えっと、わが
だいこんの里の自治が息絶えようとしています。みんながんばろう!
とまずはスローガンから。以前から関心をもって推移を見守っていた、保育園の民間委託化問題ですが。9月委託を目指して
区が設置していた選定委員会が不調に終わり、応募4事業者に「該当なし」との結論になったと思いきや、区は「自らの責任で選定する」(…って、今までだって「自ら」やってたことなんですよ、わかってますか?)と宣言して選定委員会を再編、なんと区職員だけの委員会を設置して強引に9月委託を進めると発表。もちろん、大荒れですとも。
[参考記事]
わかりやすい経緯まとめ(橋本区議)
http://www.seikatsusha.net/pro-board/back_no/back_no.php?action=back_no&id=1121157064&site=hashimoto
選定委員会の記者会見、その他(野崎区議)
http://www.nozakitakao.net/blog/archives/2005/07/post_408.html
http://www.nozakitakao.net/blog/archives/2005/07/post_413.html
この半年ほど、この周辺の議論(というか、フレーム屋さんの言い掛かりも半分くらいですかね)を見ていて、暗澹というか非常にうすら寂しい気持ちだったのですが、そのなかでも特に典型的と思われる意見に、まずはコメントしておきましょう。
A: 委託化推進的な立場から「保育園の保護者が言ってるのは単なるエゴだ」
…わからん。わかんないです。区のサービスの受益者が、受けているサービスの質についてリクエストするのは全部エゴなのかしらん。そんなこと言ったら「私たちの地域にスポーツセンターを!」なんて、とんでもないエゴにしか思えないんですがどうですか。ちなみに私自身は、そういうリクエストだって「アリ」だと思います。ただ、それを丸々受け入れるのでなく、妥当と思われるバランスに調整するのが行政の仕事ということです。
で、今回の保育園の件で言えば、行政は全くといっていいほど、その仕事をしてないです。昨年8月発表の時点では、今年4月全面委託の計画でした。しかし区側は業者の選定基準や募集要件すら満足に提示できない。保護者が不安になるのは当たり前です。サービス水準を上げろというのではなく、ガタボロに崩れるのではないかという不安があるからこそ、保護者も時間と手間をかけて選定基準作りに参加してきたわけです(しかも区側なんてほとんどノーアイディアで、保護者の提案から使えるところを拾ってるだけだったという…)。それをエゴだと言われても。
B: 委託化反対的な立場から「なぜ父母は委託化を前提とした協議のテーブルについた。けしからん。委託化絶対反対」
…まったくもう。今回の区の進め方で非常に問題だったのは、区は「区立保育園の保護者全体の代表と、保育園委託化全体について」交渉することを拒否し、ひたすら最初の1園(光が丘第8)の保護者とだけ、その園の委託化についてだけ交渉を進めてきた、ということです。あざとい個別撃破、と言われても否定しようのない交渉戦略です。はてさて、その状態で光8父母が「委託化反対」で突っ張ることができたでしょうか? 一つの保育園の保護者が、区全体の保育園委託化の是非を背負って議論するというのは、あまりに酷ではありませんか。それに、保護者が心配しているのは「委託ありき」でろくろく中身も練られていないまま委託を急ぐことで、保育の中身がどうなるか、ということでした。委託化の詳細の議論もなく「委託反対ありき」の主張をしていたら、交渉のテーブルすら持てなかったはずです。そればかりでなく、そんなことをすれば「保護者のエゴ」などといういわれなき中傷誹謗にもっと曝される結果となったでしょう。そういうことも想像せず、あたかも光8保護者を日和ったかのように言う人にはちょっと黙っていていただきたい。そこまで言うのなら、なぜ体を張ってでも光8保護者の身代わりにならなかったのですか?
さて改めて今回の委託先選定が不調に終わった原因を考えてみるのですが、これは9月からの委託ということが大きいのではないかと。学校も幼稚園も保育園も同じだと思うのですが、年度途中での教職員の異動というのは滅多に行いません。1つの保育園の専任職員数は確か20を下らなかったはずです。それだけの人員が年度途中に異動すれば他の職場の負担になるのは明らかです。そんなことからでしょう、上記の野崎区議の記事では、業者からも9月受託は厳しいというコメントがあったことが明かされています。私自身も、人づてですが、ある保護者の団体が独自に保育事業を行っている団体のヒアリングをした際に、正直なところ9月は厳しいので応募したくはないという発言があったと聞きました。まあ、常識的に考えても9月はおかしい。ヘンです。
それなのに区は9月委託を強行しようとしている、といことは、何かすでに水面下で話がついていることすら匂わせます。というより、そうでなければ7月初旬に一旦白紙になった結論からスタートして9月委託なんて、常識的にムリですよね普通。
この無理を押し通すために、区は海の日の祝日に区の保育課の職員を休日出勤させて保護者宅を回らせ、翌火曜日の晩に強引に説明会を開いたとか。しかも特別延長保育を9時まで行ったと言います。「延長保育の拡充は公設公営できない」なんて言いながら、こういう時にはやるんですね…あきれて開いた口が塞がりません。(参考 http://blog.goo.ne.jp/sawab/e/87e9d2131547e7ea68c014004d431342)