竹林亭白房

楽しみとして★日記

□本日落語二席。
◆入船亭扇辰「田能久」(TBSチャンネル『落語研究会』)。
東京三宅坂国立劇場小劇場、令和元(2019)年10月25日(第616回「TBS落語研究会」)。
マクラで、扇辰は句会に参加していると言った。俳句のようである。落語家で俳句というと、扇辰の師匠九代目入船亭扇橋が有名である。
また、その扇橋が創設メンバーとなった「やなぎ句会」もある。桂米朝、永六輔、小沢昭一、十代目柳家小三治、矢野誠一、三田純市、加藤武ら、名だたる演芸・演劇人が集った、知る人ぞ知る同人会だ。「やなぎ句会」が今でも活動しているのかどうか知らないが、扇辰が入っているのは、どうもこことはちがうようだ。

扇辰曰く、自分たちの句会には宗匠はいないのだと。宗匠がいると、どうしても宗匠に気に入られるように詠んでしまっておもしろくないというのだ。だから、互選として身内で楽しむことにしくはないということのようである。なるほどなとも思う。

趣味趣向は、何をめざしてやっているのかということで、ずいぶん対象との距離感やふるまいにも相違が出るとは思う。
ただ、互選でも、そのなかで良い評価を得て入選すれば、また、次もという意欲がわいてくるだろうし、どうすれば良い作になるのかということを考えると、どうしても先達の指導が欲しくなるというのも人情である。そうすると、先達に評価を認めてもらうためには、先達のカラーに染まらなければならなくなり……と、なんだか自縄自縛のような世界に陥ってしまいそうだ。

扇辰は、テレビ番組で人気のある俳人夏井いつきのことを示唆的にふれていた。夏井氏の句風は独特だと思う。自分はかのテレビ番組は見たことがないが、夏井氏が選者をする俳壇にこれまでいくつも投句していたきたけれど、一度も選ばれたことがない。
だから、どうすれば評価されるのかと氏が選者をする俳壇の作をじっと読んで「学習」してしまうのである(今もってその効果は現れていないが)。つまり、自分から人のカラーに染まりにいってしまっているということになる。なかなか悩ましいものである。

扇辰は「たいんだね、志らくさんも」と、ぼそっと言ったので、おや?かの番組に立川志らくは出ているのかと知った。ちょっと見てみようか。

◆三代目柳家権太楼「幾代餅」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
香川県宇多津町ユープラザうたづ、令和3(2021)年7月2日収録※10月9日OA。
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