昨年のニューデリーは、久しぶりだったのでいろいろな所に行きました。
まず、友人とランチ。コンノートプレイスにあるグジャラート料理のレストランです。ターリー(元の意味は「お盆」)と呼ばれる定食ですが、まあ、いろいろやってくること、やってくること! ヴェジタリアン料理なので、すべてお野菜なのですが、実にリッチなお味でした。ニューデリー在住の友人がおごってくれたので、お値段は不明。ごちそうさまでした!
続いて、ニューデリーとオールドデリーの境目にあるアーサフ・アリー・ロードのヒンディー・ブックセンターへ。ここは出版社でもあり、書店でもあります。私が初めて行ったのは1976年(!)で、もう35年のおつき合いになります。社長とも久しぶりに会ったのですが、今実質的に出版社&お店を取り仕切っているのは長男のアニルさん。日本で開催されるブックフェアにもよく来ています。HPはこちら。
ヒンディー・ブックセンターでは、ヒンディー語文字で書かれたインド地図がほしかったのですが、どうやらそういうものはないようで手に入らず。パキスタンにはウルドゥ語文字の世界&パキスタン地図帳があったのになあ。小学校でもローマナイズの地図帳を使うのかしら? インドの地名をカタカナ表記する時に役に立つと思ったので、手に入れたかったのですが。
今、地名表記の時参考にしているのは、ヒンディー語版の鉄道時刻表。これも地名がずらりと書いてあるので役に立つのですが、鉄道の走っていない町とか、地域名とかは表記がわからない....。『6人の容疑者』の固有名詞表記チェックをお手伝いした時も、地名の表記には随分悩まされ、”多分”とかを付けて回答したのでした。
その後、ニューデリーの南部に新しくできた巨大ショッピングモール「セレクト・シティ・ウォーク」へ。こじゃれたインド伝統服の店とかスーパーとか、まあいっぱいお店が入っています。シネコンもありますし、ここに来れば1日遊べる、という感じ。土地が広いので、東南アジアや香港のショッピングモール以上にスケールがでかい感じがします。
今回泊まったのは、このモールからほど近いトリニティ・アート・ホテルという新しくできた小さなホテル。ネットで予約したのですが、私以外に宿泊客がいないのでは? と思えるぐらい静かでした。20%割引とかいうプロモーションは、あまりにお客が来ないから??
インテリアとかもしゃれているのですが、おしゃれすぎて使いにくいところも。部屋にソファーあれどデスクがないし、ちょっと私向きではありませんでした。
でも、このホテル、大利点があるのです。それは、道を挟んだ目の前が映画館なのです! それも、インド初のシネコンであるサーケートのPVRなんですねー。真夜中に上映が終わっても、すぐホテルに帰れる!
さすが老舗、映画館前の広場には、スターの名前が刻まれています。
本人はおらんのか~、とブツブツ言っていたら、ちゃんと大きな写真が。
1992年に初めてこのシネコンが登場した時は、その設備の良さと料金の高さにびっくりしたものでしたが、それ以降インド全国にあっという間にシネコンが増殖、今では大都市だけでなく、中小都市にもシネコンができつつあります。今の料金は、ニューデリーやムンバイなどで200ルピー(400円)~300ルピー(600円)。独立した建物の従来型映画館は100ルピー(200円)程度なので、倍の値段です。でも、お金持ちになってきたインドの人々は、シネコン、インドではマルチプレックスと呼ばれるゴージャスな映画館へと足を向けるのです。
PVRは今やあちこちにシネコンを建設し、従来の映画館を買収したりして傘下の映画館を増やしています。コンノートプレイスにある古い映画館プラザも、数年前にPVR傘下に入り、シネコンに生まれ変わりました。
なお、PVRというのはプリヤー・ヴィレッジ・ロードショーという名前の略で、プリヤーという映画館を持っていたインドの興行主が、オーストラリアのシネコンであるヴィレッジ・ロードショーと提携して始めたシネコン・チェーンです。サーケートのPVRは、正式にはPVRアヌパムと呼ばれています。
さて、今サーケートのPVRでは何を上映中かな? PVRのHPをチェックしてみて下さいね~。