよりさらに重い。
 将来、「フルサイズセンサー+ミラーレス」かつバリアングル液晶を満たす製品が出れば、それが私の理想のデジカメになるかもしれません。
 NikonとCanonがそれを開発中で、そろそろ発表されるのではないかという噂も・・・。
 ただ、フルサイズセンサー対応レンズは重く大きいのがふつうです。
 すると、この EOS Kiss M が私の希望を満たす究極のカメラになるのかな。

 はて、80Dの出番は?
 それなりにレンズを買い揃えてきたので、使わないわけにはいかない。
 いや、EOS Kiss M にレンズアダプターを装着すれば、すべてのキヤノン製レンズを使用できるということを知りました。
 そうか、いずれフルサイズのEOS6DⅡを手に入れればいいんだ。
 重くなるけど、三脚を使うという手もあるし。

 というわけで、結論は;

巨樹撮影 = 広角 + バリアングル + 軽量
→ EOS Kiss M
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ダイソンのハンディクリーナーを新調しました。

2018-03-27 05:53:18 | 趣味
 10年来使用していたダイソンのハンディクリーナーが動かなくなり、修理をあきらめて新規購入することにしました。
 使用していたモデルはこれ;

Dyson Digital Slim DC34 モーターヘッド DC34MH
 
 ん?
 発売が2011年だから、まだ10年は経っていないようですね。
 まあ、バッテリーの寿命であることは間違いないと思います。
 一応、今回の症状である「満充電しても数秒間で止まる」で検索すると、以下のブログがヒット;

ダイソンのコードレスクリーナーが急停止するときの4つのチェックポイント!

 一度ダイソンを使うと、その吸引力の強さに驚き、ほかのメーカーを使えなくなります。
 次もダイソンで、と検索すると・・・アレアレ? たくさんの機種が出てきます。
 ダイソンはバージョンアップしても型落ちの販売を続けるようでね。
 いずれにしても、Amazonで入手可能です。



 V6が2万円台〜、V7が3万円台〜、V8が4万円台・・・

□【V8 V7 V6の違い】ダイソンハンディ掃除機の種類とラインナップ解説
2017年10月20日:白物家電ブログ

 貧乏性の私は「掃除機に4万円」払う勇気がなく、V6でも十分に使えると考えてを一番安いV6にしたのでした。
 軽いですしね。
 せめてものこだわりに、オンラインストア限定のアイアン色を選択。

<追記>
 バッテリーが寿命なら、バッテリーを交換すればいい、という単純な発想。
 昔のモデルなので販売しているかな、と心配しつつAmazonで検索すると、出てくる出てくる・・・その中でも「DC34互換」「純正品より長時間使える」というこれが目に止まりました;

Enelife 【純正品と比較し2.4倍の32分間運転】 V2-3000A 【サムソンSDI製3000mAh電池搭載】 【日本の会社による長期1年保証】【 ボタン脱着式 DC31 DC34 DC35 DC44 DC45 DC56 など】

 純正品ではなく互換バッテリーながらユーザーレビューも★ 4.5 なので優秀。
 私のハンディクリーナーも古いし保証はとっくの昔に切れているので、ええい、だまされたと思って購入!
 果たして使えるのかどうか?

 ↓

 使えました!

 皆さん、ダイソンのハンディ・クリーナーのバッテリーが寿命を迎えても捨てないで、互換バッテリーで網皮と働きしてもらいましょう。
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コーヒーの1日上限量は5杯です。

2018-03-25 06:35:34 | 趣味
 私は珈琲が好きで、豆を購入して毎朝ミルで挽き、ペーパードリップで味わっています。
 最近のお気に入りは、ケニアの浅煎り。
 口当たりがフルーティーで、後味のほどよい酸味がたまりません。
 あ、「苦い珈琲が好き」という人には向かないと思いますので、あしからず。

