Silver☆Lucifer

徒然なるままに。

【豪快黄&緑】その手がかたちづくるもの【短文】

2011年03月27日 16時23分41秒 | 創作-小説・詩
豪快6話から?生まれてしまったネタ。
黄緑は恋愛というより姉弟っぽい感じで。
要は緑は女の子組でいいよって話(ん?)

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お腹空いた!

お屋敷奉公(?)から戻ったルカの第一声。
ソファにどさっと座り込んで、誰にともなく叫ばれた言葉は、けれど、確実に僕に向かっていた。

「大したものはないけど、いい?それとも、何か好きなもの買ってこようか?」
「なんでもいいから、適当に作ってよ」
気を遣って尋ねれば、なんとも投げやりな答えが返ってくる。
はーい、とバレないように溜め息を吐いて、エプロンをかける。

さっさと食べられれば、味なんてどうでもいいんだよね、マーベラスといい、ルカといい。
キッチンに向かう僕に、お手伝いしましょうか?とアイムが声を掛けてくれる。
そんな彼女に、せっかくだからルカに紅茶を入れてあげてよ、と答えると、わかりました、と柔らかい笑みが返ってくる。

お湯を沸かし始めるアイムを見ながら、この間買ってきた便利なあれを取り出す。
早くて手軽で、紅茶にも合う。
せっかくだから、ちょっと多めに作ろう。

よしっ、と小声で気合いを入れて、お腹の空いたお姫さまのために、そして恐らくやってくるであろうキャプテンたちのために、手早く準備に取りかかった。


「お、いいにおいがすんじゃねえか」
さすがと言うかなんと言うか…マーベラスはすぐににおいを嗅ぎ付けてやってきた。
「ハカセさんのことですから、きっとマーベラスさんたちの分も作ってくれていますよ」
アイムもこれを見越して紅茶を人数分用意していたようで、ティーセットを手に、テーブルへ向かう。

「ちょっと、マーベラス!ハカセはあたしのために作ってるんだからねっ」
「どうせあいつのことだ、アイムの言う通り人数分ちゃんと用意してるだろ」
憤るルカを諌めたのはジョー。
なんだ、やっぱりみんな揃っちゃうんだ、なんて、ちょっと嬉しくなる。

「お待たせ」
人数分の取り皿とフォーク、ナイフをアイムに運んでもらい、大皿にいっぱい作ったメインディッシュをテーブルの真ん中にトン、と置く。

「パンケーキ?」
「うん。ホットケーキミックスって便利なものを、買い出しの時に見つけてさ」

たまご、牛乳、冷蔵庫にいつも入ってるものですぐに作れる。
「速さにうるさいらしいマーベラスもこれなら文句ないな」
「なんだよジョー、引っ張るなよ」
大体、お前この間いなかったじゃねぇか、マーベラスが拗ねるように口を尖らせた。

その間に、アイムがそれぞれの取り皿に2枚ずつ、ホットケーキをのせていく。
各々バターや蜂蜜をトッピングして、いただきます、の声とともに食べ始めた。

「おいしい」

一口食べて、呟いたのは、ルカ。
見たことないくらい可愛い笑顔で。

マーベラスも、ジョーも食べる方に集中しているのか、うまい、と呟きながらも手を止めないままだ。

いいもの見ちゃったかも、とアイムと顔を見合わせて、僕たちもホットケーキに手を付けた。


「ハカセ、ありがと」
食べ終わって片付けを始めると、珍しくルカが手伝ってくれる。
「え、あ、いつでも、作るからさ、そんな」
素直にお礼なんか言われると、なんだか照れてしまう。

「ハカセの料理食べると、なんか、帰ってきたーって気がする」
「でも、ホットケーキなんて、誰が作っても同じだよ?」
食器を流しにつけながら、僕は答える。

「ううん、そんなことない」
後ろからルカが近づいてくる気配がして振り向く。
いつも殴られてばっかりだから、ちょっと体が強張る。

「ハカセの料理には、大事なものがつまってるよ」
「え?」
目の前にはルカの顔があって、おでこ同士がぴったりくっついていて、彼女の右手は僕の頭を撫でていて、左手は僕の肩に優しく置かれていて、
「ま、そりゃ高級料理がおいしいってのは当然なんだけどね」
ふふん、と笑うと、ぱっと僕から離れてしまう。

