セラミックフォーラム加藤です。
4月3日からいよいよ、上海でのChina Glassに参加。 中国では4月2日~4日は日本で言うお盆のような祝日(清明節)で、多くの人が故郷へ帰り墓参りをするので、展示会への来客は激減するのでないか?と、出展各社は心配していたが、例年の賑わいであった。
何時ものように、先ず、CFパートナー企業であるチェコGlass Service社、独DYKO社、仏Bernard Bonnefond社のブースを回り、打ち合わせを済ませた。 今回、スウェーデンGedevelop社、ドイツSTG社は出展していなかった。 彼らのシステムがまだまだ、東南アジアで受け入れられるほど、同地区が技術的に成熟していないと判断したようである。
今回の展示会では3つの課題を念頭に会場を回り、色々なブースで情報交換ができた。
①新しい省エネ技術?
今後、化石燃料の高騰、国内での電力需給のひっ迫など硝子産業における省エネ技術は必須。 色々な欧米エンジニアリング会社と話し込んだが、酸素燃焼、カレットの予熱、断熱強化など余り画期的な話はなかった。 個人的には中高温排熱(150~300℃)の回収技術を期待したが無駄だった。
《HORN》
②中国電鋳煉瓦メーカー
世界トップ3の電鋳煉瓦メーカーであるSEFPRO、AGCセラミックス、RHI(モノフラックス)は相変わらずガンバっている。
《SEFPRO》
《RHI》
《AGCセラミックス》
それに勝るとも劣らないのが中国勢。 下記の3社が生産量、品質ともトップクラスとか。
《嶺南》
《SGS》
《Rutai》
特に嶺南は焼成品⇒デンス品⇒電鋳煉瓦⇒Pt材料と硝子溶解炉用材料を戦略的に拡大しているのには感嘆。
③日本からの出展
常連の井原築炉、AGCセラミックス、東洋ガラス機械、樋口鉄工所、坂東貿易、セキスイは地道に努力をしている点、立派! 必ずその努力が報われることを祈らずにおれない。 しかし、日本のガラス製造技術のレベルを考えれば、もっと多くの会社の出展があってもしかるべき。 どの産業にも言える日本独特の内弁慶か?残念である。
《井原築炉工業》
《東洋ガラス機械》
《樋口鉄工所》
④その他トピックス
・CTIEC(中国建材国際工程集団)
1200t/日の大型フロートや150t/日の酸素燃焼炉(ミニフフロート)など実績をドンドンあげている中国ナンバーワンのガラス炉エンジニアリング会社。
《150t/日の酸素燃焼炉スペック》
・東華大学ガラス・エナメル研究所
中国では全電気溶解炉、電気ブースティング技術のエンジニアリングコンサルタントで著名だが、日本にも顧客がいるとの紹介にビックリ仰天。
《東華大学ガラス・エナメル研究所》
今回も『犬も歩けば棒にあたる』か?何社から提携や代理店の提案があったが、“帯に短し襷に流し”で気が進まない。 老化現象か?と反省しきり。
最終日の4月5日はホテルでレポート書き、展示会はスキップ。 夕方、青島に移動し、翌日4月6日は定例のGlass Service社アジア地区営業会議。 青島ビールと地元海鮮料理を楽しみ、翌7日、無事帰国。