 さて、「珈琲は体に良い、いや悪い」と未だに喧々ガクガクです。
 生活習慣病対策に良いというニュースから、カフェイン中毒で命が危険にさらされる、まで情報のバリエーションが広すぎ。

 科学的に分析した記事を紹介します。

■ コーヒーは有益か?有害か?/BMJ
ケアネット:2017/12/04
 コーヒーの飲用は、一般的な量であれば全般に安全で、1日3~4杯の飲用でさまざまな健康転帰のリスクが大幅に低減され、有害性よりも利益が勝る可能性が高いことが、英国・サウサンプトン大学のRobin Poole氏らの検討で明らかとなった。研究の成果は、BMJ誌2017年11月22日号に掲載された。コーヒーは世界的に消費量が多く、とくに慢性肝疾患における利益の可能性が高いとされるが、コーヒー飲用の利益や有害性との関係は多岐にわたる。コーヒーと健康との関連を理解することは、介入研究に先立つ、有害性との関連の探索において重要であるとされている。


 この論文は、評価に値する質の高い論文を集めて解析したもので、口コミや噂よりも信用できます。
 1日3〜4杯ならベネフィット>リスクなのですね。
 心臓血管死、心臓血管疾患、眼発症リスクなどが軒並み減少するそうです。

 しかし一方で、妊婦さんがたくさん飲むと、低出生体重児や早産の頻度が増えるという一面もあるようです。
 でも「喫煙の有無で補正すると差がなくなる」ことから、タバコの害の方がハイリスクらしい。