僕はというと、突然のことすぎて口をパクパクしたまま立ち尽くしてしまった。

「じゃ、あとの片付けはよろしくね~」
ヒラヒラ手を振って出ていくルカはいつも通り。

どうしよう、そんな風に言われたら、
「今夜のメニューは、ルカの好きなものにしよう…」
恥ずかしくて、そうでもしてごまかさなきゃ、顔の火照りがおさまりそうになかった。

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ルカ様はオットコマエの可愛い女の子だと思う。
そしてドッゴイちゃんはヘタレてれば可愛い。

【魔法赤+緑】勇気とお宝【豪快3話短文】

2011年03月24日 01時39分35秒 | 創作-小説・詩
魔法赤+緑。
豪快3話後、実家に帰った末っ子と、相変わらずな長男。

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へなちょこでさ、足なんかすくんじゃって、無理だよ、とか駄目だよ、とか言いながらしゃがみこんでさ。

「ものすごいヘタレ!あんなのが兄ちゃんの力を使ってるのかと思ったら、ちょっとムッとしちゃった」
「言い過ぎだぞ、魁。結局、俺たちの力を使いこなせたんだろ?」
「そうだけどさ。赤と緑のくせに、俺や兄ちゃんとは大違いで」

夕飯の準備(ていうかサラダの準備?)をする蒔人兄ちゃんの背中に話しかける。
今日会った、海賊たちのこと。
兄ちゃんはこっちを向かないままだけど、笑って答えてくれる。

「赤い奴は、どんなだったんだ?」
「キャプテン、て感じでさ。偉そうだけど、お宝にかける気持ちは負けない、ってのがすげーわかった」
マーベラス、だったっけ。
海賊、って感じだったよなあ。
お宝にかける情熱、っていうか。

「お宝、か…彼らに見つけられるのかな、宇宙最大のお宝なんて」
兄ちゃんは呟いて、忙しく動かしていた手を止めた。
「どうだろなー。でも、あの緑の奴は、ちょっと応援したくなった」
「例のヘタレくんか?」
「仲間のために勇気を出すなんてさ、いい奴なのかなって」

兄ちゃんの隣に立つ。
横から顔を覗き込むと、気付いて頭を撫でてくれる。

「そうだな。その緑の奴は、俺に似てるかもしれないな」
「えー、何聞いてたんだよ、兄ちゃん!あんなヘタレ、兄ちゃんと全然違うって!」
兄ちゃんは、(たまに暑苦しいけど、)頼りがいがあって、優しくて、強くて、あんなへなちょことは全然違うよ!

文句を並べる俺の頭をもう1度撫でて、首を横に振る。
「兄ちゃんだって、お前たちのためだから勇気が出せるんだ。そうじゃなきゃ、強くなんてなれない」
足がすくむこともあったし、戦いながら恐怖を感じることも何度もあった。
それでも勇気を出して戦えたのは、お前たちがいたから。

兄ちゃんの言葉に、インフェルシアとの戦いが、ふと思い出される。
いつだって兄ちゃんは俺を、俺たちを守ってくれて、叱ってくれて、だから俺たちは戦ってこれた。
でも、兄ちゃんだって怖かったんだ。

「臆病な方が、いざってときにとっておきの勇気を出せたりするのかもな」
魁のは一途で強いから、違うのかもしれないけど、そう付け足して、また頭を撫でてくれた。

「ううん。俺だって怖かったよ」
でも、兄ちゃんが、みんながいたから、俺は勇気を魔法に変えられた。
「だから、あの緑の奴もきっと、俺たちの力で仲間を守ってくれるって思う」
「そうか」

宇宙最大の宝、見つかるといいな。
なんて言いながら、また料理に戻る。

俺は兄ちゃんに抱きついて、その肩に顔を埋める。
「お?どうした、魁」
「なんでもない」
「甘えてんのか?まったく、しょうがないな」

兄ちゃんの、その困ったような笑い声が好き。
頭を撫でてくれるその手が好き。
マジレンジャーの力がなくなっても、守ってくれるその手が、好き。

がんばれよ、海賊。

俺はもう、宇宙最大のお宝、見つけてんだからさ。

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何が書きたかったかいまいちまとまらない!
とりあえず魁ちゃんは蒔人兄ちゃん大好きなんだよ!
で、多分、兄ちゃんの力があんなヘタレに…!って思ったりして、でも意外とやるじゃん、てなって、俺はお宝のために勇気出せるかな、とかマベ様見ながら思って、あ、俺のお宝って兄ちゃんだ!家族だ!
ってなったんだよ。きっと。
兄ちゃんの前なので末っ子を素な感じに書いてみた。

