こちら香港は1時間の時差があるので、今、朝の8時半です。香港国際空港の「翠華」という茶餐庁に陣取って、朝食を取ったところです。本当は、本日午前10時30分発のキャセイ便成田行きで帰国するはずだったのですが、台風13号(香港名「天鴿(ハト)」)がちょうどその頃香港を直撃するとわかり、昨日の午後3時過ぎにこの便は取り消しとなりました。あとでテレビで知ったのですが、朝6時から午後5時までの、キャセイのほぼ全便が取り消しとなったようです。
実は昨日の午後は、太古城という香港島の東端に近いところのショッピングモールで、タイ映画『頭脳ゲーム』を見ていました。シンガポールでの鑑賞に続いて2度目だったのですが、香港ではほぼ満席で、観客が数人だったシンガポールとは違うなあ、と関係者でもないのに嬉しく思いながら見ていたのでした。で、午後6時前に映画館を出て、イオン(ここは以前「吉之島」という名前でジャスコが入っていたのですが、数年前にイオンに変わりました)の店内をうろうろし、気がついてスマホの電源を入れたら、キャセイからの緊急メールが入っていました。「ええー、帰国便がキャンセル!!」というわけで、その前に入っていたキャセイからの警告メールにあったサイトにアクセスしようとしたのですが、つながりません。どうすればいいのか、としばらく考えて、キャセイの職員と接することのできる機場快線(エアポートエクスプレス)の香港駅に行くことにしました。
香港では、機場快線の香港駅と九龍駅にシティ・チェックインのカウンターが設けられています。ここでチェックインするには機場快線の乗車券を持っていることが条件で、エリアに入る前に改札口があります。チケットを持っていなくても八達通と呼ばれるスイカみたいなカードでも乗れるので、八達通をタッチすればエリアに入れるのでは、と思い、やってみたらゲートが開きました。ところがあとでわかったのですが、このゲートを通ったことで料金が取られてしまうのです。香港駅から空港までは、八達通で片道110ドル。トホホの出費でしたが、他に職員に直で接する場所はないに等しく、まあその手数料と思えば、とあきらめました。
で、カウンターの職員の人は「チェックインじゃないんですけど」というこちらの訴えに耳を傾けてくれ、すぐに「成田行きだと、午前10時の便は飛びますが、それでもいいですか? あと、羽田着でもOKですか?」といろいろ調べてくれました。「明日がダメなら、明後日でもいいです。とにかく、金曜日までに帰れれば」とお願いしていると、しばらくして「うーん、どの便も満席ですねー。明後日、24日も全部ふさがっています」とのこと。今週の土曜日は、毎月発行しているミニコミ誌「インド通信」の発送作業がわが家であり、その準備のためにも、木曜日中には帰宅していないとまずいのです。それを訴えると、「今のところ、午前10時発の台北経由便はキャンセルされていないので、明朝なるべく早く空港に行って、座席のキャンセルが出ないかスタンバイの列に並んで待つしかないですね」とのアドバイスをもらい、すごすごと引き下がりました。
仕方がないので尖沙咀に行き、YMCAのレストランで大好きなサラダバーを食べ、元気を出して明日に備えることにしました。実は香港に着いた日に急に洋食が食べたくなって尖沙咀のYMCAに行ったところ、サラダバーという新メニューを発見。これがスグレモノで、サラダ類(上写真1枚目)以外にパン2種(同2枚目)とスープ2種(同3枚目)が付いたバーである上、ジュース(りんごかオレンジのグラスサイズ)も付いてきて93香港ドル(約1300円)。日本で考えると高いのですが、香港の銀座にあたる尖沙咀界隈ではとってもリーゾナブルなメニューなのです。しかも、着いた日に食べた時、生野菜の力をバリバリに感じることができて、ものすごくおいしかったのでした。