 結論として「妊婦や骨折リスクのある女性を除き、1日3〜4杯程度のコーヒー摂取であれば健康に与える便益は害を上回る可能性が高いと考えられる」とのこと。

 よかった、よかった。

 次は珈琲専門家(ネスレ日本の福島洋一氏)による解説記事を。

■ カフェインが気になる コーヒーは1日何杯までOK?
日経Gooday:2017/6/17)より抜粋;
・・・
 カフェインは、苦みを持つアルカロイド類の化学物質です。植物が昆虫に食べられないように自らの身を守るため、作られた物質だと考えられています。カフェインは熱に強い性質を持っているためにコーヒー豆を焙煎してもその多くが残ります。
・・・
 玉露はカフェインを多く含んでいる。コーヒーは100mL当たり約60mg程度とすると、1杯(150mL)当たり90mg程度。
 コーヒーは約100mL当たり、40~60mg程度含んでいます。1杯を150mLとした場合は、60~90mg程度となります。エナジードリンクのカフェイン量は種類にもよりますが、コーヒーと同じくらいか多めに設定されることが多いようです。デカフェといわれるカフェインレスコーヒーは、コーヒー豆からカフェインを除去する工程を入れたもので、カフェイン量は100mL当たり1~2mgくらいまで低減されています。
 カフェインの摂取量や主要摂取源は、国や食生活により異なりますが、日本ではコーヒーとお茶の2つが突出した摂取源となっています。
 医薬品では、眠気予防薬、鼻炎用カプセル、解熱鎮痛薬や咳止め薬などに、数十mgから200mgくらい入っています。
・・・
 カフェインは、コーヒーを飲んでおよそ20~30分で吸収されて血流にのり、全身を巡ります。
 カフェインの大きな特徴は、脳に作用するということです。多くの化学物質は、「血液脳関門」という脳のバリアによって脳内には入ることができませんが、カフェインはこの関門を通過して脳に到達するのです。
 脳には、ドーパミンやノルアドレナリンといった興奮性の神経伝達物質の放出を抑える「アデノシン」という物質がありますが、カフェインはアデノシンと似た構造をしているために、アデノシンの働き、つまり「興奮抑制作用」をブロックし、脳を興奮、覚醒させると考えられています。
 カフェインの半減期、つまり血中濃度が半分になるまでの時間は、個人差もありますが、4時間ほどとされています。
・・・
 カフェインを75mg以上含むコーヒーを摂取した実験によって、「集中力を維持できる」という研究や、「カフェインが睡魔によるパフォーマンス低下を抑制する」という研究が報告されています。
 脳への働き、というところでいうと、カフェイン摂取によってパーキンソン病のリスクが低下するという疫学調査の結果が多く報告されています。パーキンソン病は、脳内のドーパミン不足とアセチルコリンの増強が発症に関与するとされる神経変性疾患ですが、カフェインが神経細胞の保護に役立っているのではないかと注目されています。
・・・
 欧州食品安全機関(EFSA)は、成人が摂取しても体に影響がないとみられる1日当たりのカフェインの最大摂取量を設定しています(EFSA J 2015,13(5),4102)。成人なら1日400mg、コーヒー1杯(150mL)当たりのカフェイン量をおよそ80mgとすると、5杯程度でカフェインの最大摂取量になります。
 なお、子どもは大人の4分の1ほど(体重30kgで1日90mg)と考えてください。妊婦や授乳婦は200mg(コーヒーだけなら1日2~3杯)までを目安にするといいでしょう。
 健康な成人なら、1日3~5杯であれば安心して飲んでいただける量だと思います。
・・・
 就寝1時間前と3時間前に、合計200mgのカフェイン(コーヒー2杯強に相当する)をとると、10分ほど寝付く時間までの時間が長くなり、30分程度、睡眠時間が短くなるという報告があります。
 特に、高齢者は睡眠が浅くなり、カフェインの肝臓での代謝も落ちるためにカフェインの影響を受けやすくなります。夜にコーヒーを飲むと、睡眠の質が落ちやすいといえるでしょう。
 夜遅くにコーヒーを飲みたくなったら、カフェインレスコーヒーにするのがおすすめです。
・・・
 「カフェインは基礎代謝を上げる」という研究が1980年にスイスのネスレ中央研究所によって報告されています。
 コーヒー6杯程度のカフェインを空腹時に摂取すると、基礎代謝は約16%上がり、脂肪燃焼のもとになる遊離脂肪酸が増え、脂肪燃焼が高まるというものです。コーヒー3杯程度でも、基礎代謝は約12%上昇しています。
 ただし、「じゃあ、コーヒーでカフェインをとればやせるの?」というとそんなに話は簡単ではありません(笑)。カフェインによる体重増加の抑制は、非常に限定された結果しか出ていません。
 運動とコーヒー摂取を組み合わせると、スポーツ時のパフォーマンスが上がります。実際、カフェイン入りコーヒーを飲むと中距離走(1500m走)のタイムが3秒ほど速くなることが分かっています。
 このため、2004年まではカフェインはドーピングの検査対象薬物とされていたくらいです。コーヒーやお茶からカフェインは日常的に摂取されることもあり、今は指定薬物ではなくなりましたが、競技会での監視は続けられています。
・・・
 カフェインには強心作用(心臓の収縮力を高める働きのこと。心拍数や血圧が上がったりする)がありますからコーヒーを摂取した直後は血圧は上がります。ただし、その上昇の度合いはそれほど高くはありません。
「コーヒーを一度に3杯摂取した時、3時間後までに上の血圧は8mmHgしか上昇しない。しかも1日3~5杯を2週間摂取しても、血圧には変化がない」という研究結果があります。
 私たちの生活の中には、さまざまなタイミングで血圧上昇の機会があります。例えば緊張する会議では血圧は20mmHg上がり、通勤では14mmHg、歩行によっても12mmHg上がるといわれています。
・・・
 空きっ腹でコーヒーを飲むのは良くない場合があるかもしれません。なぜなら、カフェインには胃酸分泌を促進する作用があるため、もともと胃酸過多の人が空腹時にコーヒーを飲むと、胃酸によって胃粘膜にダメージを与える可能性があるからです。
 ただし、「健康な人がコーヒーを飲むことによって胃を悪くするか」というと、そうではなさそうだと考えられます。8013人の健康な日本人男女を対象に行われた横断研究によって、コーヒーは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎のいずれにも影響を与えないことが示されています。
・・・
 カフェインにはマイルドな利尿作用があります。これは、カフェインを含む緑茶などでも同様に見られる現象です。コーヒーの利尿作用は実はそれほど強くないのですが、気になる方は、カフェインの摂取を控えたほうがいいかもしれません。睡眠の質への影響もありますので、コーヒーを飲んでもぐっすり眠れる、という人でも寝る前は、カフェインレスにすることをお勧めします。
・・・
 コーヒーは世界中で多くの人に飲まれています。日本でも今では、コーヒーがたくさん飲まれるようになりましたが、それでも欧米よりも少なく、一人当たりの摂取量は北欧各国の半分以下です。


