おいしいモノ集めました。

食べて美味しいものは、見ても美味しい。

豚殺し鍋

2018-01-20 16:52:40 | 中国料理


豚殺し鍋。
そんな物騒な名前の鍋がある。
中国東北地方の田舎の鍋だ。

何でも年末になると豚を屠り、
そのときに食べる祝い料理なのだそうだ。
村中総出でにぎやかに過ごすのだろう。
それはそれは大きな鍋で煮込まれる。
屠ったばかりの豚の臓物や血も入る、
何とも豪快で贅沢な鍋なのだ。

物騒な名前に反して、
シンプルでやさしい味で煮込まれる。
鍋の縁にぺたんぺたんと貼り付けられた
大餅子(ダービンズ)もほんのり甘く、
これまたやさしい味である。

そんな豚殺し鍋。
我々はこっそりと「マカロン鍋」と呼んでいる。

鹹豆漿

2018-01-20 16:42:47 | 中国料理


駅から歩いて20分。
小さな台湾料理店があった。
心を込めて作られる台湾料理。
その1つ1つが美味しかった。

そんな台湾屋台の味を教わった。
焼売、葱油餅、米線……
中でもお気に入りは鹹豆漿。
台湾のやさしい朝の味だ。
ほろっと崩れる鹹豆漿は作り方もやさしい。

今では店の味は幻になってしまった。
でも、店主にならったあの味は、
頑張ればきっと今でも作れるはず。
ワタシ、頑張りますヨ!

担々麺

2016-06-30 15:50:14 | 中国料理


「中国の担々麺は汁無し」というのを知ったのは
いったいいつ頃だったのだろう?
かなり早い段階で知っていたと思うし、
「タンタンメン」の漢字は「坦々麺」ではなく
「担々麺」であることももちろん知っていた。
それは単に私が物好きなだけはなく、
そこそこ中国への知識もあったからだと思う。

そんな汁無し担々麺。
濃厚な芝麻醤味のものもあれば、
さっぱりとした黒酢味のものもあって、
食べ比べてみると奥が深い。
どちらが好きとは決められず、
そのときの気分でこってりかさっぱりを食べ分ける。

もちろん四川で食べた担々麺は汁無しだったけれど、
不思議なことに北京や上海で食べた担々麺は
汁そばになっていた。
スープの味がいやに薄い、さして美味くもない麺だった。
汁有りの担々麺で比べれば、圧倒的に日本の方が美味しい。
だけど。
やはり汁無しをぐちゃぐちゃとかき混ぜて
ビールで喉に流し込む幸せを味わいたくて
ついつい汁無しを食べにいく私なのであった。

爽口芹菜

2016-03-25 16:47:30 | 中国料理


中華は油っぽい。
そんなイメージが一般的?
まあ、確かにそうだろうな。
炒めものが多いし。
揚げものも多いし。
油にまみれてる印象は否めない。

かといって、本当にそうかというと
決して油だけで終わらないのが
中華の素晴らしいところである。

「爽口芹菜」。
漢字を見ればだいたい意味は分かるけど、
敢えて訳せば「さっぱり爽やかセロリ」。
あ、この訳はイメージです、念のため。(笑)

シャキシャキしたセロリの食感もさることながら
あっさりとした味付けもまた
日本人の口によく合うこと間違いない。

こってり中華に飽きたときは
ぜひご注文いただきたい。

水煮牛肉

2015-10-11 15:13:06 | 中国料理


歌舞伎町はいまだに謎だ。
何がどうなっているのかさっぱりわからない。
そんな歌舞伎町に湖南料理の店がある。

中国の湖南省といえば毛沢東の故郷。
そして湖南省といえば激辛料理が有名だ。
毛沢東に思い入れはないが、
辛い料理はほどほどに好きである。

そんなわけで数年ぶりに湖南菜館のドアを潜った。
雑居ビルに入っている小さな店で
とにかく雰囲気も怪しげだけれど
出てくる料理はきちんとしているのが
これまた不思議なところである。

今回は水煮牛肉の一択。
辛くて美味くて香ばしい。
ご飯にも合う。
多分麺にも合うだろう。
もしかしたらパンにも合うかもしれない。
そんな可能性を秘めた水煮牛肉。
食べるときには覚悟をしっかり決めてください(笑)。

