~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

◆『アルゴ』◆ ※ネタバレ有

2012-11-11 23:22:18 | 映画【アメリカ】


  『アルゴ』:公式サイト

映画作戦

1979年に発生し、18年間機密扱いにされていたイランアメリカ大使館人質事件の真相を描く。
ジョージ・クルーニー製作、ベン・アフレックが製作&監督&主演をした作品。

飛行機で離陸してイランを過ぎたらアルコール類を飲めるんですね。

偽映画製作を装って出国させようとする発案も凄いけど、
シュレッターにかけられた大使館員の顔写真の資料を
子供達の手作業で復元させているのにも驚いてしまった。

ベン・アフレックはフォーカーフェイスなので
俳優としては演技が上手いのかどうなのかはよくわからないんだけど、
6人を出国させた後でも不安げな眼差しで子犬のようなつぶらな瞳は母性本能くすぐるね。^^

私は当時の政治的な背景は詳しくないのですが、
それでも、偽映画製作という発案を経ての出国劇は充分に観応えありました。
80年代前後の時代背景も馴染みがないのですが、
日本で例えるならば学生運動や校内暴力が吹き荒れていた時代かしら?
その時代ならではのどんより感や
ビートルズみたいな風貌の髪型、豊かに蓄えたお髭、ダイアル式の卓上電話機など
ディテールにこだわって80年代前後の空気を再現していたように感じた。
電話にしても今なら携帯電話なので、もっとスムーズにつながっただろうし、
情報化社会以前のその時代ならではのアナログなもどかしさも伝わってきた。

発案によって人を救うという意味では
杉原千畝さんや先月ドキュメンタリーを交えたドラマで描かれていた
国友忠さんを思い出したりもしました。

 『強行帰国~忘れ去られた花嫁たち』・・・ ※ネタバレ有

どんな時代であっても“知識”よりも“知恵”が運命の決め手となり、
時代をベストな方向へ動かしていけるのでしょうね。


2 コメント

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いろいろ (iina)
2012-11-24 10:22:59
主人公は、母性本能くすぐりましたか。そんな見方もありますね。

シュレッターにかけた顔写真を子供たちが復元させるというのには、驚きました。政治革命は双方に善×善の対立ですから、いずれがより善かを考えにくいです。

むかしグレゴリー・ペック主演の映画「レッド・ムーン」は考えさせます。
インディアンに襲撃されて生き残った白人女性がインディアンに嫁ぎその息子も救出するも、夫たるインディアンが連れ戻そうと執拗に迫ります。これなどは、善×善の
闘いになります。

本作の人質救出作戦は、善人たる人質を救う物語です。
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善×善の闘い。 (BC)
2012-11-25 01:22:55
iinaさん、こんばんは。

やはり、女性の立場から見ると母性本能くすぐるタイプなんですよ。^^

>シュレッターにかけた顔写真を子供たちが復元させるというのには、驚きました。

子供達が黙々とやっていましたよね。

“善×善の闘い”とも言えるけど、こういう革命の渦中にいると冷静になりきれないし、
何が善で何が悪かもわからなくなってきて錯綜してくる・・・。
だからこそ、物々しい緊迫感が伴うのでしょうね。
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