 カフェイン含有量は、珈琲より玉露の方が多いとは意外です(普通の煎茶は珈琲の1/3程度)。
 デカフェ(カフェインレス珈琲)に含まれるカフェインは、一般の珈琲の1/20まで除去処理されているのも驚きでした。
 それから、「珈琲を飲むと胃にくる」というイメージは、医学的には否定的だそうで、ではこの違和感は何だろう?

 結論として、「健康成人の上限量は1日5杯」。
 覚えておきましょう。

<追記>
□ 「コーヒーは予想以上に代謝に影響する」より
提供元:HealthDay News:2018.4.4
・・・米国では成人のカフェイン摂取量は、食事に関するガイドラインで1日400mgまでが安全域とされており、コーヒーを1日8杯も摂取するとカフェイン含有量が800mgと上限を超えてしまい、睡眠や精神面への悪影響が懸念されることも強調している。
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「生き残り」ではなく「死に損ない」

2018-03-14 07:22:05 | エッセイ
 「陰に光を当てる作家」という表現が似合う五木寛之さんに惹かれます。
 熱中世代・大人のランキング(BS朝日)に五木寛之が登場しました(2018.3.10)。

 彼の原点は、平壌で迎えた終戦。
 当時日本が占領し、日本人もたくさん住んでいた。
 政府は「危険はない、そこに留まるように」と嘘をつき、しかし軍上層部はさっさと内地(日本)へ逃げて民間人は置き去りにされた。
 国とは都合が悪くなると嘘をつき保身に走り市民は犠牲になるのが世の常である。

 無防備の状態となった平壌にソ連軍(先発隊は丸刈り&タトゥーだらけの囚人部隊)が進軍してきて、男は殺され、女はレイプされた。
 しかし彼らが兵舎に帰るときに歌を歌いながら歩いているのを偶然みかけた。
 そのハーモニーが天井の音楽のように美しい。
 悪行の限りを尽くす姿と美しい歌声のギャップが埋まらない。
 ロシア人とはどんな人々なんだろうか?
 彼は帰国した後、その疑問を解くべく大学へ進んでロシア文学を専攻した。


 戦争が終わり、帰国した兵士たちが口にした言葉を私は忘れられません。
 「わたしは“生き残り”ではない、“死に損ない”だ。仲間の兵士に申し訳ない」
 同じ言葉が引き揚げ者である五木さんの口からも漏れたことに驚きました。

 敗戦後の戦地では「お先にどうぞ」という人は生き残れない。
 他人を押しのけてでも生き抜く覚悟があるものだけが生き残る。
 だから、引き揚げ者は皆、後ろめたい気持ちを抱いている。

 五木氏は50歳の時に重度の鬱病にかかり、数年間休筆した。
 その間、龍谷大学で仏教を学んだ。
 そこで親鸞の思想に出会った。
 親鸞は平安時代末期に活動した僧侶で、当時の日本は血で血を洗う戦いに明け暮れ、現世での幸福など望むべくもなく、自分の行いを振り返っても極楽へいけるはずがない、という「生きるも地獄、死ぬも地獄」というすさんだ時代だった。
 親鸞は「悪人正機」を唱え、「悪人こそ救われるべきである、さあお経を唱えよう」と説いたのであった。

