おいしいモノ集めました。

食べて美味しいものは、見ても美味しい。

クン チェー ナムプラー

2016-07-03 16:00:21 | タイ料理


タイ料理は辛いだけだと思ってはいないだろうか?
もちろん唐辛子をきかせた辛い料理が多いのだけれども、
実はそれだけではない。
辛いだけでなく、奥深い。

あるお店で食べるタイ料理は奥深いだけでなく
見た目もなかなか美しい。
皿の上に絵を描くように
食材が美しく並べられていて
崩すのをためらってしまうほどだ。

そんなお店のクンチェーナムプラー。
生の海老を甘酸っぱ辛いタレでいただくお料理。
これまた料理人によって味が異なり、
甘さ引き立つやさしい味わいだったり、
辛さの突き抜ける刺激的な味わいだったり、
それぞれの美味しさがある。

まぁ、でも食べるときはそんなに難しいことは考えない。
とにかく美味しければそれでいいのである。

カオソーイ

2016-02-08 00:45:08 | タイ料理


皆様ご存知のタイの麺。
あ、フォーじゃありませんよ。
フォーはベトナムの麺ですからね。
そう、タイの麺と言えばクイティァオ。
太さによってセンレックとかセンヤイとかに分かれる
あの米麺ですよ!

でも、今日の話はそっちではない。
そっちというのは米麺のことで
そっちではないというのは米麺ではないということ。
小麦麺の方の話である。

チェンマイの代表的(?)なラーメン。
それがカオソーイ。
ココナッツミルクのきいたイエローカレーをベースにした
汁そばがカオソーイ。
スープの中にはゆでた小麦麺、
スープの上には揚げた小麦麺。
2つの食感が楽しめるカオソーイ。
辛さはひかえめで
ココナッツミルクのまろやかさが際立つ。

さてさて。
連呼したカオソーイ。
そろそろ覚えてもらえましたか?
タイの小麦麺料理、ぜひぜひヨロシクね。

カオカームー

2015-10-18 16:33:35 | タイ料理


アジアの国々には共通点が多い。
とくに食文化は多いと思う。
米が主食。
醤油や味噌を使う。
その他にもいろいろ共通点はありそうだ。

今回は中国とタイの近しいところのお話。
タイには「カオカームー」という
豚足好きにはたまらないご飯料理がある。
香りよく炊き上げたジャスミンライスに
やわらかく煮込んだ豚足をドサッとのせて、
酸っぱ辛いナムチム(タレ)を添えた1品だ。

実はこれ、魯肉飯ととてもよく似ているのである。
煮込むときの香辛料もほぼ同じ。
ご飯に具がのっているスタイルもほぼ同じ。
わずかに違うのはタレが添えられるか否かだけである。

ところでこのカオカームー、
材料が豚足だからコラーゲンもバッチリだ。
見た目は脂ギトギトだけど
実際にはもっとあっさりした味わいで
女性でもぺろりとイケル。
本当はタイの街角で、屋台のテーブルに座って
ワシワシと掻き込みたいところだけれど、
そうもいかないので行きつけのタイ料理屋のカウンターで
お上品にいただく。(笑)
でも、味はお墨付きですよ。

ネームクルック

2015-08-23 17:42:10 | タイ料理


お気に入りのタイ料理がある。
それはネームクルック。
何やら鳩でも飛び出しそうな名前だけれど
もちろん鳩とは全く関係ない。

この料理、豚肉を発酵させた生ソーセージが
野菜たちとワイワイやっているところに
揚げおにぎりが飛び込んできて
みんなで何やらイイコトを始めた、という風体なのだ。

いろいろな店でネームクルックを食べてみると
それが実に多様性に富んでいることが分かる。
揚げおにぎりの形状然り、
ネームクルックの酸味然り、
料理人の数だけネームクルックはあるのだろう。

考えてみれば日本料理だってそうだ。
同じ物を作っても、家庭によって味が違う。
もちろん家と店でも味が違う。
タイ料理だって同じことなのだと思う。

タイ料理といえばトムヤムクンやヤムウンセンが有名だ。
もはやそれらの料理は当たり前になりすぎて
どこの店でもほとんど同じ味のものが出てくる。
だからこそ。
一歩踏み込んで、ちょっと違う料理を試してほしい。
そしていろいろなところで食べ比べてみてほしい。
きっと何か新しい発見があるかもよ。

パッキーマオ

2015-02-23 00:46:40 | タイ料理


私は酔っぱらいではない。
確かに酒は好きだが
断じて酔っぱらいではない。
そして酔っぱらいほど性質の悪いものはなく、
酔っぱらいこそ私の憎むべき対象である。

……なのだけれど。
私の好きな酔っぱらいが1つだけある。
それはタイ料理の「パッキーマオ」。
「キーマオ」とはタイ語で酔っぱらいのこと。
「パッキーマオ」は太い米麺(センヤイ)を
これでもかと辛く味付けして炒めた
焼きそば状の料理のことなのだ。

我が愛するソンポーンのパッキーマオは
今まで食べたパッキーマオの中で
もっとも具だくさんで贅沢なもの。
本来パッキーマオはジャンクな料理なのだけれど、
こちらはトマトも入って、パスタのような風情。
こんな酔っぱらいなら大歓迎である。

マッサマン

2015-01-11 16:20:47 | タイ料理


「世界で最も美味な料理ランキング50」の第1位に選ばれて
一躍有名になったのがタイ料理のマッサマンカレー。
純粋にマッサマンが世界で一番美味しいかと言われると、
選んだ人、その他の候補料理の兼ね合いもあるので
決してそうとは言い切れないけれど、
それでも美味しい料理として選出されて
有名になったことには間違いない。

そんなマッサマン。
そもそもはムスリムによってもたられたもので
タイのゲーン(カレー)とはちょっと味が違う。
日本のカレーに少し似ているけれど
ちょっと甘めでとろみがあり、ご飯とよく合う。

このマッサマンをソンポーンのママは
蓮の実入りで作ってくれた。
ホクホクの実が口の中でクシュッと潰れて
何とも爽やかなマッサマンなのだ。
このままゴクゴクと飲み干せそうな勢いだ。

でも、作るのに時間がかかるので要予約。
よし、今度はマッサマンを食べるために浅草まで出かけるぞ!

