バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

・弘南バス「アップル号」運行終了・「パンダ号」東京新宿線へ

2014年02月28日 | 気の向くままに、、


2014年2月28日をもって、弘南バスが運行する「アップル号」(新宿高速バスターミナル・東京駅(鍛冶橋)~弘前バスターミナル・青森駅・五所川原駅前)の運行が終了し、翌3月1日から「パンダ号」の東京新宿線として運行する事になりました。画像は新宿高速バスターミナルを発車する最終日の「アップル号」です。



「アップル号」の始まりは、いわゆる高速ツアーバスでした。乗合事業者である弘南バスですが、高速ツアーバスの台頭による競争の最中、自ら高速ツアーバスを運行するという戦略に出ます。高速ツアーバスという形態によって、これまで路線網のエリアになかった東京駅や新宿駅、東京ディズニーリゾートからも発着する事が可能になりました。その後、2013年7月の高速ツアーバス乗合移行では、東京側のターミナルとして東京駅(鍛冶橋)と新宿高速バスターミナルに停留所を設け、以後、高速乗合バスとして現在まで運行してきました。



新宿高速バスターミナル内にある時刻表。「アップル号」の掲示も今日までです。



新宿高速バスターミナルを発車した最後の「アップル号」が次の停留所、東京を目指します。

…高速ツアーバス全盛期、都市間高速バスを運行する乗合事業者は高速ツアーバスに対抗するために価格の低廉化やサービスの向上などが行われました。しかし、弘南バスは逆に高速ツアーバスに参入して対抗するという珍しい戦略をとった事業者です。そのおかげもあってか結果的に東京駅や新宿駅に停留所を設ける事が出来ましたので、時代を上手く読んでいたのかもしれません。3月1日からは格安バスでお馴染みの「パンダ号」ブランドを纏い、停留所の一部変更を行った上で「パンダ号」東京新宿線として再出発をします。

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・弘前で見る首都圏との都市間高速バス路線

2014年02月27日 | 気の向くままに、、
青森県弘前市。人口約18万人が住む日本海側の地方都市です。突然ですが、弘前と首都圏を結ぶ高速都市間バスがいくつあるかご存じですか?高速ツアーバスの乗合化によって停留所が立ち、これまでよりも路線そのものが認識しやすくなりました。そこで今回は、弘前市の中心部である弘前バスターミナル、または弘前駅と首都圏とを結ぶ都市間高速バスをブランド別に紹介したいと思います。

まずは弘前を拠点とするバス事業者、弘南バスの首都圏路線から紹介します。



「スカイ号」 ゆったり4列シート・トイレ付き
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル~上野駅前)

弘前~首都圏を結ぶ唯一の昼行便です。4列シートの格安便で、後述する「パンダ号」の昼行バージョン。車両のグレードは「パンダ号」よりも高く、2013年には新車が導入されました。



「パンダ号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:青森駅前・弘前バスターミナル~上野駅前)

4列シートの夜行便です。2号車(女性専用車)の定期運用によって毎便2台体制を2往復運行。2014年3月からは「アップル号」から路線を引き継ぎ「パンダ号」東京新宿線が加わる予定です。弘南バスの格安夜行バスの代名詞ともいえる存在。



「ノクターン号」 3列独立シート・トイレ付き
(弘南バス・京浜急行バス:五所川原駅前・さくら野弘前店・弘前バスターミナル~品川バスターミナル・横浜駅東口)

1986年に初めて大都市と地方都市を結ぶ夜行高速バスとして運行を開始しました。一時期は2列シートの「スーパーシート」や昼行便「スカイターン号」の運行もありましたが、現在は3列独立シートのみが運行しています。首都圏側の発着地に品川バスターミナルと横浜駅東口の2系統を持ち、合わせて2号車まで運行されますが、木・金・土・日及び繁忙期には3号車以降の設定もあります。



「アップル号」 スタンダード4列シート
(弘南バス:五所川原駅前・弘前バスターミナル~東京駅鍛冶橋駐車場・新宿高速バスターミナル)

