2/29(土) 8:47配信 bizSPAフレッシュ
引用
ひと昔前のOLのアフター5には趣味や習い事などが挙げられていましたが、最近は働き方改革の波により、新たに“副業”という選択肢も生まれています。
株式会社シューマツワーカーが関東に住む正社員の女性200人に関する意識調査をしたところ「副業をしている人」と回答した人は18%。実際に副業している人は多くはないものの「副業をしたことがないけれど興味はある」と答えた人は43%いました。副業への興味が高まっているのがわかります。
では、実際に副業をしている女性は本業やプライベートの合間の隙間時間をどのように有効活用しているのでしょうか。女性のライフ・キャリア支援事業を行う「LiB」でマネージャーを務めながら、2社で副業をする武井梨名さん(31)にお話を伺いました。
――現在どのような副業をしていますか?
武井梨名(以下、武井):2年前から副業を開始しており、「FemTech」と呼ばれる女性向けのヘルスケア事業を展開するスタートアップ企業と人材系のスタートアップ企業の2社で働いています。業務内容は両社とも広報部門の立ち上げや広報担当者の育成がメインです。
――2社も! そもそもなぜ副業を始めようと思ったのでしょうか?
武井:本業以外で興味のある分野について、友人や仕事仲間と飲んでいるときによく話していて。そしたら友人が「武井さんが興味のある分野で、副業でも構わないからPR領域の支援してほしいという会社があるんだけどどう?」と紹介してくれました。
その話をいただいたタイミングで本業先で副業が解禁になったので、私自身の経験領域と支援先の課題が合致していたことから副業がはじまりました。
特にFemTech系のスタートアップ企業は「女性のヘルスケア」がテーマで、本業先のLiBは「女性の働く」がテーマ。両者ともに働く女性をターゲットとし、日常をポジティブにする支援をするサービス出会ったという点で、シナジーが大きいことも副業を始めるべき理由だったかなと思います。
――副業は「スケジュール管理が大変」という意見があります。武井さんはどのように時間を管理していますか?
武井:週5で正社員をしているため、平日の10時半から16時のコアタイムは基本的に本業のみ。副業はそれ以外の時間にしています。
例えば副業先のミーティングは平日朝9時半に設定してもらっています。実際に手を動かす作業は土日にまとめていて、朝9時くらいに近くのカフェへ行き2~3時間ほど働くようにしています。
――なるほど! 早起きのルーティーンができれば、副業の時間が確保できそうですね。その他にも副業の課題として「体調管理が大変」という声が上がっていました。
武井:たしかにスイッチングコストはかかりますね。本業と副業でやる領域が離れていると、スイッチの切り替えをするたび疲れを感じてしまい……。なので副業をはじめたばかりのときはアウトプットに時間がかかっていました。
今は思いつくままに作業するのではなく、ひとつひとつの作業を分担し整理してから取り組むように心がけています。
――副業をしたいけれど、何からはじめていいかわからないという人はまず何から始めたらいいと思いますか?
武井:自分の専門性や経験を踏まえた“提供できること”と、今後挑戦してみたい仕事のふたつを言語化して発信をしてみてはいかがでしょうか。
ポイントは両者のバランスが取れていること。提供できることはあっても学びにならないのでは単なるスキルの切り売りとなってしまいますし、チャレンジしたいという気持ちだけでは企業にメリットがありません。
この2つを言語化できたら友人に話したりSNSで発信してみたらいかがでしょうか。周知をすることで仕事の機会を得やすくなると思います。
――最後に、これから副業を始めたいと思っている人に向けてアドバイスをお願いします。
武井:経験のない仕事を副業にしたらアウトプットの量も質も低く、成果を出すまでに時間がかかってしまうのでおすすめできません。本業で培ってきたことを棚卸して「できることベース」で考えてみてはどうでしょうか。
<TEXT/三崎りの>
【調査概要】
調査内容:女性の副業に関する意識調査
調査実施期間:2020年1月17日~1月20日
調査対象:関東に住む20代~40代の正社員の女性200人
調査手法:Webアンケート
bizSPA!フレッシュ 編集部