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恩おくり:お寺での日々の暮らし

恩返し:受けた相手に直接恩を返すこと。
恩送り:受けた相手とは限らず頂いた恩を別の誰かに送ること。

笑顔のチェロの演奏

2014-07-21 22:04:40 | 笑顔で暮らす
長女が合唱団に5月より入団した。
団員総数100名ほどの地元を代表する合唱団だ。

昨日、7月二回目の演奏会に行く。
演奏会の中の一曲、
オペラ「カルメン」の中のほんの少しの場面の出場だった。
もちろん大勢の中の一人として。

午後2時から6時までと、4時間という長い時間だったのに心地よく音楽のシャワーを浴び、
あっという間に時間が過ぎていった。
娘がこの音の仲間にいれてもらえていると思うと感動!
そして感謝!

「カルメン」の内容、初めて知った。
「カルメン」の曲としてよく耳にする曲はあんなに明るい曲なのに、
ドン・ホセかわいそう。悲劇。

また、ハイドンのチェロ協奏曲第2番二長調の演奏があった。
チェロの演奏でこんなに長く聞くのは初めて。
このチェロの演奏家の笑顔がとっても素敵だった。
管弦楽団の演奏が始まり自分の演奏を待つまでの間、
穏やかな楽しげな、今から演奏することが嬉しい、そんな風にも感じる笑顔。
自分の後ろに楽団を率い囲まれ、あるいは、支えられ。

母である自分の姿を思った。

子供達や夫に囲まれ、支えられ。幸せに囲まれている!素敵な笑顔でいなくちゃ、もったいない。
笑顔、笑顔!

なんて思いなが、優しいチェロの音色で、心は満たされました。

あのチェロを演奏する姿そのものが子どもや愛する人をいだくような姿なのかもしれない。

お産の思い出の曲、メンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲ホ短調。
これはまた、次回。


開演前の会場。


母親はどんなときでも世界一幸せって顔してなくっちゃ。

2014-07-20 00:32:51 | 笑顔で暮らす
2年前の7月14日に母が倒れた。脳内出血だった。

80歳を過ぎていたが、手術にたえてくれて、家族の祈りが届いて、命をとりとめることができた。

意識が戻り、少しずつ反応してくれるようになり、少しずつはなしが出来るようになり、

体を起こせるようになり、食事を少しずつ口から食べれるようになった。

面倒介護をしてくれている兄には感謝の言葉しかない。

母もがんばったと思う。リハビリがことのほかつらかったようだ。でもそのかいあって、

1年近くの入院、施設生活を終えて車いす生活ながら自分の家に帰って来ることができた。

左半身まひはあるものの食事は注意する食材を除けば、小さくして食べる事ができるようになった。

でも、脳の半分近くはダメージをうけている。言葉は明瞭な時とそうでない時と入り乱れる。

以前の母の時もあればそうでない時とが交差する。



1年前の夏休み、長男を連れて帰省した時の事。

その当時、私は心がへたっていた。

つい母の前でポロリと「生きるのがしんどい」と言葉を漏らしてしまった。

少し間を置いて母が「〇〇〇ちゃん、母親はね、どんな時でも世界一幸せって顔してないと」と

明瞭にささやいた。

心につきささった。暖かかった。有り難かった。



7ヶ月後の春休み、長女を連れて帰省した。

少し痴呆がすすんでいた。でも、周りの人にありがとうありがとうという母の姿は変わりない。



この夏、帰省する。

どんな時でも世界一幸せって顔をするのは、なかなか難しい。

子どもと対する時は叱ってばかりいるのだからなおさらだ。

でもお母さん、1年前よりも笑顔で帰るからね。