元々は弘南バスが企画実施していた高速ツアーバスです。ツアーバス時代は東京ディズニーリゾート発着の設定もありました。2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって路線化。東京駅鍛冶橋駐車場や新宿高速バスターミナルといった、弘南バスとは縁のなかった停留所から発着するのがポイントです。2014年2月いっぱいで運行終了し、3月からは「パンダ号」に統合される予定。

・・・ここまで弘前バスターミナルから発着する弘南バスの首都圏路線を紹介しました。ここからはJR弘前駅城東口から発着する高速ツアーバスから乗合移行した高速都市間バスを紹介します。



「JAMJAMライナー」 独立3列シート・トイレ付き
(JAMJAMエクスプレス:青森・弘前・盛岡~新宿・東京)

2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。アイマスクやスリッパなどのアメニティが付きます。



「さくら高速バス」 リラックス4プラス
(桜交通:青森駅・弘前駅~西新宿)

2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様のリラックス4プラスシートを採用。



「O.T.B.ライナー」 コンフォートもしくはスタンダード
(O.T.B.:青森駅前・弘前駅城東口~東京)※スタンダード便運行時は中央交通委託

2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。隔日でコンフォートとスタンダードで運行車両が変わります。画像はシートピッチを広げた10列仕様のコンフォート。



「キラキラ号」 足元ゆったり4列シート
(旅バス:青森・弘前・盛岡~新宿・横浜)

2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。シートピッチを広げた10列仕様の足元ゆったり4列シートを採用。



「WILLER EXPRESS」 リラックス・リラックスワイド
(南部バス:WILLER EXPRESS関東:青森港・青森駅・弘前駅~WILLERバスターミナル新宿西口・東京ディズニーランド)

2013年8月の高速ツアーバス乗合移行によって乗合バスとして運行。弘前駅では城東口から発着。プライベート感のあるカノピーを装着した4列のリラックスと、3列のリラックスワイドのコンビバス。

…駆け足のようでしたが、弘前と首都圏を結ぶ都市間高速バスを全て紹介しました。1986年に大都市と地方都市を結ぶ本格的な夜行バス「ノクターン」が品川~弘前間で運行開始してから約27年。日本の「バブル成長期」も「バブル崩壊期」も共に経験し、寝台列車の削減、いわゆる高速ツアーバスの登場、弘南バスの格安路線運行開始、更に東北新幹線の延伸、そして高速ツアーバス乗合移行…数々の歴史の中を歩んできた首都圏~弘前間の都市間高速バス。私が訪問した2013年9月現在では、8事業者9ブランド、所定運行であれば毎日往復で22~24台(←すみません。計算違ってましたm(__)m)26~28台のバスが同区間を運行しています。

かつて、弘前~首都圏を結ぶ都市間高速バスは3列独立シートの「ノクターン」一択でした。今は3列独立シートだけではなく、格安訴求層を狙った4列シート、更に付加価値を付けた4列のびのびシート…など、事業者が利用者のニーズに合わせた運行を行っています。2014年3月1日から弘南バスの「アップル号」が「パンダ号」に統合され、3月15日からは寝台特急「あけぼの」の定期運行廃止(臨時列車化)が予定されています。社会情勢や利用者のニーズの変化など、将来の弘前~首都圏間を結ぶ都市間高速バスはどのように変化するのでしょうか。

※画像は2013年9月撮影ですが、路線データは2014年1月現在のものを使用しています。
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・撮ったまま/東急トランセの新車

2014年02月26日 | 気の向くままに、、


東急トランセの瀬田営業所に高速用の新車がいたとの目撃情報を頂いたので見に行ってきました。マーキュリーカラーをアレンジしたかのような塗装で「TOKYU HIGHWAY BUS」のロゴが側面に入っています。車両は日野セレガHDでトイレ付きのよう見えました。(敷地外から撮影)

2014年3月1日から運行開始するセンター北駅・たまプラーザ駅~河口湖駅線とセンター北駅・たまプラーザ駅~御殿場プレミアム・アウトレット線で運用される車だと思われます。
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・撮ったまま/44席仕様車の「駿府ライナー」

