みんな大好きカーネーション ~北海道カーネーション部会~

北海道のカーネーション生産者で構成されている部会です。
北の大地で作られたカーネーションをご覧ください。

2010カーネーション部会 分科会 コロンビアのカーネーション生産事情 その③

2010-03-07 | 現地・分科会など
こんばんわ


コロンビアのカーネーション生産事情 3回目です。

コロンビアのカーネーション採花後処理
コロンビアは、高度が高く、湿度が低いためSTSの処理時間は短めで、
処理温度は通常15℃前後。
衛生管理(徹底している)、水揚げ用のバケツは、綺麗に洗浄され、ヌメリや
汚れがまったくない。

※今度記事にしますが、このヌメリ、これがあるとバクテリアが多く存在すると
海下さんは仰っていました。

出荷前の予冷で輸送中の花の呼吸による発熱と蒸れを避ける。(5℃以下)
出荷ロットごとにサンプルを採り、花持ち試験実施。


コロンビアの花き生産の傾向
生産面積20ha前後(20以上の農場を有し、500haを誇る生産者あり)
加工上・農場で花束加工を行い、商品出荷で差別化(生産・採花・加工)
輸送時間短縮:採花して日中に加工し、深夜便で空輸。翌朝マイアミ経由で全米に配荷。
日持ち保証販売:オーガニックスーパーのHEBでは、高温多湿のテキサス州で7日間の
日持ち保証販売(カーネーションは14日)
ゴールドチェーンの強化
船便輸送増加:欧州へは23日、日本は30日で到着。船便のコストは航空便の約1/3。
認証取得:欧米が環境と人に優しい花卉の生産・流通を求めている。
(輸出の相手国に必要な認証を取得(MPS等)。コロンビア独自の環境認証制度
「Florverde」がある。環境だけではなく、社会保障、福利厚生、水資源保護
医療制度などを含む統合認証)

こうやって見ると、生産技術などは日本は優れていますが、花き産業における環境問題や
安全性の問題、日持ち保証など、とくに目立った動きはありません。
コロンビアなど輸出に力を入れている国は、いち早く手を打っていると言う事でしょうか。
その国の基幹産業のひとつという位置づけであれば、国を挙げての
対策を実行しているということでしょう。
欧州では環境問題に敏感です。私がMPS制度を知ったのもここ数年で、
花卉流通セミナーでの講演で知りました。
ポジティブリストや北海道のYes!Cleanも最近の感が否めないです。
まあ、私が知らなかっただけで、前からあるのかもしれませんが、
平成15年の表示制度改正のあたりで知ったような・・・。
私のような一生産者がそうなのですから、生産者自体の意識改革も必要だと
感じました。


次回もコロンビアの生産事情のお話です。


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