よく地名を知らない人でもエメラルドグリーンの海の上の長い橋の写真を見ると思い出すという方も多いのではないか。その角島大橋のたもとに、とある昔ながらのリゾートホテルがある。そのホテル内のレストランに立ち寄ってソフトクリームを舐めながら目の前の一面ガラス張りの窓の向こうの海を眺める。まさに贅沢極まりない夏の旅の過ごし方の一つだ。夏に行く海といえば角島に、という人はこの界隈で多い。人気の理由としてはもちろん美しい海と長い橋が要因の一つになっているのだろう。だが、角島にある大きな白い灯台の存在も忘れてはいけない。あの灯台があるからこそこの島に気品を添え、独特の情緒を醸し出しているのだ。夏の旅といえば、海外やどこか遠いところへ行くよりも個人的にはむしろなるべく近場に行きたくなる。何度も訪れているにも関わらず、やはり阿蘇や久住といったその近辺に足を向けてしまうのは九州に住む人間ならではだろうか。子どもの頃から何度となく訪れているからこそ夏になればまた訪れたくなる。夏の旅行というのはそういった恒例行事的な意味も含んでいるのかもしれない。