2014年02月24日 | 気の向くままに、、


「駿府ライナー」3号に充当されていたJRバス関東の日野セレガH657-12404号車です。



12404号車は東京支店の44席仕様車。これまでのケースから判断するに「駿府ライナー」には充当されないタイプの仕様なのですが、以前もこの時間の「駿府ライナー」に44席車が充当されているのを1度目撃した事があります。単なる運用の都合なのか、もしくは時間帯が良いので座席数の多い車両を充当しているのかもしれません。
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フジエクスプレス 新宿~富士五湖線

2014年02月22日 | バス旅(乗車記)
フジエクスプレス 新宿~富士五湖線
新宿高速バスターミナル 10時40分発




2014年2月に降った2度にわたる大雪は記録的とも言える程の降雪量を誇りました。降り続いた雪によって、河口湖では100センチ以上の積雪を記録するなど、鉄道は運転を見合わせ、高速道路は通行止になり、交通網は大きく遮断されてしまいました。物流は滞り、住民にとって生活に大きな影響が出ました。

新宿と河口湖・山中湖を結ぶ高速バス、新宿~富士五湖線は中央自動車道の通行止によって19日まで運休となりましたが、20日に中央自動車道が全線開通。まだ一般道で除雪されていない場所が残るために新宿~河口湖駅・富士山駅間のみで運行を再開しています。

今回、この運行再開した富士五湖線に乗車するにあたり、バスを必要としている人が乗車できないのでは不味いと考え、空席が十分にある事を確認してから富士山駅までの乗車券を購入、フジエクスプレスの車内へと足を踏み入れました。私が乗車した便の本来の行き先は山中湖の平野ですが、今日は河口湖駅・富士山駅までしか運行していません。



約15人程の乗客を乗せて新宿高速バスターミナルを発車。1週間前の降雪は何だったのだろうかと思える程の快晴です。



中央道三鷹、中央道深大寺と乗車停留所は続きますが、乗車はありません。JRバス関東の「中央ライナー可児号」に続いて10時43分に中央道日野に到着。ここでは2人の乗車がありました。うち1人は予約のないフリーの乗客です。

画像はありませんが、回送表示の京王高速バスとやたらすれ違います。中央自動車道が通行止解除されて日が浅いために、乱れたダイヤを立て直しているのかもしれません。



八王子インターを過ぎたあたりから路肩の雪が増え始めます。中央道八王子に到着。今日はここが最後の乗車停留所です。



そのうち2車線あるうちの1車線がカラーコーンで規制されました。除雪作業を行う係員さんの姿が見えます。



1車線規制のまま小仏トンネルを抜けて相模湖インターへ。ずっと1車線しか使えないので車の流れは悪くなっています。そういえば、延々と10kmくらいカラーコーンの帯が続いていますが、このコーンは全部数えたら何個あるのでしょう。更に車線規制のない通常時には倉庫に入りきるのでしょうか?そんな、どうでもいいような疑問が沸いてきました(^^ゞ

乗車停留所の中央道相模湖は雪のために通過。ここから中央道下吉田までの8停留所はしばらく休止の扱いになっています。一見すると中央道相模湖のバスストップは除雪されているように見えましたが、バスストップの外側はわかりません。公式ページによると、今後は除雪の状況により順次利用できるバス停を拡大していくそうです。



談合坂サービスエリア手前の登り坂。この場所は2車線を規制しているように見えますが、実は登坂車線もあるので3車線の規制。登坂車線は完全に雪に埋もれています。



大月ジャンクションでは、中央自動車道富士吉田線へと進路をとります。雪の壁が出来ている中央本線を跨ぎました。中央本線も除雪に難航し、運転再開まで日数がかかりました。



富士吉田線に入ると、ぐんぐんと標高が上がります。都留市付近を走行中。民家の屋根上の雪の量を見て驚きました。ここは上越の豪雪地帯か。



富士山も真っ白。太陽の日差しが雪に反射して眩しく感じます。そういえば、最近のバスの運転手さんはサングラスの方を見かけませんよね。見た目もあるのかもしれないけれど、こういう時は苦労もあるだろうなと思いました。



もう路肩に積み上げられた雪はこんな高さに。セレガRのFSといえどもハイデッカーです。もしも窓が開くならば、高さだけならば手を伸ばせば雪に触れる事が出来るのではないかと考えてしまうほど。もちろん、そんな事はやりませんが(^^ゞ



