「葉っぱ物語」
パソコンというツールを手に入れる直前の誕生日にもらったミラクルリーフ１枚。
・・・・・・・（-_-;） こんな顔してたと思う。
安物のイヤリングでも・・・「ナイトメアのジャック」のキャラクターつきのボールペンでも、
もうちょいウレシイ顔ができたと思う。
水に浮かべたら 葉っぱの端から芽が一杯でてきて下方向に根が伸び、
根のついた芽を一個一個、丁寧に葉から外し土に植え替えたら、すぐさま根が付き葉を広げ、家にあった鉢が全部ミラクルリーフになり、置き場所がなくなった。
仲良し、詳細不明な顔見知り、通りががりの人、欲しいと言いに来た人、とにかく誰にでもに分け隔てなく無差別に押しつけた。
朝夕の水やりだけで日当たりの悪いベランダでも、成長の早さにびっくりしていた誕生日のひと月後。
それをくれた男が消えた。
会社には退職届けをきちんと出していた（と、後日確認 その後のことは消息不明）。
私には 挨拶なし で 見事に消滅 した アパートもケータイも 微細な落ち度も痕跡も残っていなかった。
私のお腹には愛の結晶も宿っていなければ、キスマークも小指の思い出も借金も残っていなかった。
息するのも大変な暑さの夏
へこんだ私を笑わかすかのように、ぐんぐんというオノマトペにふさわしい成長、
バカみたいに伸びて大きくなった。
「こいつは繊細なイキモノではないな」
毎日大きくなっているのが持ち主の身びいきでなく、はっきり目に見えた。
その植物のせいで、ほんの少しづつへこみが直っていく気がした。
夏が終わり、秋風にその先の季節を怯える頃、茎は元気がなくなり、葉っぱの色ツヤが褪せて落下が始まった。
私はこのイキモノだけは失いたくないと慌てた。
今もって使いかたがわかってない、買ったばかりのPCのネットで育て方を検索し書いてある通りにした。
家の中の一番暖かい部屋に移し 冬の間は水もやらない。
葉も茎も枯れていたけれど、5月の陽射しが強くなった日、外へ出し水を与える。
枯れた茎の下のほうから新しい薄緑の芽が伸びてくる。
キマリごとになった越冬、そして夏前の再生。
何度か繰り返している間に私はその男のことを思い出すことが少なくなっていた。
正直に言うと 思い出していたけれど
前ほど胸が痛くなったり悲しくならなくなっていた。
ある年 屋外に出したのが早すぎたのか、天気が不順で夜が寒かったのか、
枯れた葉っぱは２度と元気にならなかった。
それで 私は植木鉢を全部かたつけた。
人にはアキラメって機能がついていることを知った。
その翌年、また実家で見るにいたった。姉が一生懸命育てていた。
すぐ芽が出て 大きくなるのよ、いる？
二度といらん・・・・（-_-;）
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好きだなあ
私ももう少しして、
ススキの穂が風に揺れるのをみたら
ほろりと、昔在った話をしてみたくなるかも てへっ
しかし「わざわざ」という枕言葉を入れる
おタネさん・・・ 好きだなぁ
あっ、感性がね
では、秋風が吹くまでに構想を練らなくちゃ ですね
それはちょっとつらくてもなかなか楽しい作業ですよ たぶん（笑）
ではワタクシは実体験は乏しいけど、口惜しいからいろんなところで カケラを集めてきますよ（笑）
他人事として読ませてもらうと、とてもいい話だと思いました。
私には、近くに住んでいるのに、10年も会っていない元カレがいます。
会おうと思えば会えるのに、近くて遠い存在は・・・思い出にはなりませんな。。。
いつか、美しいおもひでの人になるといいのだけれど。
読み終わってまたよくみると、ぼちぼち伸びた芽がなんかひとつひとつの思ひ出、いや怨念にも見えてきますね。
ホームセンターあたりで見かけたら是非買ってみます。
私は近所に惚れた人がいる、いた って経験が一度もないのですか
「ああ、どうして近くにいないのだろう」と思ったことはすごく何度もあります いつも思います
メールとか（特に電話とか）イライラしますね
「なんで傍にいないのっ」
思ひ出・・・・ですか？・・・・復活って無理っすか（笑）
＜ろ～ずさん
ああ、近所にいたら絶対玄関に捨て子（捨て葉 捨て鉢）したよ （笑）
この夏 今度は姉がどっかからもらって実家に溢れてました 冬までに名古屋駅にくる予定があったらご一報くださればお持ちできます（笑）
でもねえ
ほんと緑の葉っぱだけだよ 一枚￥525だった