氷河期サイクル、公転軌道変化に伴う日射量増減きっかけ
2007年08月24日14時36分
地球でほぼ10万年周期で起きる氷期と間氷期のサイクルが、地球の公転軌道の変化などで生じる日射量の増減に連動して起きていることを、国立極地研究所や東北大などの研究チームが突き止めた。今後の気候変動を予測するのに役立ちそうだ。23日発行の英科学誌ネイチャーに発表した。
極地研の川村賢二助教らは、90~96年に南緯77度の南極のドームふじ基地で、深さ2503メートル分の氷床コアを採取、氷の中に残る過去約36万年分の気泡(空気)を分析、当時の雪の温度と二酸化炭素(CO2)濃度の変動を推定した。
一方、他の惑星の引力の影響で、数万年単位で変化する太陽からの距離や地球の地軸の傾きから、北半球の日射量の変動を割り出した。北半球の日射量が増大する時期に南極の気温とCO2濃度が上昇するなど、日射量変動とコア分析で推定した雪温やCO2濃度の変動がよく一致した。
この結果は、氷期と間氷期が、地球の公転の変化などによる北半球の夏の日射量の変動をきっかけにして起きるとした「ミランコビッチ理論」を具体的データで裏付けたことになる。
2007年08月24日14時36分
地球でほぼ10万年周期で起きる氷期と間氷期のサイクルが、地球の公転軌道の変化などで生じる日射量の増減に連動して起きていることを、国立極地研究所や東北大などの研究チームが突き止めた。今後の気候変動を予測するのに役立ちそうだ。23日発行の英科学誌ネイチャーに発表した。
極地研の川村賢二助教らは、90~96年に南緯77度の南極のドームふじ基地で、深さ2503メートル分の氷床コアを採取、氷の中に残る過去約36万年分の気泡(空気)を分析、当時の雪の温度と二酸化炭素(CO2)濃度の変動を推定した。
一方、他の惑星の引力の影響で、数万年単位で変化する太陽からの距離や地球の地軸の傾きから、北半球の日射量の変動を割り出した。北半球の日射量が増大する時期に南極の気温とCO2濃度が上昇するなど、日射量変動とコア分析で推定した雪温やCO2濃度の変動がよく一致した。
この結果は、氷期と間氷期が、地球の公転の変化などによる北半球の夏の日射量の変動をきっかけにして起きるとした「ミランコビッチ理論」を具体的データで裏付けたことになる。