最初の日(上写真1枚目)に比べ、昨夜(同2枚目)はサラダのメニューがいまいちでしたが、それでも元気回復しました。最初の日は、写真の中央に写っているゆで卵フライがすごーくおいしかったのです。この写真を見て「おお、山盛り!」と思ったあなたは甘いです。香港人の客はもっとテンコ盛りにするほか、2回目、3回目のお代わりも当たり前。最初の日、あとでコーヒーをと頼んでおいたのに全然持って来てくれないため、「コーヒーは?」とボーイさんに言うと、「え、もうサラダはいいんですか?」と言われ、何度お代わりしてもいいのだ、とわかったのですが、そう言われて観察していると、全部食べ終わってまたスープをお代わりしに行くお年寄りの女性とか、皆さん旺盛な食欲でした。どうやら1人でレストランに来ている人は、上階のYMCAのスポーツ施設を利用している人のようで、ラフな服装でした。そりゃ、プールやマシンを済ませれば、お腹も減りますよね。
ホテル(いつも泊まっている旺角のポップ・ホテルが「ミニモール」という名前に変更されていました。今回泊められたのは、部屋の中に洗面台がある面白い部屋↑でした)に戻ってみると、テレビのニュースチャンネルでは「台風”天鴿”は警報3号が発令中。明日早朝には警報8号が発令される見込み」と伝え、台風の恐さを報道するのですが、何時に香港に上陸予定やら、全然伝えてくれません。香港の台風情報は日本とは違い、刻々の予定は言わないみたいです。で、万一空港に行ってもその日飛べなかった場合のホテルの調査(空港のホテルは1泊3万円ぐらいするので、空港近くの街東涌で捜したもののホテルなし。機場快線の空港から次の駅、青衣で2つぐらい候補を見つける)等をやって、早めに就寝しました。キャセイのサイトからも情報を得ようとしたのですが、便のステイタスを示すページではどの便も予定通り飛ぶという表示しかなくて、一体どの便がキャンセルされているかもわからない状態です。キャンセル便からの変更ができるとされている「グローバル・コンタクト」というサイトは「そのページにアクセスできません」と出てくるばかりで、まったく役立たず。キャセイのマルコポーロというクラブの会員なので、その会員サイトからもいろいろやってみたのですが、それもダメで、やっぱり対面でないとダメなことがわかりました。
というわけで、今朝は5時半に起きて6時過ぎにホテルをチェックアウト。するとフロントのおばさんが、あまり得意でないと思われる英語で一生懸命、「飛行機は飛ばないでしょ、大丈夫?」と聞いてくれます。昨日のことを話したら、「キャセイに電話で聞いてあげる」と親切に電話番号を聞いて掛けてくれますが、「無人聴(モウヤンテン)」、つまり応答なし。「もし乗れなくて戻って来たら、部屋はあるかしら?」「同じ部屋じゃないけど、大丈夫よ」とのことで、とりあえず機場快線の九龍駅にタクシーで行くことにしました。8号警報でも雨はあまりたいしたこともなく、風も強くなくて、タクシーはちゃんと走っています。うまく空車が来て「機場快線の九龍駅まで」と言ったら、運転手さんが「九龍駅だと60香港ドル(約850円)エキストラもらうけどいいかい?」。えーい、持ってけ泥棒、と思いましたが、それにしてもなぜハンパな60ドル?? 乗ってから「100ドルとか、50ドルとかならまだわかるけど、何で60ドルなんですか?」と聞いたところ、苦笑いした運転手さんは、「100ドルは取り過ぎだろ。かといって、全然割増しをもらわないんじゃ...」と説明してくれます。「そうですよね、台風で危険ですものね」というわけで、九龍駅までぴゅーっと行ってくれました。九龍駅に着くと荷物代も含めて40.2ドルだったので、100ドルと1ドルを出そうとすると「ちょうど100ドルでいいよ」とのこと。何だか「ありがとう!」という気になるから不思議です。考えてみると、香港のお札は20ドル札がよく流通しているので、50ドルよりも60ドルの方がお客には出しやすいのかも知れません。