ガオラオ

2014-11-30 16:16:35 | タイ料理


その日私は朝から体調が悪かった。
違和感を覚える胃袋に手を当てながら
馴染みのタイ料理屋さんのドアをくぐった。

出てきた料理はガオラオ。
モツもたっぷり入った鍋のようなスープだ。
生姜にも似た爽やかな香りが漂っていて
辛いけれどもしみじみした味だった。

しかし。
残念ながら体調が悪くてギブアップ。
残ったスープをお店の方が包んでくれた。
こぼさないように大事に大事に持ち帰り、
冷蔵庫に入れておいた。

ちょっと体調が回復し、空腹を感じた。
よし、今だ!
持ち帰ったガオラオのスープに
あり合わせの野菜を入れて雑炊にした。

美味い。
最後の1滴まで飲み尽くした。
おかげで復活、体調も戻った。

そう、1年前のお話である。

カノムチン ナムギョウ

2014-08-02 23:03:14 | タイ料理


カウンター5席の小さな店がある。
小料理屋のような店構え。
ところがどっこい、れっきとしたタイ料理屋だ。
身動きするのも難しい
半畳ほどのキッチンでママが料理を作る。

メニューにはタイ料理の王道が並んでいる。
ガパオ、グリーンカレー、パッタイ。
しかし我々はメニューを見て注文することはない。
「今日は何ができる?」
「今日のおすすめは?」
「今日は蒸した魚が食べたいな」
こちらのリクエストを聞いてママが料理を提案する。

「カノムチン ナムギョウ」もそうして知った。
ユッケジャンのような色のスープには
豚血や臓物や綿の実などが入っている。
トマトの酸味が心地よい。
具だくさんでスープだけでも美味しいが、
麺にかけて食べるとこれが最高に美味い。
どんなにお腹がふくれていても
するすると胃の腑へと落ちていく。

タイ料理は辛い物、と決めつけるなかれ。
美味しいタイ料理は辛くなくて美味しいのだ。

バミー・ヘーン

2014-03-22 00:37:03 | タイ料理


タイ料理って面白い。
とくに屋台系の麺料理は面白い。

まずは麺の種類を自分で選ぶ。
小麦麺か米麺か、アナタのお好みはどちら?
米麺なら太さも選ぶ。
センミー、センレック、センヤイ、
アナタのお好みはどれ?
え? よくわからない?
仕方ないなあ、じゃあ教えてあげる。
センミーは細いの。
すっごく細いの。
素麺みたいなの。
センレックは3mmくらいで平たいの。
一番よく見かけるのがこのタイプ。
センヤイはきしめんみたいに太いの。
モチモチした歯ごたえが好きならこれがおすすめ。
え? 米麺じゃない方がいい?
じゃあ小麦麺のバミーで決まりね。

次に汁の有り無しを選ぶ。
トムヤム味、豚血入りのこってり味、
すまし汁のようなあっさり味、どれがいい?
え? 汁無しがいいの?
じゃあヘーンで決まりね。

あとは具を選ぶだけ。
豚入りがいいのか、魚のつみれがいいのか、
それとも鴨がいいのか……
あ、これは普通でいいのね?

というわけで私のお気に入りバミー・ヘーンができあがり。
あとは自分の好みの味になるように
ナンプラーを少し、酢をいっぱい、
そして唐辛子を目いっぱい混ぜたら
よーくかき混ぜていただきます。
う……エホッ…………
あ、咽ないように気をつけてね。(笑)

ホイトード

2014-01-31 23:59:23 | タイ料理


アジアの食べ物は実に面白い。
国は違うのに、よく似た食べ物があったりする。
たとえば中国の油条とタイのパートンコー。
シンガポールの海南鶏飯(ハイナンチーファン)と
タイのカオマンガイ。
台湾の魯肉飯とタイのカオカームー。
使う材料が全く同じでなくても
作り方が同じだったりするから、なおのこと面白い。

そんな中で私が注目しているのが
タイのオースワンとホイトードである。
オースワンは台湾の蚵仔煎(オーアーチェン)にそっくりだ。
牡蠣をとろとろした生地で焼き上げる。
温かいわらび餅の中に牡蠣が入っているようなイメージだ。
そしてホイトードは韓国のチヂミによく似ている。
カリッと焼きあげた記事の中にはたっぷりの牡蠣。
これをスイートチリソースとホットチリソースが
ベースのタレにつけて食べるのだ。
玉子焼きのようでもありお好み焼きのようであるところも面白い。

食べ物を1つ1つ見ていくと
国と国のつながりが見えてきて
それがいつの間にか歴史や文化にまで広がっていく。
モグモグとテーブルの上の料理をたいらげながら
その国の来し方行く末を想像しては
思わずニンマリとほくそ笑んだりしてしまうのであった。