ジャックニコルソンとモーガンフリーマンの最高の人生の見つけ方という映画を観た方も多いかと思いますが、ジャックニコルソン演じる大富豪がモーガンフリーマン演じる一介の自動車整備工と病院で隣り合わせになり意気投合し二人で人生でやり残した事をメモに書き出し、有り余る財力で次々に叶えていくという物語でした。
最後は亡くなってしまうのですが、エベレストで違ったかたちでの再開を果たすというちょっと考えさせられる映画でした。
果たして人は最後もうやり残した事は無いなどという生き方が出来るのだろうか?
などと考えてしまいます。
私もまだ会社を立ち上げてたばかりの若かりし頃、将来仕事が落ち着いたらやってみたかった事がいくつかありました。
まだバブルがはじけて間もない頃私は運良くデフレの波に乗り低価格の衣料品で順調に売上げを伸ばしていました。
その頃料理の鉄人なるテレビ番組に夢中になり自分でも自己流ですがよく料理を作っていました。
やがて自分でも飲食店をやってみたいという夢を持つようになり、やるからにはこだわって魯山人のように料理から器に至るまで全て自分でプロデュースしたいと考えるようになりました。
しかし仕事が忙しく封印するしかありません。
心の奥底でいつかきっと夢を叶えてやると誓いました。
そして前回お話しした通りその機会が巡って来ました。
そして手打ち蕎麦の学校に入学する話につながっていきます。
卒業後、私はすぐに世田谷区経堂にあるまだん陶房という陶芸教室の門を叩きます。
こちらの主宰されている先生はわたしの好きな志野や織部などの桃山陶を得意としていたからです。
そこで技術を習得し自分の手で作った器でお客さんに食べていただこうと考えたからです。
先生は私の話を熱心に聞いていただいて応援してくださいます。
蕎麦屋の看板を自分で彫ることを提案いただき字も書いて下さいました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
それとは別に自分の好きな器を窯場を訪ねて買い求めたり、日本全国の美味しいお蕎麦屋さんを食べ歩いたりしたいという気持ちが押さえられずに旅に出る事を決意しました。
最初の目的地は静岡県島田にある藪蕎麦宮本です。
池之端藪蕎麦で修行され独立、全国にその名を轟かす名店です。
その後瀬戸市の窯場を周り、先生の親しい陶芸家、岐阜県は土岐市在住織部の達人、塚本治彦先生の窯場を見学させてもらう予定になっています。
愛車のプリウスαにテントと寝袋も積んでゴールデンウィークに有田で開催される陶器市目指し各地を転々としながらて行ってきます。