~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

彡☆『世界で一番いとしい君へ』☆彡 ※ネタバレ有

2015-09-06 18:19:32 | 映画【韓国】


  『世界で一番いとしい君へ』:公式サイト

空蹴り王子
毒舌姫

韓国の作家キム・エランの『どきどき僕の人生』の映画化。
17歳で夫婦になった男女と、その間に生まれた早老症の息子の3人が支え合う姿を描く。

とりあえず脱がせる?官能映画か自虐的でシニカル?なドキュメンタリー映画ばかり?な印象だった
イ・ジェヨン監督が人間愛に満ちたハートフルな作品も撮るんだと感心。
自然(特に木々の緑・水辺)のみずみずしさを映し出しているのはイ・ジェヨン監督らしい。
(余談ですが、数年前の映画祭で監督にサイン頂いた事があるんですけど、
間近でお目にかかると温厚そうな方だったので、こういうヒューマン作品のほうが合ってそうな気もする。)

カン・ドンウォンとソン・ヘギョは親役を演じる年齢になったのね。
ついこの前まで高校生役やっていた印象だけど、
この作品での高校時代の場面を拝見してなんか無理があるように感じてしまったのは
2人はもう30代半ばだからなのね〜。

カン・ドンウォンは長身(186cm)イケメンだけど、
髪型も含めどこか垢ぬけない(洗練された大人の雰囲気になりきれない)のが
彼のご愛嬌でもあり最大の魅力のような気もするので、茶目っ気のあるパパぶりが意外とリアル。^^
特に、息子の検査日をウッカリ忘れて、チキン買ってくる場面がね〜。

ソン・ヘギョはおかっぱな女子高生から無造作に髪を束ねた母親と、
髪型に変化をつけて、特に母親を演じている時は髪型で生活感出していたな。
ただ、彼女は童顔だし若い頃の健康的なイメージも残っているから、
もう少し痩せたほうが看病に追われる母親を演じる上ではリアルになったかもしれないね。

映画としてはわりと良い出来だとは思ったんだけど、私は泣けなかったのは
難病の息子がまるで絵に描いたように良い子すぎるからなのかもしれない。
親よりも先に老いていく事で、自分の人生も達観しまっているんだろうけど、
それでも心は16歳なんだからメール相手に恋するだけではなくて、
思春期の少年ならではの親への反発心とかもあったらより一層せつなくもなったんだけどね。
自暴自棄になったのはメール相手の真相を知った時のみだったし・・・。
母親の次の子妊娠も打ってつけたような感じで興醒めで・・・。

韓国映画はあながちそうなんだけど、容赦ない結末でも美化している感あり・・・。
まっそれでも、父母と息子のやりとりだけではなく、
息子と隣人?の熟年男性の友達のようでもあり親子のようでもある
不思議なジェネレーションなやりとりにはほっこりしたり、
さりげない会話には心温まった作品でした。
 


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