中央道下吉田のバスストップ。もはや除雪すらされていません。埋もれるがまま。



富士急ハイランドに到着しました。中央道八王子からノンストップで来たので、まるで特急便のようです。てっきり休業だと思っていた富士急ハイランド、実は営業しています。さすがに私が訪れた日の屋外アトラクションはお休みのようでしたが、HPによると順次営業再開に向けて除雪を行っているそうです。さすが富士急。



という訳で河口湖駅・富士山駅エリア。富士山駅に到着しました。

富士山駅の旧駅名は富士吉田駅。吉田と言えば”吉田うどん”です。「うどん」と書かれた駅前食堂のドアを開き、コシのある肉うどんを頂きました。お店のおばちゃんの話によると、やはり、こんなに雪が降るのは珍しいそうです。2週間前に降った雪が溶けないうちに1週間前の雪が積もってしまい、結果的に100センチを超える積雪になってしまったのだとか。食べ物では特にパンが手に入らなかったそうです。そのような経験をしたが故に鉄道や道路が開通しているだけで心強いというお話も伺いました。

2014年2月22日現在、まだ新宿~富士五湖線は全線復旧していませんし、休止している停留所もあります。高速道路の車線規制だって続いています。それでも、大勢の方々の努力によって雪は除かれ、バスは動き、おかげで私は美味しい”吉田うどん”を食べる事が出来ました。私が訪れた富士山駅や河口湖駅を見る限りでは、普段の生活に戻りつつあるようです。

最後に今回の大雪により、被害を受けられた全ての皆様にお見舞い申し上げます。まだ苦労されている場所もあると思います。早い解決を願っております。

<撮影2014年2月>
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JRバス東北 ヨーデル号

2014年02月20日 | バス旅(乗車記)


おはようございます!早朝の東京駅です。今回の旅の目的地は弘前。普段なら時間を有効活用、もしくは費用を安くするために夜行便の「ノクターン」や「パンダ号」などを選択するところですが、仕事の都合で夜行便を選択出来ず、昼行で行く事になりました。どうせ昼行ならばと、東北新幹線が東京~盛岡間の運行だった頃の「東京~弘前ゴールデンルート」、東北新幹線+ヨーデル号で行きたいと思います。



乗車するのは6時28分発の「はやて11号」新青森駅行きの初電です。停車駅も少ない速達タイプなので盛岡駅までの所要時間はわずか2時間30分弱!



そんな訳でやってきました盛岡駅。ここでは24分の接続で「ヨーデル号」の初便に乗り換える事が出来ます。しかし、盛岡駅のバス時刻表(2012年9月撮影)を見て、改めて「ヨーデル号」の本数の激減ぶりに気が付きました。中央黄色で表示されている大館への「みちのく号」と比べて右側の「ヨーデル号」の本数の少ないこと…。私が乗車した2012年9月現在は初便が9時20分、最終が18時40分の8本体制で運行していますが、帰宅後に調べた1990年の時刻表では、当時は初便が7時40分で最終が20時40分の15本体制と、何と倍近くもありました。逆に考えれば、東北新幹線が新青森まで延伸されて東京~弘前間の移動の主流が新青森経由に移った後でも8本残っている事の方が驚くべき事なのかもしれません。

今回は往復で「ヨーデル号」に乗車する予定なので往復券を購入。片道2930円が2600円になるので660円オトク。



私の乗車する「ヨーデル号」がバスのりばに到着しました。岩手県北自動車、岩手県交通、弘南バス、JRバス東北の4事業者で共同運行される「ヨーデル号」ですが、この便の担当はJRバス東北でした。



車内の様子。4列×11列仕様のエアロバスです。

9時20分、私を含め9人の乗客を乗せて定刻通りに発車しました。私以外の乗客の出発地がどこなのか、気になるところです。私と同じように東京や仙台から新幹線を乗り継いできたのか?もしくは出発地が盛岡なのか?

