暁 朝 昼 夕

物語詞。登場人物の述懐、および断片的な言葉。

君讃歌――禁記秘唱

2005年07月30日 | 私のフィクション
      死が二人を   つまで 君はいつもその言葉に 不服をささやいては眩しく仰ぐ 死が二人を   とうと 君はいつも口ずさむ 私たちにはきっとその方が似合うと わたしはだまってほほえんだ         わたしは地獄にいってもいいから         君にはどうか天国を 死が二人を   とうと 君は約束の指をからめて続ける きっと彼の世の果てまでも手をつなぎ . . . 本文を読む

かごめかごめ

2005年07月17日 | 私のフィクション
             キャスト     縁(ゆかり)・・・     葉月・・・     弥生・・・     ケン・・・     村長・・・     弥生の母・・・     子供1・・・     子供2・・・     子供3・・・     子供4・・・     母1・・・ (ザアザアと川の流れる大きな音。ねずみ走りに立って晴れやかな表情の葉月。  葉月にスポット。  山台に立っている縁(髪 . . . 本文を読む

グラタン

2005年07月04日 | 私のフィクション
    一度だってグラタンが食べたいとは言わなかったあなた あなたの一途さに夢をみたわ 一度だってグラタンが食べたいとは言わなかったあなた あなたの鈍感さには愛想が尽きたわ お夕飯においていくから どうかこれが最後の一皿となりますように 一度だってグラタンが食べたいとは言わなかったあなた 私  本当は  本当は  食べてほしかった だけど恐かったから  やっぱりこれにするわ ねえ   . . . 本文を読む