【豪快緑受】心配と信頼【小話4】

2011年03月20日 20時21分40秒 | 創作-小説・詩
最後です。
なんとか落ち着けてみた。
若干腐向注意。

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彼を抱えて帰ったのは、ジョーだった。
彼は、ガレオンに戻るまで、熱のせいかぼーっとしていた。

「お薬が効いたようです。少し前に眠られました」
「熱は?」
「それほど高くなかったみたいです」
「そっか。よかった」
部屋から出てきたアイムの言葉に、ルカがほっとしたように返す。
が、次の瞬間、思いきり睨まれた。

「心配して、探して、ハカセだって相当疲れてたのよ?そこへきて寒い中外にいたんだから、風邪引いて当然!」
「ルカさん、マーベラスさんのせいではないんですから…」
今にも噛みつきそうなルカに、それを宥めるアイム、不機嫌な表情のジョー。
ぐるりと3人を見回してから、ふぅ、と息を吐いた。

「わかった。俺が悪かった」
降参だ。

「なら本人に早く言ってやれ。起きたら一番にな」
ジョーが俺の肩をぽん、と叩く。
ルカとアイムも、こちらを見て頷く。

3人の視線を背に、俺は彼の部屋に入った。

眠る表情に苦しさなどは感じられず、ほっと息を吐く。
傍らの椅子に腰掛けて、そっと顔を覗き込んだ。

「ごめんな、心配かけて」
心配するって、辛いんだよな。
そんな簡単なこと、忘れてた。
「俺は、またきっと無茶するだろうが…」
「わかってるよ」
不意に、独り言に答えが返ってくる。
「起こした、か?」
「ううん、大丈夫。ごめん、心配かけて」
先に、謝られてしまった。
いや、これじゃだめだ。

「いや、俺こそ悪かった」
余裕がないのを隠そうと、いつものように口角を上げて笑って見せる。

心配かけるのも、かけられるのも、信頼していればこそ。
でも、それに甘えて言葉を忘れるな、と。

額にそっと口付けて、心の奥に留めた。

……………

緑「あ」
赤「どうした」
緑「いや、そういえば、あの刑事にも同じことされたなって」
赤「な゛っ!?」
緑「僕、まだだるいからもう少し寝るね…」
赤「ちょっと待てハカセ、どういうことか説明しろ!」
黄「マーベラス、うるさいわよ!病人の部屋で騒がないで!」
桃「ジョーさん、マーベラスさんをつまみ出して差し上げてください」
青「おぅ。マーベラス、こっち来い」
赤「おい、こら!猫掴みすんじゃねえ!!」

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ん?なんかまとまらなかった気が…。
とりあえず赤緑で落ち着いた。
落ち着いてないけど。

【豪快緑受】心配と信頼【小話3】

2011年03月20日 20時21分23秒 | 創作-小説・詩
バンちゃんは何故出てきたのかよくわからなくなってきた。
若干腐向注意。

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「刑事!ハカセから離れろ!」
「ジョー、違うんだ、この人は、」
逮捕しにきたわけじゃない、と言おうとして、言えなかった。

隣にいた彼が、突然、僕の腕を引いたから。
そして、バランスを崩した僕は、彼の腕の中にすっぽりと収まる。

「海賊やめたくなったら、いつでも逮捕してやるからなっ」
妙に楽しそうに言って、見上げている僕の額に掠める程度に唇を触れて、あっという間に離れて去っていく。

「あ、おいっ!」
一瞬、彼を追いそうになるも、へたり、と座り込んだ僕の方へ、ジョーが駆け寄ってくる。

「なんかされたか?」
暗かったからか、角度的にか、ジョーにはよく見えなかったらしい。
僕はぶんぶん首を横に振って、ジョーの腕にしがみついた。
昨日と違って、ジョーは僕を振りほどこうとはしなかった。
代わりに、ジャケットを肩から掛けてくれる。