 そのシチュエーションに五木氏は自分がぴったりはまるように感じた。
 正しいことを奨励するだけでは宗教とはいえない。
 罪の意識を抱えながら生き続けなくてはいけない人々を救うのが宗教である。
 彼はのちに「親鸞」という小説を完成させたのであった。



番組内容
 1932年、福岡生まれ。33歳の時に「さらばモスクワ愚連隊」で作家デビュー。翌年には「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞を受賞。「青春の門」「親鸞」などベストセラーを次々に生み出し活躍を続ける。その半生は激動の時代と共にあった。12歳の時、朝鮮半島で終戦を迎え、その後極限状態での引き揚げを経験した。これまでほとんどメディアで語ることのなかった、五木さんにとっての戦争と今とは。そして半世紀を超えた作家生活の中での2度の休筆。ベストセラー作家が自ら抱えた複雑な思いを聞きます。
そして85歳の今、五木さんが提案する豊かな人生の生き方とは。

「青春の門」23年ぶりに連載再開
 1969年に週刊誌で連載を開始した「青春の門」。8部16冊に及ぶ作品は、シリーズ累計発行部数2200万部を超える大ベストセラーとなった。2017年には23年の時を経て連載を開始した。なぜ今連載再開したのか…、そして85歳で描く20代の主人公とは…。五木さんにとって「青春の門」とはどのような存在なのかに迫る。

朝鮮半島で迎えた終戦 引き揚げの記憶
 両親とも教師だった家に生まれた五木さん。生後三か月で両親と共に朝鮮半島に渡る。子供の頃は深夜に図書館に忍び込んで本を読むほど読書に夢中だった。そんな五木さんが終戦を迎えたのは中学1年生の時、場所は平壌だった。瞬く間にソ連軍の侵攻に合い、生活の場を奪われた。命からがら日本へ引き揚げた五木さんが今なお残る戦争の記憶を語った。

華やかな作家人生も 2度の休筆
 33歳で作家デビューを果たし、小説現代新人賞を受賞。その翌年2作目の「蒼ざめた馬を見よ」では直木賞受賞した。以降生み出す作品は次々とベストセラーに。そんな五木さんだが、40歳頃と50歳頃の2度休筆した時期があった。人気作家が書くことをやめた背景にはどのような思いがあったのか、またその時に出会った宗教人「親鸞」について聞いた。

豊かな人生後半の生き方とは…
 2017年に発表したエッセー「孤独のすすめ」。人生後半の生き方を伝えているこの本は、発行部数30万部を超えるベストセラーとなっている。そんな作品の題材となった「孤独について」街の人はどのように考えているのか、聞いた。その答えは実に様々なもので五木さんも思わず感嘆の声を上げた。五木さんが思う「孤独」とはどのようなものなのか、またすすめるというその裏側の気持ちに迫る。

五木さんの生活信条とは
 「髪を年に4回しか洗わない」「大学生以降病院には行ったことがない」という都市伝説のような噂を持つ五木さん。長年の疑問を鴻上進藤がぶつけたが、その答えにスタジオ中驚きの声が上がった。五木さんの持つ独自の生活信条、人生哲学の一端が垣間見える。


※作家・五木寛之
1932年福岡県生まれ、生後間もなく朝鮮に渡り、47年に引き揚げる。
52年早稲田大学露文科入学。57年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門 筑豊編』ほかで吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は2001年度「BOOK OF THE YEAR」(スピリチュアル部門)に選ばれた。02年に菊池寛賞を受賞。10年に刊行された『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。
著書に『蓮如』『大河の一滴』『林住期』など多数。独自の批評、評論活動でも知られ、エッセイ集『風に吹かれて』は総計460万部のロングセラーになっている。
現在、泉鏡花文学賞、吉川英治文学賞などの選考委員をつとめる。
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1秒タッチで電子的に遠近切り替えができる遠近両用メガネ「TouchFocus」

