カレラ 『ママ…今日は何曜日?』
T嬢 『土曜日よ…どうして?』
カレラ 『ただなんとなく聞いただけデツ』
T嬢 『土曜日はママがお休みだから期待してるんでしょ!』
カレラ 『ママの読みって深いデツね!』
T嬢 『別に深くないわよ!カレちゃんの事なんか浅い読みで充分よ!!』
T嬢 『さあ!お弁当も持ったしお散歩行こうか!』
カレラ 『やったぁ~!! 今日はママに重大な秘密を教えてあげるデツ!』
T嬢 『カレちゃんって秘密をイッパイ知ってるのね』
カレラ 『今日のはママが仰天するぐらいの秘密デツ!』

まあまあのお天気の土曜日、カレラと松涛公園に行った。
この公園は日頃から外国人がものすごく多い
カレちゃんにも英語でおしゃべりしてくる子供達もいっぱいいる。
Kid 『Hi doggy! Very Cute!!』
Carrera 『thank you!! You too!!』
Kid 『Come here!』
Carrera 『sure!』
英語の子供達にはいつになく従順なカレラ…
平日はアジア系のベビーシッターさんに連れてきてもらうアメリカ人の子供達も
休日はみんなパパやママたちと一緒で嬉しそう!!
カレラはアメリカ人の男の子とサッカーをして遊んだ。
カレラ 『ママ…子供は元気だね!カレちゃん疲れちゃった!』
T嬢 『池のアヒルさんを見ながら休憩しようか』

少し休んでいると、後ろからハアハア・・・と粗い息をした大きな犬がやってきた。

上品なおじさんとおばさんに連れられてきた、やんちゃそうな巨大犬!
大きな犬が苦手なカレラは見なかった事にしようと必死で無口を通したが
巨大犬は元気余ってカレちゃんをペロペロなめはじめた。
おじさん『この子はやんちゃだけど気は優しいから大丈夫だよ』
カレラ 『どんなに気は優ちくても大きいと怖いデツ』

巨大犬 『キミはいちごのにおいがするね!僕にも頂戴!』
カレラ 『ままぁ~この子にイチゴあげて!!』
T嬢 『さっきカレちゃん全部食べちゃったでしょ!!』
カレラ 『ひぇ~もう無いの!? 食べた事…後悔!!』
巨大犬 『技なんかかけないから…そんなに怯えないでよ!』

献上するイチゴも無いし…
超ピンチのカレラ…
満身の力を込めてみた…んんん~ん
するとすっぽん!首輪が抜けた。
元気にじゃれていた巨大犬も一瞬目がテンになった。

一目散に逃げるカレラ!
『たつけてぇ~!!』
もう誰にも止められない…

カレラ 『はぁ~怖かったデツ…死ぬかと思ったデツ』
T嬢 『大げさね! 優しそうで元気の良いワンちゃんだったじゃない!!』
カレラ 『苦手なタイプデツ』
クタクタになったカレラは松涛公園を後にして、
本日のMain Event ≪秘密の場所≫に向かった。
T嬢 『何があるの?』
カレラ 『ママのお父さんを見つけたデツ!』
T嬢 『どこに・・・!?』
カレラ 『ママ!早く早く!!あれがママのお父さんデツ』

T嬢 『わはははぁ!! ひゃ~面白!!面白!!面白過ぎる… あ~お腹痛い~』
カレラ 『ねっ!ママのお父さんでしょ!』
確かに…似て異なるけどお父さんだ…
T嬢は、クラシック音楽をこよなく愛する写真家のおじいさまの遺伝子で
小さな頃からピアノの才能に恵まれ、カメラで遊び、
今では写真を撮る事もおじいさまの後を追って勉強し少しずつ活動もしている。
旅館の娘だったT嬢は小さな頃から板場を見るのが好きだった。
お母さんも女将さんとして調理師の免許も持っている料理のプロだ。
気がつくとT嬢は毎日お母さんのようにお料理を楽しんでいる…
これはお母さんの遺伝子だ。
そんな家庭に生まれたT嬢は自分の遺伝子を自慢であり誇りに思っている。
タダ一つ気にかかる事がある…
おじいさまもお父さんの兄弟もみんなみんなカッコいいのに
何故かT嬢のお父さんだけがこの銅像に似ている。
と言う事は…T嬢にはこの銅像のような容姿の遺伝子があるという事だ。
ジムに通い日々努力をしなければ、こんなお腹になってしまう可能性の遺伝子!
やっぱり油断は大敵だ!!
でも…こんなお腹は嫌いだけど、T嬢はお父さんが一番好きだった。
母は女将さんで忙しかったから、いつも何でもお父さんと一緒だった。

カレラ 『ママ…カレちゃんの遺伝子は?』
T嬢 『んん~?確か偉いワンちゃんの子供だから、素晴らしい遺伝子だと思うよ』
カレラ 『ふ~ん…じゃあ、カレちゃんはどこで生まれたの?』
T嬢 『んん~?生まれたのはわからないけれど、日本橋ワシントンにいたのよ』
カレラ 『カレちゃんも最近おデブになってきたから、遺伝子はおデブだね…きっと。』

すごく可愛いパイプをみつけた。
看板工場の入り口にあった職人さんの灰皿だった。。。

文化村からクラブの通りに入ると、カレラが足早にリードを引いた。
カレラ 『まま…欲しいものがあるデツ 買って!!』
T嬢 『どうせ食べ物でしょ』
カレラ 『いいから…早く!』

ジャ~ン!!

カレラ 『お留守番の時、寂しいからコレが欲しいデツ!』
T嬢 『そんな不気味なオジサンなんか要らないってば!!』
カレラ 『おとなちそうデツよ』
T嬢 『やだやだ…ママの夢に出てきそうよ!
第一そんなおじさんが家にいたら怖くて帰れないわ…』

言うまでも無く…コレはオジサンを『FOR SALE』ではなくビルの販売