
ベランダに出てみると、福寿草のつぼみが、ふっくらとしていました…

冬の終わりから初春に咲く花で、新たな始まりとか、希望を思わせますね。
<『宮澤賢治作品』リモート朗読教室にて>
<『銀河鉄道の夜』宮澤賢治>
わたしはこの物語の冒頭「一、午后の授業」というところが好きです。
先生が子どもたちに授業をする場面ですが、よ〜く目にうつりませんか?
木造校舎、黒板、チョーク… 先生の机の上の出席簿。前の席からくるりと後ろに向いて来て、ニヤッと笑う子。ハーイハーイと元気に手をあげる子どもたち…。いざ当ててみると、モジモジと黙ってしまう。
”カムパネルラ” ってそんな子でした。
”ジョバンニ” は病気の母親と暮らして、帰ってこない父親を待っている少年。『星祭りの夜』ジョバンニは丘の上で一人空を見上げていました。そこへ鉄道が到着しました。列車に乗りこむと、なんとそこには… 親友の”カムパネルラ” がいたのです。そして二人は、銀河へと旅立つのでした。
今週はこの場面でした。
… 私の世代は「銀河鉄道999」をみていましたので、ついつい車掌さんや鉄郎やメーテルを浮かべてしまいます。テレビばかりではなく、映画館でも観ました。

やっぱり星だとジョバンニは思いましたがこんどもすぐに答えることができませんでした。
先生はしばらく困ったようすでしたが、眼めをカムパネルラの方へ向けて、
「ではカムパネルラさん。」と名指しました。
するとあんなに元気に手をあげたカムパネルラが、
<宮澤賢治『蛙の消滅(先駆系)』と『蛙のゴム靴』の違いについて>
今、生徒さんに読んでいただいている『蛙の消滅(先駆形)』というのは、『蛙のゴム靴』より以前にあった物語です。
・青空文庫には「蛙のゴム靴」として載っていますが、いろいろ細かい部分が、『先駆形』のものと違っています。
蛙の名前は、カン蛙、ブン蛙、ベン蛙、です。
カン蛙くんは、お嫁さんをもらうことになるのですが…
『蛙の消滅 (先駆形)』では、赤いてんとう虫がお嫁さんで、お父さんはカブトムシです。
『蛙のゴム靴』では女の子の蛙、ルラ蛙が登場。もちろんお父さんも蛙です。
ラストシーンも違います。
『蛙の消滅 (先駆形)』では、深い杭の穴に落ちてしまい、3匹の蛙たちは、死んでしまいます。ところが…
『蛙のゴム靴』では、3匹とも命を助けられて、カン蛙を陥れようとした、ブン蛙とベン蛙も、心を改めてみんなよく働くやうになりました。というところで終わるのです。
いろいろ、事情があったのだろうと考えますが…
いずれも『先駆形』の方が良いと、生徒さんはこちらをえらびました。
私も『蛙の消滅 (先駆形)』の方が、しっくりきます。
皆さんも、ふたつ読みくらべてみて下さい

「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思はせるね。」
「実に僕たちの理想だね。」

<ありがとうございました >
明日から、いよいよ三月ですね。… なんだか今年は、時間の流れが早い気がします。
皆さんが、心安らぐ春となりますように、願っています。
私の3月は、リーディング公演もひかえていますので、お教室と共に頑張ります。
それでは、良い週末をお過ごし下さい💖
2025/02/28(金)
長浜奈津子より
<皆さんも、朗読をしてみませんか?>
もしも、ご興味がございましたら、リモート朗読教室でご一緒に、朗読を始めてみませんか?
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最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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