2018-02-14 06:05:41 | ファッション
 50歳を過ぎて、細かい文字を読むには老眼鏡が必要になりました。
 ですので「遠近両用眼鏡」には興味があります。
 従来は上半分を使う遠くに焦点が合い、下半分を使うと手元に焦点が合う、というものが主流。

 ここで、ワンタッチで切り替え可能なものが登場しました。
 しかし価格が25万円・・・た、高い。

■ 1秒タッチで電子的に遠近切り替えができる遠近両用メガネ「TouchFocus」
2018年02月08日:ITmedia
 三井化学は、液晶レンズ技術を採用した遠近両用アイウェア「TouchFocus」の販売を開始する。
 三井化学は2月8日、液晶レンズ技術を採用した遠近両用アイウェア「TouchFocus」を発表、2月15日に販売を開始する。実売価格は25万円(税別)。
 度数の制御を実現できる液晶レンズ技術を採用したアイウェア。メガネのつる(テンプル)の部分に電子回路を内蔵しており、センサーに1秒ほど触れることで液晶の屈折率を変化させて瞬時に遠近の切り替えを行える仕組みだ。

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液晶レンズの構造と遠近切り替えの仕組み

 着脱式の小型バッテリーを右フレームのテンプル先端に備えており、フル充電で約10時間の連続使用が可能。近くを見る「リーディングゾーン」の使用時以外は電力を消費しないため、1日平均1時間リーディングゾーン利用した場合で約1週間利用できるとしている。
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プリンター入れ替え顛末記(MFC-9340CDW→ EW-M670FT)

2018-02-11 14:39:26 | 趣味
 プリンターにはインクジェットとレーザーがあります。
 一般的に写真はインクジェット、文書はレーザーが適していると考えられてきました。

 私は仕事で大量に配布用カラー文書を印刷します。
 文字が中心なので、印字品質の面からカラーレーザープリンターを数台引き継ぎ使用してきました。
 現在使用中のものはブラザーの「MFC-9340CDW」(71979円)。



 結構高かったのですが、「5年間保証」に惹かれての購入でした。
 印字品質にはとても満足しているものの、数ヶ月おきにトナー代が3万円強かかるのがストレス(T_T)。
 もっと安く印刷できないものか、と悩む日々。

 一方のインクジェットはどんどん進化し、昔はにじんで使い物にならなかった文字も使用に耐えるようになってきたので、しばらく前から様子をうかがい物色してきました。
 傾向としてプリンター本体の値段は安いのですが、インク代が嵩んでうんざりするのはレーザーと同じです。

 そこに登場したのが、エプソンの「エコタンク」。
 インク代の安さがポイントの商品です。
 本体価格を高めに設定し、消耗品のインク代を押さえたという、今までとは逆の売り方。 
 カラー文書の表裏プリント1枚は、カラーレーザーで30円、一方のエコタンクではなんと1.8円。
 一桁も違うのです!

 これは見逃せません。

 塾考の結果、「EW-M670FT」というモデルを購入しました。



 「EW-M770T」と迷いに迷ったのですが、給紙枚数の多さで決めました(250枚 vs. 100枚)。
 さらに10000円のキャッシュバック・キャンペーンを知り、「このタイミングしかない!」と確信して購入に至りました。

 そして実際にセッティング(結構面倒でした)して印刷してみると・・・

・文字のにじみは気になりません。
・色はちょっと薄め(特に青系)。
・色が薄いにもかかわらず、裏が透けて見えてしまう。
・オレンジ色が赤っぽくなってしまう。
・液晶はタッチパネルを採用しているものの、とにかく小さくて操作しにくい。

 等々、気になるところはありますが、まあ許容範囲でしょう。
 色調の再現性からして写真は無理かな、とも感じました。

 キャッシュバック・キャンペーンの書類もせっせと作りましたが、これも結構面倒でした。

 しばらく試運転し、問題なければ入れ替えて作業終了です(^^)。
 よかった、よかった。

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