映画「ノクターナル・アニマルズ」
を観た。
2016年のアメリカ映画
監督・脚本はトム・フォード。
出演はエイミー・アダムス、
ジェイク・ジレンホールほか。
裕福な暮らし。美術収集家として
の仕事も充実してる女。結婚生活
は破局を迎えつつあった。彼女に、
作家となった元夫から小説の出版
前の原稿が送られてくる。題名は
「ノクターナル・アニマルズ」。
原稿を読むにつれ、かつての二人
のことが思い出されて・・・。
映画は3つの場面が交互に描かれ
る。女の現在と、二人の過去と、
小説の中の世界と。
いずれも暗めで不穏な雰囲気なの
で、緊張と不安な気分が続くのだ
が、脅かすばかりが目的の映画で
はないようだ。
3つの場面が折り重なる中で浮か
び上がってくる。なぜ元夫は原稿
を送ってきたのか。それを読んで
女は何を感じたのか。
そして観る者の胸に残るものは、
自分の弱さについての悔恨と、
喪ったものは二度と戻らないと
いう悲しみだった。