とある駅前広場で出会った大道芸人のショーは本当に近くで見ないとわからないマジックから始まり、
マジックバルーンでピンクパンサー作り、シガーボックスで必死に練習技、ディアボロで驚かし技などと続きました。
小さな芸から大きな芸へ。
パフォーマンスの間では、「このナイフをジャグリングしながらリンゴを食べる芸が本日の目玉です。」
と告知しながら他の芸で盛り上げる、お客様を最後まで「ナンダナンダ?」と飽きさせない、ウマイ手法を使っていました。
さて、問題の集客物語。2人、5人と増えていった結末は…
93メイサマ!!カキーンカキーン!
画像でその増殖の様子をお伝えします。
芸が始まってからは、"集っている人"が人を呼び始めました。
真ん中に見えるのが、「近くで見ないとわからないマジック」です。
引き付け方がうまいため、途中退散するお客様は皆無です。
"本日の目玉"です。路上にお客様を寝かせちゃいました。
東京の路上で火まで起こしてクライマックス。
エンディングは、ゴム手袋を拍手に合わせ鼻で割る技。
ここでも別コンテンツで前述した「加速型」が使われていました。
気付いたら、5列に並ぶお客様。1/3が、おひねり出してました。
ティーチャーTOMによると、大道芸には3種類のやり方があるそうです。
①儲けのために芸を構成する方法
②エンターテイメントのために芸を構成する方法
③芸を見せたいために場を構成する方法
今回の大道芸人の方は、①番なのだとか。
この業界のプロは、大道芸のみで生活されてる方が殆どなのだそうです。フィスティバルなどに行くと、
1回のパフォーマンスでなんと10万円もおひねりがいただけたりなんて言っちゃったり。
今後は、この3つの違いも解明しつつ、学んでいきたいと思います。
2005.08.20
ポケは、表現力や集客技を磨くため、大道芸をチョコっとだけ習っています。
「大道芸を学べるスクールなんて、そう多くないですよね。」と、ディアボロをやりながらティーチャーTOMに言った時のこと。
「このレッスンで教えているのはまだ"技"にすぎないよ。"大道芸"っていうのは、別の目的があるお客さんの足止めをして、
予定外のエンターテイメントを提供した後、いかに目的外の出費をしてもらうかっていう芸のことを言うんだよ。奥が深いよ。」
先生いわく、"大道芸人の言う言葉1つ1つは、全てそのために計算されている"とのこと。
瞳孔が開きました。
集客のプロから、表現力と集客力を学ばない手はない!ということで、連載です。
今回はポケが大道芸を習うきっかけとなった、とある駅前広場での大道芸人による集客物語です。
「これからこのステージにて、本日最後の芸をします!」たった1本のロープで区切られたステージで、私服らしき格好をした
大道芸人が小さくアピールしていました。人がせわしなく通り過ぎる駅で、果たしてお客さんが集るのだろうか。
すると、「サァやるかっ!」とばかりに大道芸人が素早く動き出しました。役者が役に入る瞬間の様に。
ステージにはショータイムを思わせるミュージックが大音量で流れ、無関心だった人々も軽く振り向き始めます。
大道芸人もそのノリに合わせ、テキパキと準備を始めます。
そこに、嬉しそうな表情で大道芸に彼を誘うカップルの姿。足を止めた最初のお客様です。カキーン(レジの音)、2メイサマ!
「ありがとうございます、本日最後の芸を致します。これから始まる芸は近くで見ないとわからない芸です、
もう少し近くにお近づき願います。」慣れた落語家の様な口調で、大道芸人の方から徐徐にお客様へ近づきます。
カップルも、2人でいることが警戒をなくし、徐徐に近づきます。
「さぁ!これから本日最後の芸をします!本日最後の芸です!近くで見ないとわからない芸です!」大道芸人が大声で
マイクパフォーマンスすると、キャッキャ言いながらおそるおそる歩み寄る女友達3人組。カキーン、5メイサマ!
そこから集客ラッシュです。5名につられ、サラリーマン男性、おっとりカップル、女友達2人組み…カキーン、10メイサマ!
さて、やっと“本日最後の大道芸”が始まります。
つづく
2005.08.19