アルツハイマーとの戦い

2009年02月09日 66歳で父はアルツハイマー病と診断されました。
息子の介護日記です。

結局のところ

2010年09月29日 08時06分14秒 | 日々の出来事
前回の記事の「食事日記」は無駄になりつつあります。

妻が父に渡したメモ用紙に、何か書いてあったので見てみました。


「朝、昼、晩と食事の時に持っていく。食事内容を書くため」

とあった。

以前から「ここにシート持ってきて、見て書くのは駄目だよ」っていってあったのに。
それに対しても「そりゃ、そうや。見て書くだけなら誰でも出来る」って自分で言っていたのに。


ということで、速攻、そのメモをゴミ箱へ。
それでも忘れずにメモ用紙を持ってくるのか?




ちなみに、父の好物のうち、記憶があるのは「さばの味噌煮」だけです。
というか、さばの味噌煮の場合、100%覚えて書いてました
(といっても、2回中2回なだけ。以後継続して観察します)

まあ、これだけでもやっておいて良かったか。
他のものは全て忘れるのにねぇ。不思議なものだ。

父の食事

2010年09月20日 22時48分21秒 | 日々の出来事
昨日から父に食事内容を記録する用紙を渡して書いてもらうことにした。
朝、昼、夕、おやつと4つの項目に食べたものを記録してもらうのだ。
忘れてしまったら「忘れた」と書いてもらう。

昨日の昼に渡したのだが、朝も昼も忘れてしまったようだ。
夕食後、「書いてきたら」と催促したら、「よしよし」と寝室に戻ったのだが、
「忘れた」と困惑気味。


今日の朝も、食べたあとに「書いてこれば?」と言って、寝室に戻らせた。
しばらくして様子を見るために見てみると、朝食の内容は分からず、何故か知らないが、
食べても無いのに昼と夜の分まで書いてある(笑)

しかもおやつには「パン、つまみ」と。
買って来い、って事かよと思ってしまった(笑)
まだ、朝なのにねぇ。

ちなみに、すでに明日の昼の分まで書いてありました・・・・。


夕食後、再び、「忘れないうちに」と寝室に行ってもらったが、全て忘れたらしい。
今日は父の好物のお刺身だったのに。


・・・・あの用紙、無駄になるかも。

最近の父の様子

2010年09月16日 09時53分10秒 | 日々の出来事
最近、父にパズルをしてもらってます。
パズルっていうと難解なものを想像しますが、父にはこれ。



日産でもらってきたパズルです。28ピース。
普通の人なら3歳の子供ですらすぐに覚えてしまうレベル。

でも、父はこれすら出来ない。
でも、父は楽しそう。
出来上がる絵が全く違っていても、出来た気になっている(笑)

一度やりだすと、2時間くらい没頭してくれる。
この時間が非常にうれしい。



そういえば、最近の出来事、書いていなかった分を2つほど。

まず一つ目。大学病院にて。
トイレに行きたいと、障害者用のトイレを開ける(普通のトイレは遠かった)
まず、閉めない。待合から丸見え。
しばらくしていると、おしっこしようと構えている。
パッとみてみると、便器の蓋が閉まったまま。
このままでは、平らな部分にザバザバかけてしまう!!
急いで行って、蓋を開ける。

すると今度は、すぐにでも出そうとするので一度静止。
今度は便座をあげる。「これでいいよ」というと、待ってましたとばかりにおしっこ。

蓋がしてあるのは見たらすぐに分かるんだから、開けようよー。


もう一つ。これは自宅にて。
父は毎日、庭木に水遣りをしている。
実はこの水遣りであるが、7月に入る頃、義兄(造園業)が家に来たときに、枯れそうな木を発見し、父に「この木は枯れちゃいそうなので、水を上げてください」といったようだ。
すると、父は一生懸命水をあげていた。ちなみに、別の木に・・・。

多分、それも指摘したのでしょう。「この木」ってのが覚えられない父は、全ての木に水をやり始める。
まあ、今年の夏は酷暑だったので別にかまわないのですが。

朝と夕方、水をやれば効果的なんですが、朝は忘れることも多いようです。
しばらく夕方に一生懸命水をやる毎日が続きます。
一通りするのに大体2時間。だんだん、夕方が遅くなります。
しまいには21時からやりはじめ、23時近くに帰ってくることも。
あるいは、一度16時頃にやったのを忘れ、もう一度水をやることも。

一番面倒だったのは、雨の時。雨が降れば水はやらなくてもいい。
でも、一生懸命でて水をやろうとする。
「今日は雨降ったよ?だからやらなくてもいいよ」といって「そうか、雨降ったか」と
分かったのかと思うが、次の瞬間には出て行ってしまう事も。

毎日毎日、水遣りを必死にやっている。
温泉に連れて行って疲れていても、大学病院に行って疲れて帰ってきても、必ず水遣りをする。
そのうち毎度のように「今日は水遣りしたのやったか?」と聞いてくる。
ほぼ毎日聞いてくるようになった。


そして、先日。雨が降っていた。
「今日は雨降っているね」
「そうやな、雨降っている」
「だから、今日は水遣りしんでいいね」
と会話。すると

「ん? 水遣り? 何のこと?」

「え?あの、庭木の水遣りだけど? 毎日しとったやん」

「そんなことしていたっけ?」

あれだけ毎日、というか前日まで一生懸命だったのに、完全に忘れている。

それからは雨続き。晴れたらまた水遣りを一生懸命するのか・・・それともしないのか。

イライラと慣れと

2010年09月12日 18時42分23秒 | 日々の出来事
最近、イライラしている。
父もかもしれないが、僕や妻が。

ただ「精神鍛錬がなっていないだけ」かも知れないが、介護をしているとイライラする時期と、しない時期があるんです。

今までの経験からすると、イライラするのは「進行スピードが速い時」じゃないかな?
ゆっくりと進行する時は「慣れ」が来てそれ程イライラしない。
まあ、そんなもんだろうと気持にゆとりが出てくる。

