【MIHOミュージアム】
泊りは養老公園から車で30分ぐらいの岐阜県内の結婚式場を併設したホテルで、エビスビールの生ジョッキが付いている夕食というレディースプランがあったので決めました。
翌日は車で高速3時間ほどそこから走った場所にある、滋賀県の「MIHOミュージアム」をまずは目指しました。
途中で養老インターの辺りの高速道から見た伊吹山の紅葉している全景が、惚れ惚れするような雄姿で、インターも駐車場が満車みたいでした。みんな泊めて、ここで紅葉狩りしていたのかな。岐阜や滋賀って、四国からは近くて遠い県なんです。大学や仕事で京阪神には行く人が多いんですが、岐阜・滋賀になるとそうでもないので、地理的にも心理的にも、少し遠くなってしまうんですよ。だから伊吹山も、もの珍しいんですよね。
さてインターから車を降りて、国道を進み、滋賀県甲賀市の信楽町にあるMIHOミュージアムは、森の中にあるとは知っていました。が、ナビられるまま山道を入っていく時に「えっ こんな山道?!」とまたビビってしまうひと時が、やってきました。両側1車線っぽくって、しかも12キロほどそんな道を走って行きそうだったんですよ。
「イケるイケる! ナビの通りに行ったら!」と助手席の忍がお気楽に言うものの、紅葉のシーズンで車内に暖房をかけ、私はツィードのジャケットを着ていましたが、不穏な山道を向こうから対向できないような場所で、突然車が来ないか伺いながら運転していると、冷や汗ダラダラでした。
片側1車線づつの通行ができるように、現在のところ道幅拡張の工事をしていましたが、何とか対向できるぐらいの道幅とか、もう明らかにどちらかがバックするような1車線しかない道もあり、通行量もそこそこあった山道だったので、なかなかいい汗かきましたね。次の目的地の甲賀流忍術屋敷も、ミュージアムから車で20~30分ですが、この辺りも既に山の奥深くにあるんです。
さて私たちの来訪時の特別展が「ムガル皇帝とマハラジャの宝石カタール・アルサーニ・コレクション」で、かのタージマハルを建設したムガル皇帝や、インドの藩王・マハラジャたちの宝石などの展示が、今回のお目当てでした。
森の中の美術館ですが、建物そのものがルーブル美術館を建設した建築家の手によるもので、とても美しかったです。
展示物そのものは撮影禁止ですが、入ってすぐのチケットセンターやカフェ内は写真を撮ることができるので、皆ここで記念撮影してました。屋根や天井が独得ですよね。柱組はもちろん、外光の取り入れ方が、名だたる建築家の方って、見とれるようなセンスなんです。陰影の作り方が絶妙というか。眩しすぎず、暗すぎずに外光を取り入れて、とても洒落た室内空間の演出です。
ところでこの美術館にたどりつくには、入口のチケット売り場から金色のトンネルを超えて行きます。
美術館まで徒歩7~8分あり、9人乗りの電気自動車(10分に1本)も無料で利用できます。
行きはいろいろ観察しながら、山なので少しだけ上り坂になっている所を歩いて行きましたが、帰りはちょうど来た電気自動車に乗って帰りました。
電気自動車だと、やっぱり楽ですね。あっという間に帰れます。さてトンネルの出口には橋も架けられており、この橋の作りも凝っていて、旅行本にはよく、この出口のつり橋から見た美術館の所の写真が掲載されています。
山の奥深くというロケーションにもかかわらず、京阪神や愛知からのお客さんで、休日ということもあり駐車場は満車状態でした。お客さんもいっぱい来られていて、広いカフェも鑑賞後の昼1時半ぐらいに行っても満席でした。
「今回、見ごたえあるわ~!!」と他のお客さんも口々に言って、特に年配の女性方がため息をついておられましたが、宝石展は期待に応える素晴らしさ! 宝石って、本やネットで見ていても素晴らしいですが、実際に足を運ぶと、宝石の美しさを際立たせるために真っ黒の部屋にスポット照明を当てて、眼福に預かること、この上なし。撮影は禁止なので、文章でその美しさを表現することしかできないのですが。
今回私の一番のお気に入りだったのは、約100年前にマハラジャに就任された時のターバン飾りのダイヤモンドです。小部屋を一部屋使って展示していましたが、部屋の中全体が圧倒的なダイヤモンドの煌きでキラキラ7色に光っていて、ウットリするしかなかったです。
ショーケースに自分の顔が鏡みたいに映るので、ターバン飾りを私の額にちょうど来るように顔を合わせて、自分が実際にターバンを巻いて、このダイヤを額に着けている姿を想像してみました。インドの昔の王様って、きらびやかだったんですね。
「当時の王様は、こんな感じです」っていう王座を模した展示もありましたが、(すごいな)って思うのは、ハエ払いが、何十枚も束ねたクジャクの羽なんですよ。優雅~※
それに、自分の権勢や財産を誇示するために、自己の所有する象や鷹にも宝飾類を付けたりだとか。奥さんはもちろん、子供たちの写真もありましたが、キラキラでしたね。
どの宝石もカットの具合や大きさなど、全てプライスレスなものの展示で、じっくり見て回っていると、すぐ2時間ぐらい経ちます。目がくらむぐらいのまぶしい輝きと、驚嘆するような細かい細工なんですよ。眩惑されるわ~☆★((+_+))★☆ インド文化も、奥が深い。
常設展も一通り見て、美術館の中の自然食カフェ「Pine View」に行ってみました。
ここから見える甲賀の山も、そしてカフェの名前の通り松の木が綺麗なお庭も癒されますし、外から射してくる陽光も頃合いがちょうどいいし、サンドウィッチとコーヒーで@1800円でしたが、美味しかったですよ!
本当に体にいいものだけを使ってるという感じで。スィーツもあって、横のお客さんがお汁粉か何か、注文されていたのを見ましたが、美味しそうでしたよ。