少年社中 第38回公演『DROP』を紀伊國屋ホールにて、9月7日(火)14:00開演を観劇しました。
ストーリーと感想を備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
【脚本・演出】
毛利亘宏
ストーリーと感想を備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
【脚本・演出】
毛利亘宏
【出演】〈Team Humpty〉
赤澤燈、杉山未央、安西慎太郎、森田桐矢、後藤萌咲、堀池直毅、加藤良子、竹内尚文、川本裕之、井俣太良
【ストーリー】
かつて『明日』は卵から生まれていた。
この迷宮は『明日』の卵が孵化する重要な場所だった。
迷宮に捕らえられた5人の男たち。
彼らが脱出する方法はただ一つ…。
【感想】
客入れの音楽はヒーリング系の静かな曲。
美術はとてもシンプル。色はモノクロ。薄いグレーから濃いグレーのグラデーション。アール状で荒い格子の構造物。天井からは、太いこよりのようなものが幾つもぶら下がっている。
転換はなし。
照明は印象的。放射状に放たれる光が美しい。
音響は時折、爆音で入るので少し驚く。重低音な感じで、床も振動しているのが足元の感触でわかる。
衣装は黒。それぞれデザインが凝っている。よく観ると名前が入っているのがわかる。
現実と虚構が入り混じったストーリー。ルイス・キャロルの『鏡の国のアリス』がモチーフ。
最初はこの世界観に入り込めるか?と若干、不安もありつつ、最後まで観劇。
どの登場人物にも共感ができず、特に5人の男たちのくずっぷりに軽く吐き気がする…。ストーリーも暴力表現が多い。苦手な人もいるかもしれない。
小説家の彼女は娘を交通事故で亡くし、痛みを分かち合うはずの夫からは離婚を切り出され、辛い現実に耐えきれず、記憶を失くし、自分の書く小説という迷宮に閉じこもる。そこには、元夫も含めた罪を犯した5人の男たち、忘れられた少女がいる。少女は実は彼女の亡くなった娘だった。
迷宮に閉じ込められた男たちは、卵を5個集めなければここから出られない。もたもたしていれば、水が溢れてきて溺死してしまうのだ。
彼らは手段を選ばない。素手、ナイフ、銃なんでもありだ。なんとしても自分だけは生き残り、卵を5個集めたい!
欲望とエゴの塊な彼らは、姿はともかくとてつもなく醜い…。哀しいが、それも人間のもつ一面なのだ。
愛と憎悪は表裏一体。複雑に絡みあいもつれあう…。
壊れた卵は元には決して戻らない。あったことは決してなかったことにはならない。犯した罪はなくならない。罪は決して贖えない。罰は受けても…。
罪を犯したものと、被害にあったものが、それでも生きていこうとする「喪失」と「再生」の物語。
【余談と画像】
ほぼ1年半ぶりの観劇だった。このご時世で舞台公演は中止が続き、あっても自粛せざるを得ず…。ずっと配信や放送されたものを観ていた。長かったな~。
やっぱり舞台は生が一番! あの劇場特有の空気感。非日常がそこにある。
一日も早く、この状況が終息することを願わずにはいられない。
カーテンコールは1回。というより1回で強制終了。その後、最後列から列順に順次、退席だった。
配信用かDVD用かな~カメラが入っていた。
チケットは劇団先行予約で♪
半券の裏には、事前に名前と電話番号を記入して、自分でもぎって提出。ほかにも感染対策で非接触型検温、アルコール消毒、飲食禁止、チラシの配布もなしなど。
紀伊國屋ホール催物ご案内のパネル♪
パンフレット♪ 2000円。
キャストのバストアップと全身の衣装写真とコメントのみ。シンプル!
紀伊國屋ホールに観劇に来ると、待ち時間に書店内をうろうろして時間をつぶすのも楽しみ♪ ついつい買ってしまうよね~。
最近、勉強中の写真の本。紙袋に入れてもらったので助かった~。パンフレットを入れるサブバッグを持ってくるのを忘れたから。