南部町本郷の沢・妙善寺の題目塔
南部町は奥州南部氏の発祥の地、身延山参詣の道の地でした。
国土地理院の地図、峰集落に神社マークがついている場所に題目塔が3基立っていました。その一つに「光福山妙善寺」銘が入っているので、場所を妙善寺の題目塔としました。この塔は「寛文十一辛亥年(1671)」銘の題目塔。
いま3基の題目塔は藪のなかですが、かつては妙善寺参道に立てられようです。その一つには「宗祖日蓮大菩薩六百年遠忌報恩塔/明治十四年十月十三日立之/身延山七十四世日鑑」とあります。もう一つは「天明元辛丑(1781)十月十三日」。10月13日は日蓮の命日です。
この山奥には集落ごとに日蓮宗の寺が建てられました。地元の人の話では、かつて身延山に参る身延道になっていた、と聞きました。西からの身延道は東海道の興津から穴原に出て万沢で東からの道と合流して南部町に入るコースが利用されたようです。そうするとこの本郷経由の道は山道になるし、コースから外れるのですが、脇街道だったのでしょうか。
(地図は国土地理院ホームページより)