参考までに東京~弘前間で片道価格を調べると、通常期の「はやて号」を利用して”東北新幹線+「ヨーデル号」ルートで16770円”、”東北新幹線+新青森経由の普通列車ルートで16690円”と、後者の新青森経由の方が若干安いものの、ほぼ互角になります。たとえ新青森~弘前間を特急利用しても乗り継ぎ割引が適用されるので16940円。それほど大差はつきません。

そこで、盛岡~弘前間のみで片道価格を調べると、”「ヨーデル号」2930円”、”東北新幹線+新青森経由の普通列車ルートで6090円”と、大きな価格差が付きました。しかも、乗り換える手間も必要ありません。単純に最短の所要時間では新青森経由に軍配が上がりますが、列車のない時間帯によってはバスの方が早い事もあります。この区間なら優位に立てる面も多そうです。



東北自動車道に入りました。進行方向左手には岩手山が見えます。残念ながら雲がかかっていてスッキリとした岩手山ではないけれど、高速で駆け抜けてしまうにはもったいない秋の景色です。



574キロポスト付近でJR東北バスのセレガRとすれ違い。あちらも「ヨーデル号」のようです。



安代ジャンクションで八戸自動車道と分岐すると、東北自動車道は左に大きく旋回します。高架の高い視点から見るこの景色は私のお気に入りの場所になりました。



秋田県に入り、花輪サービスエリアで5分の休憩です。



撮影後は缶コーヒーを買って席に戻ります。ずっと景色を見てマッタリしていたので5分間の休憩は良い気分転換になりました。



今回の乗車では、道路の補修工事を行っている箇所をよく見かけました。これから雪が降る冬に備え、補修工事をやりやすい時期にやっておこうという判断なのかもしれません。路面の補修を行った場所と、行っていない場所では、明らかに乗り心地に差があり、やはりバスの乗り心地を決めるのは第一に路面の状態なんだなぁ…と改めて感じました。



東北自動道で一番長い坂梨トンネルは秋田県と青森県の県境です。



トンネルを抜けて碇ヶ関を過ぎたあたりからリンゴ農園が増え、青森県に来たと実感しました。

その後、大鰐弘前インターを下り、一般道を走行して弘前駅へ向かいます。以前の乗車記にも書きましたが、弘前には最近流行りのインター付近パーク&ライド型の停留所がありません。地方都市発着夜行バスのパイオニア「ノクターン号」の運行や、ツアーバスに対抗する格安バス「パンダ号」の運行など、常に時代の先を読む弘南バスの戦略を考えると、とても意外な印象を持ちます。



岩手山は雲がかかっていましたが、岩木山は雲ひとつない状態で迎えてくれました。



バスは弘前駅で5人の乗客を降ろすと、数分後に終点の弘前バスターミナルに到着。盛岡駅から2時間15分間、東京駅から通算すると5時間17分の旅が終わりました。

先ほども書きましたが、東北新幹線の延伸により、東京~弘前間の移動の主流は新青森経由に移りました。所要時間では新幹線にかないません。ならば「ヨーデル号」が価格面で優位に立てる盛岡~弘前間の需要をもっと掘り起こせないだろうかと感じました。「ヨーデル号」を運行しているのは盛岡、弘前、共に地域の交通を担う弘南バス、岩手県交通、岩手県北自動車です。バスの車体広告や放送広告など、双方の観光地の魅力やグルメをアピールする事はできないでしょうか。また、駅やバスターミナルが終点ではなく、街の中心部や観光地に停留所を設ければ利用者の利便性も上がるのではないかと思いました。

※追伸:運賃、時刻等は私が乗車した2012年9月現在のデータです。「ヨーデル号」は2013年12月に運賃改定を行いました。現在の運賃とは異なります。また、2014年3月のダイヤ改正でJRバス東北が「ヨーデル号」の運行を休止、7往復体制になる事が決まっています。本数は減りますが、盛岡発の最終便の時刻が繰り下がるなど、利便性を考えたダイヤになるようです。

<撮影2012年9月>
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・撮ったまま/雪の残る新宿西口高速バスターミナル

2014年02月13日 | 気の向くままに、、


2月8日、東京都心では珍しい大雪となりました。運休やダイヤ乱れ等、鉄道やバスといった交通網への影響も多く、雪に慣れて(設備が対応して)いない地方の人々にとって、滅多に降らない雪の日をどうやって乗り越えるかという事は永遠の課題だと思います。