「大分、冷えてるな」
「うん、大丈夫。ごめん、急に飛び出して…」
「気にするな。あれはあいつが悪い」
冷えた肩を軽く抱いて、あやすようにぽん、ぽん、となでる。
それが嬉しくて、安心する。

「ハカセ、ジョー!」
後ろから、マーベラスの声がした。
振り向こうとしたけれど、ジョーに抱きしめられてそれはできなかった。

「遅い!お前のせいで危うくハカセが逮捕されそうだったぞ」
「ジョー、それ誤解…」
「黙っとけ。少しくらい心配かけさせたっていい」
耳元でジョーが笑う。
まあ、確かに、少しくらいいいよね…。

「なっ、大丈夫かハカセ!」
マーベラスが取り乱してるの、声でわかる。
「別に、心配ないよ!」
わかっていて、振り向かずにわざと平気な声で返す。
「立てるか、ハカセ」
言いながら、ジョーは、ケガしてるフリくらいしてやれ、と囁く。

ゆっくり抱き起こしてもらいながら、僕はジョーに寄りかかった。
「っ、」
「ハカセ?」
「おい、どうした!」
マーベラスが近づいてくる。
僕はジョーにしがみつく。絶対、振り向いてなんかやらない。

「大丈夫か?ハカセ」
「うん…」
「おい、見せてみろ」
伸ばしてきた手を、ジョーがはたく。
「心配するな、本人が大丈夫だって言ってる」
「そんなん知るかよ、見せろ、ハカセ。ケガしたのか?」
「待て、マーベラス」
触るな、そう言いながらジョーが僕の頬に手を触れる。
あ、冷たくて気持ちいい…。
「熱、ないか?」
「え?」
「体、熱いぞ」
え?
あれ?

なんだか急に体が重くなって、眠くなってきた。

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次で終わり。
なんか青がずるくて赤がヘタレてる。

【豪快緑受】心配と信頼【小話2】

2011年03月20日 20時21分02秒 | 創作-小説・詩
続き。
刑事赤+豪快緑?
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<side:green>

言い過ぎた?
ううん、あれくらい言ったっていいよ、彼はいつだってマイペースすぎる。
いつもいつも振り回される方の身にもなって欲しい。
暮れかけた空を見ながら溜め息を吐く。
昨日の今頃は、まだマーベラスを探してた。
まさかザンギャックとのいざこざにまで巻き込まれてるなんて、と、僕としては不安でたまらなかった。

もちろん、マーベラスなら大丈夫って信じてたけど、でも、手錠だってかけられてたし、警察にも追われてたし、心配だった。

「宇宙海賊発見」
「っ!?」
急に背後から声がして、背中に何か触れた。
驚いてゆっくり振り返ると、そこには今朝、アヌビス星人の刑事を迎えにきた彼が立っていた。
「逮捕しちまうぜー?」
言葉とは裏腹ににかっと笑うと、背中に押し当てていた指で鉄砲の形を作り、ばーん、と撃つ真似をした。
「なーんて、うそうそ。そんなビビんなって」
朝とは印象が違い、柔らかく笑う。
「何してるんだ?ホントに逮捕されちまうぞ?」
100Zだろうが1000Zだろうが、指名手配中に変わりはないんだし、そう言いながら僕の隣に並んだ。
「僕の懸賞金額覚えてるんだ?」
「あん中で極端に低いもんなー。“ドン・ドッゴイヤー”さん?」
「逮捕しないの?額が低いから興味ない?警察のくせに?」
「まあまあ。ぶっちゃけ、逮捕する気はないぜ。今だってたまたま通りかかっただけ」
本当に逮捕する気はないらしく、彼はまた、笑った。
笑うと少し幼く見えて、それがなんとなくマーベラスと重なった。
普段は男らしくて頼りになるけど、お宝と聞くと子供みたいにまっすぐ、それだけに一直線に突っ込んでく。
はあ、また溜め息がこぼれる。

「溜め息吐くと幸せが逃げるぜ?」
そう言われて、また溜め息ひとつ。
彼は、ははっ、と笑った。

会話が途切れて、ヒヤリ、と風が吹く。
その風に、初めて自分がジャケットを忘れたことに気付き、途端に寒く感じた。

なにしてんだろ、僕。

はあ、また溜め息を吐いたところで、聞き慣れた声がした。

「ハカセ!」
「ジョー?」
「ん、お迎えか?」

ジョーが、僕のジャケットを持って立っている。

彼は、僕の隣に刑事がいることを認識すると、急に険しい表情になった。

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バンちゃん書きたかっただけかもしれない。
赤、早くしないと青か刑事赤にとられちゃうぜ!

