映画「すずめの戸締まり」を観た。
2022年公開の日本アニメ映画。
監督・脚本・原作は新海誠。
声の出演は原菜乃華ほか。
制作会社はコミックス・ウェーヴ・
フィルムとSTORY Inc.。
廃墟にある扉。扉が開くと向こう
側から災いがやってくる。それを
防ぐために扉を閉じて鍵をかける
"閉じ師"。扉を開けてしまった少女
が"閉じ師"と出会って始まる物語。
冒頭のシーンは見覚えがある。
公開前に大量に放映されていた
予告編のせいだろう。
そうした商業主義的な作品の割に
内容は抑制の効いた、まともなもの
だった。過剰な演出がなく、好感
が持てる。
災いの形が、普通の人には見えない
という設定だ。多くの人たちは何
にも気付かず、日常を送っている。
それが却って恐ろしく感じられる。
終盤に"閉じ師"が祈る際の言葉。
深い共感とともに心に残った。
命がかりそめだとは知っています。
死は常に隣にあるとは判っていま
す。それでもいま一年、いま一日、
いまもう一時だけでも、私たちは
長らえたい。