~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『カサノバ』☆ ※ネタバレ少々

2006-07-09 03:16:35 | 映画【アメリカ】
物語はそれなりに面白かったけど、
カサノバの人物像に男の妖しげな色香(または色気)がなくて物足りなかった。(^-^;
後半、真実の愛に目覚めていくカサノバとはいえ、前半はプレイボーイだったハズ。
コメディタッチの明るい作風なので、
前半を思いっきりキザな演出(演技)にした方が、後半とのメリハリが効く。
例えば、目の使い方(流し目やウィンク)や
女性を惑わすような手の動き(仕種)でアピールするとか。。。
剣さばきも流麗さに欠けるし、
観ていて「うっとり♪」と夢見心地にさせてくれるような
ロマンチックな魅力がないんですよね。

ヒース・レジャーとシェナ・ミラーは美男美女だけど、
大きな顔:ヒース・レジャーと小さな顔:シェナ・ミラー
の2人の顔が映る場面のバランスが悪い。
ヒースはシェナの1.5倍以上は顔が大きく見えました。(^-^;
(↑ヒース・レジャーのファンの方、すいません。m(_ _)m
顔の大きさは映像の映り具合にもよりますし、私の目測です。
顔の大きさに関してはまぁ軽い冗談なので、
サラッと読み流して下さいな。(^-^ゞ)

   建物の意匠(外観・内観)・衣装・調度品・メルヘンな音楽etc
は格調高かったけど、それらが物語るという奥深さはなく、
絵画やドールハウスをそのまま映画化しただけのような印象が
『グレースと公爵』〔2001年:フランス映画、エリック・ロメール監督〕
を思い浮かべました。


P.S.私見ですが・・・
ラッセ・ハルストレム監督は『カサノバ』の絢爛豪華な“見た目の美しさ”を描く作品よりも
庶民の生活風景を穏やかな眼差しで見つめるような“心の美しさ”を描く作品
(↑『ギルバート・グレイプ』『サイダーハウス・ルール』etc)
の方が合っているような気がします。

“見た目の美しさ”を描く作品は他の監督でも撮れると言うか、
他の監督の方がダイナミックに演出できるような気がします。
“心の美しさ”を描く作品はラッセ・ハルストレム監督の
繊細な感性を活かせるような気がするので・・・。

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