【豪快緑受】心配と信頼【小話1】

2011年03月20日 20時20分44秒 | 創作-小説・詩
5話より妄想。
赤緑のような青緑のような刑事赤+豪快緑のような。
ちょっと長め。
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「マーベラスの馬鹿」
「なんだぁ?急に」

地球署の件も一段落して、5人でガレオンに戻った、その日の夕飯時。
エプロン姿の彼が、珍しくマーベラスを怒鳴っていた。

「ひとりで突っ込んでくからああいうことになるんだよ?もう少し慎重に行動しようよ…」
あっさり手錠なんかかけられちゃってさ、と、溜め息混じりに呟く。
「あー、まぁ、いいじゃねーか」
みんな無事だったし、新しい力も手に入れたし。
マーベラスはいつもの調子で軽く流す。
が、今日はそうはいかないらしかった。
「そういうことじゃなくて…少しはそういう軽率なとこ、反省してよ」
「いーじゃねーか。うまくいったんだから何でも」
「結果の話じゃないんだってば」
「あー、わかったよ、気を付ける気を付ける」
「わかってないっ」
「なんだよ、今日はヤケにしつこいな」

勘弁しろよ、疲れた、マーベラスは呟いて顔を背けた。

その様子を見て、握りしめた彼の手が、小さく震える。

「どんだけ心配したと思ってるの…?」
「だから、心配なんて無用だっ…」
「何が!?逮捕どころかザンギャックとまでやり合って…こっちは気が気じゃなかったよ!」
「ちょ、何キレて…」
「少しはこっちの気持ちも考えてよ!」

あーあ、と思った時には遅く。
彼はもう、ガレオンを飛び出していた。
外したエプロンを思いっきりマーベラスに投げつけて。

「あっちゃー…マーベラスやっちゃったね…」
「ハカセさん、誰よりも心配されていたんですよ?」
「キャプテン・マーベラスともあろう者が、船員の気持ちも察してやれないとはな…」
「ぐ…お、俺が悪いのかよ…」
「当たり前でしょ?一言足りないのよマーベラスは!」
心配かけて悪かった、でも、心配してくれてありがとう、でも、なんでもいいから言ってやんなさいよ!
そうルカにまくしたてられ、マーベラスは言葉につまる。
「んなこと、言わなくたって…だって俺だぜ?」
珍しく、混乱しているらしい。
いまいち歯切れの悪くなってきたマーベラスに、ふぅ、と溜め息を吐く。

「追いかけてくる」
煮え切らないマーベラスはこの際置いといて(無理矢理追いかけさせても仕方ないし)、俺はガレオンを出る。
出掛けに、アイムからあいつのジャケットを渡された。
まだ寒いのに、薄着で出ていくなんて…と心配そうに俯く頭をぽん、と撫で、ガレオンを後にした。

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続きます。
緑のエプロンは今回も輝いてた。

カルタ

2011年03月19日 20時44分36秒 | 日記
妹が予約していたテイルズカルタが届きました。

財布は私です。
まあ私も楽しいからいいんだけどね。

3人の読み手が破壊力抜群でした。
鳥さんが読むガイ様とかたまらない。
観賞用CDも楽しませていただきました。

こんな時に届けてくださったさがわさんに感謝して、妹と楽しませていただきます。

【タイム炎緑】星空の下の迷子【短文】

2011年03月08日 00時13分44秒 | 創作-小説・詩
まさかのタイム炎緑。
あれ?どうしてこうなった?
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夜になると怖かった。
ひとりぼっちの夜。
寂しくても泣けない夜。
夜空に光るいくつもの星、その中に、僕の故郷は、もうない。

夜になると怖かった。
夜空を見上げることができなかった。
僕はひとりぼっちなんだと言われているようで。
暗闇が僕を飲み込んでしまいそうで。

でも僕は眠れないから、夜をひとりで過ごすしかなかった。
それは今でも同じで、だから、本を読んで、機械をいじって、ひとりの時間を過ごす。
昔と違うのは、僕に「おやすみ」と「おはよう」を笑顔と一緒にくれる人たちがいること。