蛋黄山薬

2015-08-03 23:51:04 | 中国料理


山芋の食べ方。
皮をむく。
すりおろす。
麺つゆをかける。
以上。

ほとんどの方がこんな具合なのではないだろうか。
いや、それは全くもって正しい。
正統派の日本人の食べ方である。
もっともご飯に合う食べ方の1つといっていいだろう。

しかし、もう1つ別の食べ方を提案したい。
それはアヒルの塩漬け卵の黄身にまぶして
ほっくりと揚げた山芋料理である。
ちょっと塩気の強い咸蛋(塩漬け卵)と
シャキホクな山芋のバランスがとてもいい。
ついつい箸が進む。
止まらない。

あ、ビールもう1杯追加ね♪

天龍餃子

2015-06-07 23:45:43 | 中国料理



餃子は美味しい。
水餃子のぷっくりふくれたお腹と
モッチリした生地は間違いなく美味しい。
カリッとした食感で
香ばしい味わいの揚げ餃子も美味しい。

焼き餃子?
焼き餃子はもちろんその中間的存在で
両方のいいとこ取りなのだから
これまた絶対美味しいに決まっている。

カリカリに焼けた底面を
恥ずかしげもなく露呈させて、
はんなりと身をよじった姿は
そりゃもう、辛抱たまらん、
何が何でも喰らいつきたくなるものだ。

ここ、銀座天龍の餃子は
モンキーバナナよりも一回り大きいくらいで
とにかく大ぶりなのが有名だ。
その大きさゆえか、中身の餡は
ふっくらしていてジューシーである。
1人前が8個だけれど、1本、また1本と食べ続け、
気づけばいつの間にか皿は空になっている。

いや、今度は自分のお腹が餃子みたいになっちゃったね。

5番辛口

2015-04-08 13:26:06 | 中国料理


それはそれはオソロシイものらしい。
ある店で「5番辛口」と呟くと
そのオソロシイものが出てくるらしい。
あるものは打ちのめされ
あるものは撃沈する。
それが「5番辛口」なのだ。

で、「5番辛口」って結局何なの?
それは定食の5番、麻婆春雨を辛口オーダーしたもの。
とにかく赤い。
唐辛子の赤さ全開である。
「もはや料理ではない」と呼ぶ者もいれば、
「唐辛子の中に春雨が混じっている」と
詩的な表現をする者もいるようだ。

そんな「5番辛口」。
恐る恐る食べてみたい。
ナルホド、唐辛子の海で春雨が泳いでいる。
もはや唐辛子を食べているのか
春雨を食べているのかわからない。


それなのに。
食べ終わってしばらく経ったら
また食べたくなってきた。
やっぱり「5番辛口」はオソロシイ。

海老ぷりぷりワンタン

2012-07-07 14:31:13 | 中国料理


その店は徹底的に庶民的だ。
店の前にはおすすめ料理のサンプルが並び
夜でも定食メニューが提供されている。
店のドアをくぐると、近くの住民らしき
ごく普通の客がテーブルを囲んでいる。
どうでもよさそうな態度で席に案内され、
ビールと料理を注文すると、
あっという間に料理がテーブルに出てくる。
まるで注文される料理が分かっているかのように
すかさずテーブルにのってしまうのだ。

「海老ぷりぷりワンタン!」
魔法の呪文のように一言唱えれば、
あっという間にテーブルに現れる。
ぷりぷりとした海老がごろりと入ったワンタンは
2個目を誰が食べるかで揉めてしまう。

あるとき、呪文を唱えても(!)
いつまでも料理が現れないことがあった。
これはおかしい、と呪文を唱えなおした。
料理は無事に現れた。
呪文が長くなりすぎると魔法の効力が薄れるらしい。(笑)

拌土豆絲

2012-06-30 13:32:15 | 中国料理


どうして店によってこんなにも味が違うのだろう。
ジャガイモを千切りにしてサッとゆで、
あとは塩や酢で味を調えるだけなのに。

ある店では塩の効いた拌土豆丝だった。
ある店では酢が効いた拌土豆丝だった。
ある店では真っ白な拌土豆丝だった。
ある店では唐辛子たっぷりの真っ赤な拌土豆丝だった。

しかし絶対に決まっているのは
ジャガイモがシャキシャキしていることだ。
これがなかったら絶対に拌土豆絲じゃない。
大根を噛んだときのような歯ごたえこそが拌土豆絲の特長。
どんな味でもジャガイモがシャキシャキさえしていれば、私は許す。