またまた、特等席の6月14日(月)を肉食系女史に乗っ取られてしまい、本日15日(火)に逃避しました。
先週に引き続き、China Glassの報告をします。 最近、日本は技術がありながら、原子力発電や高速鉄道などの海外ビジネスで、韓国、ドイツに負けたと、マスコミは騒いでいます。 確かに、日本人はそうしたビジネスに弱い。 私の関わる硝子エンジニアリングビジネスを考えると、その理由は2つあると考えられる。
・日本市場で十分にメシが喰えるので、わざわざ海外に出る必要が無かった。
・海外に出してブーメラン効果で、墓穴を掘りたくなかった。
ところが、日本の国内マーケット衰退(人口減)とグローバル化が進む中、何時までも国内にこだわっていたのではジリ貧になり、事業縮小も目に見えてきたことが、最近の動きになるのだろう。 政府は内需拡大をバカのように言っているが、少なくとも硝子産業ではありえない。 外に打って出るしかないだろう。 今回、China Glass で、日本勢が以前より頑張り始めたのは正にここにあるように思える。
私自身、長い間、海外とくに欧州の硝子溶融技術を日本国内で営業開発する仕事をしているが、何時も感じるのは、日本の生産技術におけるディテイルの素晴らしさである。 それでは、欧州技術の輸入を本業にしているCFのビジネスは成り立たないのでないか?意味がないのでないか?との疑問が出てくるが、実は、意味は大いにあるのです。
確かに私たちが輸入している欧州技術は素晴らしいアイディアとinnovationに満ち溢れています。 現在、欧州企業10数社と付き合っていますが、日本企業がコピーするくらいのものです。 しかし、こうした技術、装置を使って優れた製品を製造する能力では、日本人は圧倒的な力を有していると確信している。 良く欧州企業はTurn-Keyで優れた装置を未開発国に売りつける。 そうした装置は導入したときは最先端で、通りいっぺんの製品はできるが、時代と供に、品質向上、環境対策など進化するニーズに応えられなくなる。 装置の改良、改善、手直し、操業技術の向上などが必須となるが、欧州勢はそうした問題への対応力は弱い。 その点、日本の技術力は素晴らしい。 ここに、CFビジネスの意味があり、今後の日本発硝子エンジニアリング技術の生き道があると考えている。
<日本の技術>

事実、今回のChina Glassでも、中近東、東南アジアの硝子メーカーが、日本のエンジニアリング特に日本のエンジニアに面倒見てもらいたいと話しかけてくる。 日本、日本政府に対し、厳しい態度を取る中国人も、真面目でコツコツと改善を積み重ねる日本人技術者には全面的な信頼感を寄せている。