大学生の限界blog

日々の物思いについて

シャルレのMBO その2

2008-12-21 12:06:24 | シャルレのMBO
シャルレのMBOについて前回のエントリーから時間がたっているので、増えた情報について記述していきます。さっき書いたのに記事が一度消えてしまってモチベーションが少し下がっていますが、頑張っていきます。

新聞の要約的なアプローチでは①ブランドイメージの低下、②創業者の影響が今後も大株主の権利行使として続く傾向、についてフォーカスしたものになってしまいます。本ブログでは企業価値を扱うので、前回から比べて何が情報として新しいかなと考えてみると、①TOBが失敗確定したこと、②創業家2人の辞任決定、③社外有識者よるガバナンス監視委員会の発足が挙げられると思います。上記3点に絞って法的にはどのような検討課題があるかについて考えていきたいと考えています。

まず、①についてなのですが今回のTOBが内部告発によっておじゃんになったというのはかなり内部統制システムが上手く動いていることが考えられます。疑惑の種であった「税対策のMBO」との噂をもみ消せずに表沙汰になったというのはむしろシステムが働きすぎではないかと思います。確かに、噂の内容は決してほめられたものではありませんが、TOB価格自体には株主は不満だったのでしょうか。ぼくはその辺は分からないのですが、かなりいい価格が付いていたと思います。利益相反が価格形成に関与したのはある意味当然で、経営者が会社の買収を試みる取引なのですから一概に利益相反を批判することはできないと思います。その批判が現在の主流となっていて完全に取り除くべきだとの考えも発表されていますが、僕は利益相反構造を「最小化」するように努力した取締役の行為はとがめられるべきでないと考えています。

次に②について書きます。創業家の辞任は経営上の観点からは、必至であると思いますが、創業家への辞任要求について第三者委員会は適切なロジックを用いて要求していたのかに気になるところがあります。これは、次回に第三者委員会への判批としてエントリーします。

①で述べたように「最小化」できたと考えられる取締役は許してやってもいいんじゃないかとの私見から考えると、価格が合理的なのかを考えるのではなく、MBOの合理性を価格によって判断するべきです。価格に利益相反構造が関与していようが、情報の非対称性が問題となっていようが価格に株主が満足できるような価格ならばそれはOKだと考えています。

③についてなのですが、ガバナンスについて監視するのはどう考えても経営の邪魔にしかならないと思います。金もかかるし、内部統制も上記の通り上手くいっているので委員会の設置の必要はないと考えています。その点はシャルレの経営的な「内部統制頑張る」アピールなんですかね。

経営的な視点を無視した私見でした。シャルレは火消しに必死なんでしょうが、僕はこう考えます。上記グラフはNIKKEI NETから拝借しました。

皆様どうお思いでしょうか。特に株主の方がおられると意見が訊いてみたいです。

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