画像は新宿西口の高速バスターミナル。今も道路の端には雪が残っていました。毎日寒い日が続きます。早く暖かい春が来ないものかと待ち遠しい思いです。

今週末も雪の予報が出ているようですので、皆様お気をつけてお過ごしください。
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外ヶ浜町町営バス 三厩地区

2014年02月11日 | バス旅(乗車記)


青森駅からJR津軽線の電車とディーゼルカーを乗り継ぎ、終点の三厩駅に到着しました。三厩駅まで走行する列車は1日5往復のみ(2014年2月現在)。列車を降りた数少ない乗客達は、改札を抜けると駅前に停車しているそれぞれの送迎の車に乗車して三厩駅を後にしました。駅前に残ったのは私と同行者だけ。



駅前に停車しているのは、これから私達が乗車する外ヶ浜町の町営バスです。白色のナンバーからわかるように自家用車。このような車でバスを運行してよいのかと同行者は怪訝な顔をしていました。道路運送法では、自家用自動車は有償で運送の用に供してはならないとされていますが、例外もあり、この法律(2006年改正以前)では「公共の福祉を確保するためやむを得ない場合であつて国土交通大臣の許可を受けたとき」は有償運送が出来るとされています。この条文があるのが80条であったために通称「80条バス」と呼ばれました。(2006年の改正以後は78・79条が有償運送の条文になり、国土交通大臣の”許可”から”登録”に変更になっています)

この80条バスは鉄道や路線バスが廃止され、地域の足が完全に無くなってしまうのを防ぐために市町村などの自治体が運行するケースが多く、これから私達が乗車する三厩駅~龍飛崎灯台間も歴史をたどれば元は青森市営バスの路線バスです。



車両は日野メルファ。いわゆる中型バスです。降車ボタンの設置があり、音声合成の車内放送も流れます。このように自家用車による有償運送といえども、乗合バスと同じ形態であると、その地域以外の人でも抵抗感なく安心して使えると思いました。

これから人口減少や高齢化が進む日本において、このような自家用有償運送が果たす役割は今後重要になっていくと予想されています。今は国が自家用有償運送の権限を持っていますが、地方分権の観点から今後は市町村などの自治体に権限を委譲しようとする考えもあり、その数も増えていくと思われます。限られたコミュニティ内を走行する自家用有償運送に乗合バスの車両性能(基準)まで求めなくともよいのではないか?という意見もあるようです。



私と同行者の2人を乗せてバスは発車しました。まずは三厩の駅前通りを走行します。



しばらくすると、このような道幅の狭い集落を通過。



海岸線に出ました。津軽半島の太平洋側、国道339号線を北上しています。

今回、この町営バスに乗るキッカケとなったのは、同行者と旅行の計画を立てていた時の私の発言でした。

「龍飛崎の階段国道の方まで行きたいね。三厩駅から歩けるのかな。あっ、今、ネットで調べたら三厩駅から町営バスで40分って書いてある…」

私は町営バスという文字を見つけ、この計画は難しいとロクに調べる事もせず諦めてしまいました。町営バスは地域住民の足というイメージが強く、旅行者が気軽に乗車出来るものではない。なので、きっと旅行者が使えるようなダイヤではないだろう。…そう決めつけてしまったのです。ところが後日、同行者が立てた計画を聞いて驚きました。龍飛崎では30分弱しか滞在出来ないものの、三厩駅から往復が可能であると。それならば是非行こう!

同行者の説明により、三厩駅から町営バスで往復出来るのはわかりましたが、果たして旅行者が気軽に乗車出来るバスなのだろうか?…そんな疑問は町営バスを目にするまで心の片隅に残っていました。正直なところ、ワンボックスカーか何かに乗る事になるのだろうと勝手に想像していましたが、実際に現れたのは中型バスのメルファ。しかも車体には観光施設である青函トンネル記念館のラッピングがされています。自家用有償運送の基本は地域住民の運送ですが、観光地という事もあってか、三厩地区の町営バスは観光客も歓迎してくれていました。