でも、やっぱり、夜空を見上げることはできなかった。
この時代、ハバード星は、まだ消えていない。
それは知っているのに、どうしても怖かった。

僕はひとりぼっちなんだと言われてしまいそうで。

「何してるんだ、お前」
乾電池が足りない、そう思って機械いじりを中断してコンビニに行こうとした僕を、呼び止める声がした。
「なおとさん?」
電柱の明かりの下、こちらを見つめているのは彼だった。

「買い物です」
「こんな時間にか?子どもは寝る時間だろ。それとも暗くて帰れなくなったか?」
「いや、その、」
僕は眠らなくて平気なんです、そう言おうとしたとき、ふっと笑う気配がした。
俯いていた顔を上げると、そこにはやわらかく笑う彼がいた。
「まぁいい」
こんな風に笑う彼は、初めて見た。

「今日は星がきれいだ」

その言葉に、体がびく、と震えたのがわかった。

「どうした」
「いや、その、」
まぁいい、彼はまたそう呟いた。

「今見えている星の中には、もうとっくの昔に消えてしまった星もある」
「え?」
「ずっと遠くで、ずっと昔に消えた星の光が、長い時間をかけてここまで届く」
「はい・・・・・」
「だから・・・・・お前の時代の星空とはきっと違うんだろうな」
僕は。
僕は・・・・・
「僕は、星空を見上げたことが、ないから」
だから、知らないんです。
どんな星が輝いているのか。
どんな星の光が届いているのか。
「消えてしまう星も、消えてしまった星も、僕にはきれいだなんて思えないです」
そこにあるのは確かな悲しみと、恐怖だけだから。

「もったいないな」
彼は、いつの間にか僕のそばまでやってきていた。
「消えてしまう星も、消えてしまった星も、きれいなもんだぜ」
「きれいなんかじゃないです。悲しいだけです」
「消えてしまっても、長い時間を越えて、長い距離を越えて、誰かに見つけてもらえるんだぜ?」
悲しいわけがないだろう、そう、彼は言った。

長い時間と距離を越えて、誰かに見つけてもらえる。

僕が、そうして皆さんと出会ったように。
僕が、そうして彼に見つけてもらえたように。

「見てみな。お前の時代じゃ見えない星も、見えるんじゃないか」
笑う彼の右手が、そっと僕の頭に触れた。
ふわりとやさしく髪を撫でるのが、心地よかった。

「なおとさん」
「なんだ」
「今日はなんだかやさしいです」
「俺は迷子にはやさしいんだよ」

迷子。
そうかもしれない。
見つけて欲しくて、誰かに会いたくて、でも自分では探せなくて。
暗くて長い時間と距離を、ひとりぼっちで歩いてきて。
やっと、知ることができた、明るい場所。

「なおとさん」
「なんだ」
「僕の故郷は、ずっと遠くにあるんです。それこそ、まだまだ地球に光が届かないような」
「そうか」
「でも、見える気がします」
「そうか」

ぎゅ、と彼の右手を握って、僕は初めて、夜空を見上げた。

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無駄に長い!タイム炎緑。
何気に好きですこのコンビ。
なおとのキャラが違いすぎる、とか、本編でシオン夜空見てるシーンあったんじゃね、とか、
そういうツッコミはとりあえず置いておいて。
10年来のタイム好きで初めて書いたネタが炎緑ってどうよ。
でもこんなセリフ、他の4人じゃ言わないっしょ。ということでこうなりました。
ちなみに、未来戦隊は特撮でいちばん大好きな作品です。
特撮で、というか、ほんとに大好きな作品です。
もちろん腐抜きでも。

書き留め。めも。

2011年03月06日 22時55分29秒 | 特撮・アニメ・漫画・ゲーム・BL・歴史 etc
とりあえず気になったこと。


豪快赤にレンジャーキーとナビィを託したのはアカレッド?

2話で口が「アカレッドー」と叫んでるように見える。
見た感じ冒険の時に出てきたアカレッドに似てるし、声も古谷徹氏…だよね?


豪快青の剣の師匠はバリゾーグ?

