竹林亭白房

十代目柳家小三治「四で割って」★落語

□本日落語三席。
◆十一代目桂文治「浮世床」(NHK総合『立川志らくの演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和3(2021)年10月10日OA。

◆十代目柳家小三治「四で割って」※原作:星新一(日本文化チャンネル桜『落語動画』)。
小三治の訃報を知る。五代目柳家小さん門下の存命最長老だったのだろうか。いちおう系図を見ると、五代目小さん一門の弟子は上から順に、四代目柳家小せん、二代目柳家さん助、立川談志、五代目柳家つばめ、六代目柳亭燕路、そして、十代目柳家小三治である。ちなみに、その一つ下は九代目入船亭扇橋。
もちろんまだまだ下に大勢の弟子がいるが、この系図で見る限り、一番弟子の四代目小せんから六代目燕路までは、もうみな他界しているので、やはり小三治が最長老ということだったんだろう。また、小三治のすぐ下の扇橋も、すでに六年前に亡くなっている。

東京へ仕事に行く機会があるごとに、寄席へたち寄ってきたが、小三治が出演しているときに行きあわなかったのはまことに残念だった。扇橋だったら、一度新宿末廣亭で高座に接することができたのだが。

若いときは、勢いのある語り口だったが、晩年と言ってよいのか、ある歳からは実に淡々と話し飄々と語る、独特の芸風になっていた。そして、それが実に味わい深かった。

今日は何か手短なものを追悼に聞こうと、ネットで検索してチョイスしたのが上記の落語。まったく知らないネタである。かつ、新作。小三治の新作はめずらしいのだろう。調べてみると、星新一が原作らしい。ということは、星新一で一度読んでいるのか。まったく忘れていた。
確かに、星新一の作った物語らしくシュールな内容だ。四人の賭が好きな男が、次から次といろいろな賭をしていくという噺。最後は、断食博打。これで、四人は次々と死んでいき、最後はあの世で遭遇した四人が、閻魔大王の前でまた賭をするという。落げは、ちょっとゆるいが、まあ、いかにも星新一のショートショートらしい。

なお、星新一を原作とする落語が『星寄席』としてCD化されている(もとはレコードか)と知る。小三治はもう一席「ネチタラ事件」という落語を、そして古今亭志ん朝が演じる「戸棚の男」という落語が入っているようだ。

明日あたりは、もっと小三治の得意ネタでも聞いてみようか。合掌。

◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・三遊亭好楽・林家木久扇・二代目林家三平・六代目三遊亭円楽・林家たい平(日本テレビ『笑点』第2780回※TeNY開局40周年記念)。
新潟県南魚沼市民会館大ホール、令和3(2021)年9月18日収録※10月10日OA。
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