ブダペストの島

気づけばブダペスト１０泊目。





ここから先は「物価危険地域」なので、躊躇しているうちに日数が。

その代わり、ここから先の情報集めはしっかりできた。と思いたい。





そしてこれからの予定も大分決まった。
いや、決めざるを得なかった。

オンシーズンのヨーロッパ、バスから宿泊先から全て前もって予約しないことには、町から出ることすらできやしない。

旅に出て初めてクレジットカードなんて使ってしまった。
カードなしじゃ旅すらできない。恐るべし夏のヨーロッパ。





うかうかしていると本当にどんどんお金が消えていく。

かと言って先に進んでも金は一瞬で消えていく。





これまで「無計画な旅こそが最上」を旨としてきた自分が、「計画」を必要とし始めている。

アジアで培った旅のセオリーは、アジアでしか通用しないのか。





そんなブダペスト生活も最後になって、おもしろい場所を発見した。

ブダペストに「島」があることは来る前から知っていたが、昨日初めて足を踏み入れた。

そこは広大な公園で、市民がランニングしたり、屋台でビールを飲んでいたり、芝生でゴロゴロしていたり、と思い思いに過ごす空間だった。

そんな中、樹立ちの向こうから聞こえてくるジャンベの音に誘われていくと、７、８人のにーちゃんが一心不乱にジャンベを叩く姿が。

近くでは彼らの仲間らしき人たちが芝生の上で踊っていたり、ポイを回していたりする。

また音に連れられてやってきた市民や旅行者が芝生のあちこちで寛いでいる。

激しいリズムでジャンベを叩く集団は、風貌や態度からみて、恐らくイスラエル人だと思われた。そういえばブダペストにもイスラエル人居住区はあったっけ。




重くて固いブダペストの中にある密かな異空間。

そこで束の間過ごしただけで、ヨーロッパの旅への気疲れが少し癒されたような気がした。





明日ブダペストを出立する。

前へ。もっと前へ。行けるところまで。





まずは、目指せカフェザッハ！！！