西やんの低音一発人生

写真付きで日記やライヴ情報の掲載

ベース物語その四

2013-05-22 10:31:30 | ベース
「エレキベース同盟」なるものを兄弟で作ったアタシは作戦を変更した。まずは祖母に相談したのだ。なんせアタシは大の「おばあちゃん子」であったのだ。ただベースの値段が高いので祖母に話をするのは少々気が退けていた。ここでやはり持つべきモノは出来た弟で、彼の作戦は「負担分散作戦」であった。3万円の内1万円を祖母に出してもらい「おばあちゃんが応援してるんだから...」とゆう「揺さぶり」で父の気持ちの弛みを突いて押しきってしまうとゆうものだった。もちろん祖母は了承してくれた。多分なにを買うのかよく分かってなかったかも。「だいじに使いなさいよ」と言ってくれた。更に物事に慎重な弟は母親にも了解を取り付けた。本丸を落とす為に静かに作戦を進める軍師のようだ!黒田勘兵衛や真田幸村はきっと子供の頃こんなだったに違いない。ベース同盟は時を待った。昼間はお店に客が来るので落ち着いて話ができない。お店が終わり晩酌の始まる前に父に話を切り出す作戦だ。二人は焦らず待った。当時の西村薬局のシャッターは重い鉄製のヤツで店を閉める時「ガラガラ~」とすごい音がした。西村家の1日の終わりは必ず重い鉄の軋む音が響き渡った。しばらくテレビをみながら待っていると「ガラガラ~」とシャッターが閉まり父が居間に上がってきた。珍しく兄弟仲良く座っているので分かったのだろう「どうした?」と水を向けてくれた。一生懸命二人で話した気がするが、残念ながら全く思い出せない。ただおふくろが持ってきたビールを開ける時父は「すぐに飽きるなよ」と言ってくれた。(つづく)