あるいは、「一旦停止期間」がイライラしないのかも。
他の病気と同様、アルツハイマーも綺麗には進行しない。
時には早く、時には遅く・・・・時には止まってさえ見える。

自分たちの「慣れ」のスピードよりも進行スピードが速いと、こちらはついていけない。
何故か知らないが、「何でこんなことになるのだ?」と思う。
(常識的に考えると、アルツハイマーなんだからこうなるんだ、と思うのだが)


「昨日出来ていた事が、今日出来ない」

のは普通のことなのに、進行が早いと「どうして急に?」とイライラしてしまう。


父は記憶に関しては壊滅的になってきた。
もう、覚えているかどうかを試すのは意味が無い。双方イライラするだけだろう。
3分前の事も覚えていないと考えたほうがいい。
30秒前の事だってあやしいもんだ。

もちろん、たまにいろいろと覚えているときもあるが、期待しては馬鹿を見る。
基本、覚えていない。覚えていたのならラッキー程度に考えたほうがいいと思う。


今は、そういう状態。



しかし、出来ることも多い。
着替えも、身支度も、風呂も、排泄も自分で出来る。

妻に言わせれば、ここからがスピードアップしていくとの事。

一つずつ出来なくなっていくみたい。
介護する側もスピードアップが必要なんですよね・・・・。これが、難しい。

想像以上に不気味

2010年09月11日 22時31分02秒 | 新しい症状
不気味なのは父の姿だ。

最近、真っ暗闇で呆然と立ち尽くしている父をよく見るようになった。
電気もつけず、一言も発せず、そこにいるのだ。

こちらの姿を見つけても、声も発しない。
おかげで、こちらが父を発見したときの驚きといったらもう・・・。


今日も妻が発見したらしい。
父が二度目の仏壇でのお勤め(いつも忘れて二回する)が終わってから、ずっと
ずっと、ずっと・・・・時間にして30分程、真っ暗なキッチンで座っていたようだ。

妻がびっくりして、聞いてみると、「庭に、水・・・・まいたかな?」との事。
時間は21時過ぎ。
やっていたかどうかはわからないが、「やったよ」と言ってもしばらくしてまた同じことを聞いてくるのは明らか。
だから、「水、まいてきたらどうですか?」と応えたとか。
その後、父は庭へ。


先日も深夜3時過ぎに寝室の外から気配が・・・・、それで見に行くと父が真っ暗な廊下に
佇んでいた。用件も大した用事ではない。法事の話とか・・・半年以上先の話。


こういう症状、よくあるのかな?
これからも続きそうなんですけど

介護保険、更新

2010年09月08日 19時06分59秒 | 介護保険サービス
先日の入院検査以来、寝不足な感じが取れない。

本日、介護保険の更新のため、保健士の方に来てもらいました。
医師の意見書はまだ提出していないため、更新手続きは完了しておりません。

最初の申請から5ヶ月とちょっと。
その間、一度もサービスを利用しておりません。
今度こそはケアマネを選定し利用したいと思います。

まあ、5ヶ月の間、どうなるかと思っておりましたが、なんとか無事に過ごしております。
そりゃ、いろいろと嫌なことなどもありますが、致命的ではありません。
父の体調もすこぶる良好。


最近、どうも疲れてきた。
なんというか、登校拒否に通じるところがあるんです。
時々、「このまま家に帰りたくない」と思ってしまう。
でも、疲れており一刻も早く休みたいので家に帰る・・・という感じ。


「なんでそんなに疲れているんだ?」

と聞かれても思い当たる節が無い。それなのに、精神的にも肉体的にも疲れている。

今日の保健士さんとのやり取りでも、大した事じゃないのにどっと疲れが出ました。

単なる夏バテか・・・・

明らかに進行してきた

2010年09月04日 17時03分03秒 | 新しい症状
厳しいですね。明らかに進行してきた。
こちらも慣れているのでそれ程気にならないのですが、進行はしているようです。

以前は、父自身が気になることがあり「@@@はどうだった?」と聞いてきて、
応えた後に、もう一度同じ質問をされる事はあったのですが、今は、

「@@したら駄目だからしないで」

といって止めて、「ああ、そうだな。もちろんや」と返事もらった瞬間に、やってしまったりする。

この二つってちょっと意味合いが違うんですよね。
前者は「面倒なだけ」なんですが、後者は「困る」んです。


いろいろあるんですが、一つはエアコン。
部屋を見たら窓が開いていた。それで、「エアコンつける時は、窓閉めてね」といって、
「そりゃ当然や」といい、閉めようとしていたので部屋を出たのですが、数時間後に見に行くと窓が開いている。
「ん?窓開いていたか?」と知らん顔。

また、先日の入院中、「検尿があるからトイレ行くときは言ってね」と言って、
「分かった。検尿しんなんからな」と返事。
「今、トイレしたくない?」と聞いてみると「いや、したくない」と応えたので
本を読んでいたのだが、5秒後に歩き出し、

(ん?)と思っていると、ジャーーと水を流す音。

え?

って感じで本人に聞いてみると、「ありゃりゃ。検尿あったんか」と困った顔。



似たようなこと、他にも多数。

正直、付き添い入院は本当に疲れました。24時間ですから。
二泊三日で睡眠時間は合計6時間。それも熟睡とはいえず、父が動く度に目が覚める。

今後も続く(というか、さらにひどくなる)と考えると嫌になりますね(笑)