三厩駅から龍飛崎までは約11キロ。このような素掘りのトンネルもあります。昔は道路が整備されておらず、ジープが通れる程の幅しかなかったそうです。青函トンネル建設時、本州側の基地となる龍飛崎への道路整備は大きな課題でした。バスが走行している国道339号線の内陸側にも三厩と龍飛崎を結ぶ道路(県道281号線)が存在するのですが、短い区間に国道と県道の2道路が平行するのは青函トンネル建設という大プロジェクトの賜物なのかもしれません。



運転手さんが「今日は北海道が見えるよ」と教えてくれました。



本州最北の集落、龍飛漁港に到着。階段国道の下側に当たります。バスは龍飛漁港を折り返し、坂を登り階段国道の上側へと向かいます。



坂を登ると「青函トンネル本州方基地 龍飛」の文字が見えました。JR松前線(1988年廃止)渡島吉岡駅の近隣だった北海道側の基地、吉岡とは違い、この龍飛は交通の便も悪く、厳しい環境の土地でした。特に冬は台風並みとも言える風速30m級の強風が吹き荒れ、雪が横から降るそうです。宿舎は火災予防の理由からストーブを使用せず、スチーム暖房設備を構築したのだとか。私達が訪れた日はほぼ無風とも言える程の穏やかな気候。かつて、この場所に住み込み、工事を行っていた作業員の方々の苦労をうかがい知る事は出来ませんでした。

この場所には青函トンネル記念館があります。トンネルの構想から完成までをわかりやすく展示している資料館で、ケーブルカーで海面下140mまで降りることもできます。残念ながら時間の都合で訪れる事は出来ませんでしたが、いつかリベンジしたい場所です。



終点の龍飛崎灯台に到着しました。ここまでの運賃は100円。金額だけ見ても営利目的ではなく、行政の交通サービスといった感じです。



階段国道は凍結の恐れありで閉鎖中。折り返しとなるバスの発車まで28分あるので、階段国道が通れるならば先ほどの龍飛漁港から帰りのバスに乗車するのが定番コースらしいです。



津軽海峡冬景色。対岸に見えるのは函館でしょうか。かつて、この海峡を青函連絡船が本州と北海道を結んでいました。1988年に津軽海峡線が開通すると本州と北海道は陸続きになります。快速海峡号、特急白鳥号・スーパー白鳥号の時代を経て、2015年度中には北海道新幹線の開業が予定されています。

高速鉄道網の発展、そして自家用有償運送といった地域輸送の地方分権への考え。バスに乗車して龍飛を訪れ、日本の交通の未来への道筋の一部が見えてきたような気がしました。

<撮影2014年2月>

参考文献:交通新聞社新書 青函トンネル物語

※龍飛崎は竜飛崎とも書きますが、ここでは停留所名の龍飛で統一しました。

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・乗ったまま/弥彦線115系 Y1編成

2014年02月05日 | 気の向くままに、、


旅先の弥彦線で乗車したJR東日本115系Y1編成です。(この車に乗りたかった♪)



Y1編成といえば、このドア。



懐かしい「塗りドア」と呼ばれる鋼製のドアが残っている最後の115系営業用車両です。



「塗りドア」が残っているのはクモハ114-501の運転台付近のドア2か所のみ。その他のドアは一般的なステンレスドアを装備しています。



ちなみに弥彦線といえば、送電設備に直接吊架式を採用しているのが特徴です。画像はシンプルカテナリから直接吊架式へのセクション。



直接吊架式は路面電車で多くみられる方式ですが、速度の高い鉄道線での採用例は少なく貴重な存在です。低コストで電化出来るのが特徴で、上の画像では線路と平行しているのはパンタグラフが集電する「トロリ線」と、変電所から送電する「き電線」の2本だけです。吊架線がないだけでずいぶんとスッキリするものですね。
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・撮ったまま/オー・ティー・ビー・のユニバース

2014年02月03日 | 気の向くままに、、


オー・ティー・ビー・ライナーの東京~盛岡・八戸・北里大学線で運用されているオー・ティー・ビー・所属のヒュンダイユニバースです。



ナンバーは足立200か2838と、比較的登録が最近なので移籍車のようです。他のオー・ティー・ビー・ライナーと塗り分けが違いますね。
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