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志賀原発、異物混入が続発…深刻事故の恐れも

2009-09-20 00:51:12 | 検証用(表面ノ夢検証資料)

志賀原発、異物混入が続発…深刻事故の恐れも

9月19日7時41分配信 読売新聞
 北陸電力志賀原発2号機(石川県志賀町)で今年4月以降、原子炉や核燃料貯蔵プールから、金属や布など異物が相次いで発見されている。

 原子炉内から異物が見つかるのは、1993年の1号機運転開始以降、1、2号機を通して初めてのことだ。

 ◆経緯

 今年4月、営業運転中の2号機の原子炉から、通常の約800倍の濃度の放射性ガスが検出された。8月になり、核燃料の集合体のすき間に長さ約10ミリ、太さ約0・2ミリの糸状の金属が入り込み、燃料棒を傷つけたのが原因と判明した。

 定期検査に入り、原子炉を止めた後の8月には、作業員が核燃料貯蔵プール内に、金具7個を落とすミスが発生したほか、同じプール内の核燃料集合体に白い布が引っかかっているのが見つかった。布は9月10日、配管を通じて原子炉内に流入していたことが判明。その後、別の糸状の異物も原子炉内で見つかった。

 ◆危険性

 原子炉内に異物が入ると、どんな危険があるのか。経済産業省原子力安全・保安院の山本哲也・原子力発電検査課長は「最悪の場合、燃料棒を傷付け、放射性物質が漏れ出す可能性がある」と指摘する。

 実際、2号機では、外部への放射能漏れはなかったものの、高濃度の放射性ガスが出ている。また、柏崎刈羽原発7号機(新潟県柏崎市・刈羽村)で7月末、通常値を上回る放射線が検知されたのも、異物が入り込み、燃料棒に小さな穴をあけたのが原因とみられている。

 異物が核燃料を傷付けるトラブルは、これまで全国の原発で20~30件起きたが、制御棒を挿入して傷ついた燃料棒を抑え込むことで、放射能が外部に漏れたり、原発が停止に追い込まれたりするケースはなかったという。

 山本課長は「異物混入をゼロにするのは技術的に無理」としつつも、「原子炉内をきれいにしておくのは基本だ」と指摘。「志賀原発で異物混入が続いているのは確か。保守管理の徹底を求めていく」としている。

 ◆広報

 一連のトラブルで北電は10日、「原子炉内の清掃・確認結果について」とする資料を発表した。原子炉内を清掃し、新たな異物がないことを確認したとの内容だが、資料の最後に「(前回見つかった布が)原子炉内に流入したものと推定しました」と書くなど、最後まで熟読してやっと重要事項に気付くような発表姿勢には疑問が残る。

 2007年の臨界事故隠し発覚以降、北電は、信頼回復のため、広報体制を見直し、以前なら発表しなかった小さな案件も積極的に公表し情報公開に努めてはいるものの、さらに透明性やわかりやすさに配慮する姿勢が求められる。

 ◆ミス防止

 志賀原発内では、運転中は北電と協力企業の社員計約600人、定期検査中はピーク時で協力企業の社員約1600人が働く。北電では、協力企業のリーダー社員を指導し、そのリーダーがノウハウを各社に持ち帰り、現場に入る社員を指導しているが、第一線の現場レベルでのミス防止教育は、協力企業に依存する部分も大きいのが現状だ。

 北電は今後、さらに異物が無いかを調べ、混入防止対策を徹底する方針だ。ただ、異物を「誰が」「どこで」混入させたかについては「これ以上は突き詰めようがない」とした上で、「作業は人が行うもので、ミスを完全に無くすのは不可能。犯人探しではなく、仮に異物が混入しても、ファイバースコープなどで確実に見つけられる体制を整える」としている。(鶴田裕介)

最終更新:9月19日7時41分

読売新聞

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