4話でバリゾーグがやたら気にしてたのはソドマスではなくて青?
青が二刀流なのをバリゾーグは知っていた。
ザンギャックみんな声優なのにバリゾーグは俳優の進藤学氏、つまり顔出し出演の可能性がある?


豪快緑はハバード星人?

だったらいいな!っていう願望。
シオンと絡んでくれたらいいなーっていう願望。
でも宇宙人だし頭いいしなんか似てるからそれでいいじゃん。
プライベートも先輩後輩なんだよね?


あー、豪快は楽しいなあ。

【豪快青緑】ささやかなディナータイム【短文】

2011年03月06日 15時17分58秒 | 創作-小説・詩
ついに、青緑まで手を出した。
微妙にちゅー描写有なので気を付けて!
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お前の飯を、食べ損ねた。


気付けば辺りは真っ暗で、夕飯時なんてとっくに過ぎていた。

集中力が切れると、途端に疲労感と空腹感に襲われる。
今夜の飯、なんだったんだろう。
緑色のエプロンが頭をよぎった。

戻れば残り物くらいあるだろうか。
重い足を引き摺ってガレオンに帰れば、案の定、皆は就寝したのか明かりはほとんど消えていた。

何の気なしに、ぐるりと部屋を見渡す。
と、テーブルの上にこんもりと明るい色が見えた。

「ハカセ…?」
よく見ればそれは頭で、そこには彼が、テーブルに突っ伏して寝ていた。

手元には書きかけのメモ。
書きながら眠気に負けてしまったんだろうか?
何をそんなに熱心に書いていたのか…と近付けば、彼のすぐ横にラップのかかった皿を見つけた。

「おにぎり?」
この間、彼がレシピブックで見ていたあれだ。
おにぎり。炊いた米を丸やら三角やらに握った、あれ。
時間がなくても食べられるし、お腹にもたまるし、忙しい時にはいいな、なんて、そういや呟いていた。

「んー……ん?ジョー…?」
ふいに、寝惚けた声がして、丸まっていた肩が、頭が揺れた。
「悪い、起こしたか。しかし…ちゃんと部屋に戻って寝ろよ」
ぽん、と頭を撫でてやると、徐々に覚醒してきたらしい、こちらを見てはっとしたように
「お腹!大丈夫?」
と叫んだ。
「おなか?」
「夕飯に戻ってこなかったから、これ、置いとこうと思ったんだ」
指したのは、おにぎり。
少しいびつな三角形に、きちんと巻かれた海苔。
「お前が?俺に?」
「うん。なかなか形が難しくて、こんなになっちゃったけど」

自分のために彼が慣れないおにぎりを握ってくれたのだとわかると、顔がにやけそうになった。

「またすぐに特訓に行くか、すぐに寝ちゃうかどっちかだろうし、食べやすいのがいいかなって。メモ置いとくつもりだったんだけど、何て書こうか考えてたら寝ちゃったみたい」
ぺら、と見せられたメモは、ジョーへ、とだけ書いたままになっていた。
「食べろって書くだけでいいだろ」
「そんなんじゃ味気ないもん、お疲れさま、とか、怪我に気を付けて、とか…」
「大好きだよ、とかか?」
「なっ!」
にやり、と、笑って言ってやれば、顔を真っ赤にしてうろたえる。

「ありがたくいただくよ、お前の気持ち」
もう一度、ぽん、と頭を撫で、もう片手でおにぎりをつかむ。
見せつけるようにキスしてから頬張れば、恥ずかしいよね、ジョーって、と俯いたまま呟く。

「うまいよ」

俺だけに用意された、最高のディナー。

食後の口付けは、ほのかに塩の味がした。


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4話より、初青緑!
赤緑なんてまだちゅーしてないのにこいつらときたら!
食事担当の緑のエプロン姿と、お礼にケーキ作っちゃう青の可愛さに負けた。

買ってしまった

2011年03月05日 22時32分53秒 | 日記
新しいテレビ(件PCモニター)、やっとHDMI、やっと地デジ。

そしてモバイレーツ。
どうしても我慢出来ずに買ってしまいました。

妹の引っ越し準備とかしなきゃいけないはずなのに、私のが買ってるという不思議。

あれ?妹のポット、結局買ってない…?あれ…?