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ニンフォマニア=色情狂
色情狂を自認する女性ジョー〔シャルロット・ゲンズブール〕の半生を8つの章立ての二部作で描く。
『アンチクライスト』、『メランコリア』に続くラース・フォン・トリアーの【鬱三部作】の最終作。
『ニンフォマニアック Vol.1』
トリアー映画は観客によって0点か100点に分かれる作風?だけど、『Vol.1』はまあまあ面白く観た。
あれだけSEXにとり憑かれているのって、異常なんだけど、
それを開き直ったように淡々と見せ続けられると、
異常という感覚がマヒしてくる錯覚にも陥る不可思議さ。。。
しかも、至って真面目に狂っているので、なんか滑稽にも映り。。。
ある意味、シュールなコントのようにも感じ。。。
ただ、ヒロインの若い頃を演じた女優さんがシャルロットにあまり似ていなかったので感情移入しにくかったんだよね。
『ニンフォマニアック Vol.2』
『Vol.2』はオチが最高すぎる。^^
映画のアイロニーを一気に極めて観客の想像の域を容赦なく喰っちゃう
トリアーって、やっぱ、天才だわ。
まっ、最後まで焦らして、ガツンとくるオチでぶった切るのは
ヨーロッパ映画ではわりとあるんだけど、このラストは「まさかね。」って感じで・・・。
まっ、男の本性なんてそんなモノだろうけど、その男に裏切られた為に
最後の砦を越えて破滅?してしまった女が哀れで・・・。
かなり後味悪いんだけど、男の下心を見抜けなかった女にも非はあるんじゃないかと感じてしまったり。
でも、紳士的な立ち振る舞いされたら見抜けないよなとも思ってしまったり。。
ヒップを鞭打ちされる場面も本当にやられてたぽかったし、
体当たりで演じきったシャルロットは凄まじかった。
元々、少女の頃から暗い役どころが多かった女優さんだけど、
一時期は実夫が監督&出演したラブコメにも出て、明るい役も演じるようになっていたのよね。
それが、トリアーに見い出されてから昔よりもヘビーな路線に逆戻りしてしまったような。
それで演技はかなり評価されているけど、笑顔を活かせる役もまた見たいなと思ったり。
本来、主役級の俳優や女優が脇役で登場していて、クセのある役柄でスパイス効いていたな。
なんか忘れられない作品でした。。。