そして、シティ・チェックインのカウンターでまたいろいろ説明すると、早速キャセイの職員の人がすぐに検索してくれます。あまり愛想がよくないお兄さんだったので、台風で出勤が大変だったかして不機嫌なのかな、と思ったりしていたのですが、もう1人の女性職員といろいろ相談しながらあれこれやってくれて、「羽田行きでも大丈夫なら、午後5時半の便がありますけど」との返事に飛び上がりました。「もちろん大丈夫です!」と言うと、あとはテキパキと「席、取れましたよ。今、荷物も預けてチェックインしますか?」と聞いてくれます。ありがたい! これで予定通り今日帰れます。「一応、17時25分発、日本時間22時35分羽田着ですが、出発が遅れるかも知れないのでご了承下さい」と言い添えてくれて、こちらはもう大感謝。というわけで、機場快線の往復チケットも無駄にせずすみ、荷物も手荷物だけになって、こうして空港の翠華に座っている、というわけです。
機場快線はいつもの半分くらいのスピードで走ったので、沿線の写真もよく撮れました。マカオからのハイウェイがかなり完成しているのですが、それも撮りたかったのでラッキーでした。上写真2枚目は着いた時に撮った写真ですが、ピーカンだった時と、台風の雲が空を覆う今日では、ずいぶん感じが違いますね。今、香港のニュースを見たら、警報は10号にアップされたとか。書いているうちに2時間たち、現在午前10時30分。間もなく台風が通り過ぎるようです。では、無事にいいお天気の日本に戻れるよう、祈っていて下さい。香港国際空港から、現場リポートはcinetamaでした(笑)。
台風ばかりは、フライト・キャンセルやDelayとなっても、航空会社にクレームする訳にもいかず..ですね。
私は、昨年7月の台湾へ出かけた際、台風の襲来にぶつかりました。
LCC(格安航空)便の利用でした。往路は、仕事終えて夜便で深夜に台北桃園着の予定でしたが、欠航扱いとせず翌日午前の出発へ大幅変更でした。
この時は欠航とされないで、助かった..と、思ったのですが...
台風去って、二日後の桃園夕方発帰国便はすんなりと考えていたら、なんと、大幅Delayで深夜出発、成田早朝着へ変更連絡が。
JALなどのレガシ・キャリア(フルサービスの航空会社)は、遅れも解消して、ほぼ提示の出発予定でした。。
なんと、事由は、搭乗員やりくりの都合。台風の影響を受けて、各便Delay、機材はやりくりで回せても、搭乗員は連続搭乗時間の制限があって、運行出来ず。
二日後でも大幅Delay便が発生したわけです。
予備搭乗員は、当然、レガシー・キャリアよりも少ないでしょうから、こうなることもあるようです。
朝、職場へ直行する羽目になったのは言うまでもありません。
台風時期の台湾行きで、LCCを利用するときは、リスク覚悟をしなければと、学習しました。
LCCだと、問い合わせ先の電話は、まず繋がりません。さらに、通常の受付時間内しか対応してくれません。
更に、チェックイン・スタッフが委託会社(バニラは、桃園の場合委託会社でした)だと、問い合わせも、クレームも殆ど意味ありません。
CX(キャセイ)便で良かったですね。夕方発便空席対応での帰国とのこと。
今週の東京、日中はかなり暑いです。
「一路平安」と祈って下さったお陰で、無事深夜1時半頃帰宅できました。
おっしゃる通り、キャセイの場合もフライトをキャンセルした便と、台風が通り過ぎる午後5時以降に出発を変更した便と、両方がありました。
私の乗った便は、出発一覧ボードには1時間時間を間違えて書かれており(17時25分発が16時25分発になっていた)、探し出せなくてゲートがわからず、だいぶあせりました。
空港もあれこれ混乱していたいのでしょうね。
結局出発がさらに30分ぐらい遅れて、午後11時頃羽田着。
羽田の国際線は初めてだったので、お上りさん状態でした(モノレール乗り場はどこですか、とか聞いてしまった)。
LCCのスタッフ事情、そんなことがあるのですね。
私の場合はキャセイのサイトで直接予約したのですが、チケット代はぐるっとまわっての全部で47,000円、それに燃油サーチャージや空港税を加えて合計65,600円というチケットなので、そんなに高くないと思います。
途中、バンコク→シンガポール間はビジネスにアップグレードしてくれましたし、今回の非常事態でも何とか対応してくれるので、LCCよりよいのではと思っている次第です。
東京は本当に暑いですね-。
台風襲来前の香港みたいです。
でも、日曜日には『裁き』のトークの仕事もあるし、がんばらなくっちゃ。