~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

~『メッセージ そして、愛が残る』~ ※ネタバレ有

2010-09-25 21:39:23 | 映画【ドイツ】


  『メッセージ そして、愛が残る』:公式サイト

人生の師(メッセンジャー)

ギヨーム・ミュッソによるフランスのベストセラー小説を映画化。  

 病気によって自分の余命を悟らなければいけない17歳の少年
 駅で拳銃自殺を図る若者
 突然、事故・事件に巻き込まれて命を落とす人
人間の運命(死期)を浮き彫りにし、どう受け止めていくのか?
メッセンジャー:ケイ〔ジョン・マルコビッチ〕の予言によって左右される
ネイサン〔ロマン・デュリス〕の困惑を描き、メッセンジャーは何者なのかを追求していく
ミステリータッチの作品かと思っていたんですけど、そういう謎解きではなかったです。
メッセンジャーの素性は謎のままで、ミステリーというよりもファンタジーの様相を帯びていました。
映像的にもリー・ピンビン撮影監督ならではの優雅なカメラワークと
緑の鮮やかさが秀麗でファンタジーの彩りがありましたよ。

後半は子供の死という現実を受けとめ乗り越えていこうとする家族再生への会話もあります。
でも、結局はなぜかメッセンジャーに選ばれてしまったネイサンに
残酷な試練が課せられようとしている・・・。

ネイサン役:ロマン・デュリス

髭は濃いけど、白目は澄みきっていて美しい。
(日本のスターで例えるならば長瀬智也に似ていると思うのは私だけかしら?)

ケイ役:ジョン・マルコビッチ

善悪つかないような奇妙な佇まいの役柄がさすがに上手いです。

 運命⇒再生⇒運命
まるで螺旋のように展開していく。
度々、背景に映る直線の高架道路と円を描くような曲線の高架道路。
まっすぐな近道もあるが、回り道をしてたどりつく事もある。
どういう過程であれ、人間には誰しもいずれ死期が待ち構えている。
深読みしすぎかもしれないけど、
高架道路が人生を物語っているようにも感じた作品でした。


6 コメント

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Unknown (mig)
2010-09-26 00:18:50
こんばんは☆
お、これ観たいんですよ~
マルコさんだし。
試写だったのかな?
私もラテンビート映画祭で「レボリューション」観たんだけど
レビューまだ書いてません
書いたらお邪魔しますねー
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Unknown (KLY)
2010-09-26 00:48:26
>migさん

今日から公開ですよ~。

>BCさん

ファンタジーのようなミステリーのような感じでした。最初の映像があまりにもショッキングでドキッ!としましたが、徐々に解ってくる謎。ケイも言ってましたが、切ないんだけどネイサンが修行していく過程みたいにも思えました。最初は他人の死を、次は親しい人の死を、そして自分の死を、最後に最愛の人の死を。
人は誰でも死ぬ。だから今を懸命に生きることが大切だという映画からのメッセージ、ちょっとダークなファンタジーの形で伝えてくれたけど、私はなんだか結構気に入ってます^^
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マルコさん。 (BC)
2010-09-26 01:11:35
migさん、こんばんは。
この作品は今週の土曜日から公開だったので初日に早速観てきました。
KLYさんも仰っていたけど、
この作品はミニシアター映画にしては珍しく
東京と大阪が同日公開なので、東京でも上映されているよ♪

マルコさんは存在感ありましたよ☆

この作品はシビアな題材なので賛否両論分かれそうな気もするけど、
私は今年のベスト上位に入るぐらい良かったです。(*^-^*
映像がとても美しかったの♪

migさんの『レボリューション』の感想楽しみにしていますね。
【ラテンビート映画祭】は三回券買っちゃったので、あと2本は観ようと思っています。
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リアルファンタジー。 (BC)
2010-09-26 01:40:57
KLYさん、こんばんは。
KLYさんもこの作品を初日に観賞されたのですね♪

最初の映像は衝撃的でしたね・・・。

>切ないんだけどネイサンが修行していく過程みたいにも思えました。

メッセンジャーに選ばれてしまったネイサンの修行の数々は順番が入れ換わったとしても
誰しも人生で経験していく幾多の“死別”を表しているようにも感じますね。

死期を迎える時に後悔する事がないように
日々暮らしていこう(生きていこう)というようなメッセージなのでしょうね。
リアルファンタジーでしたね。
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最後まで (rose_chocolat)
2010-10-02 07:45:08
見せ切らないところがいいよね。
見せちゃうと酷だけど。
そこは観客にゆだねたんでしょうね。

ニューメキシコの真っ白な砂漠が素敵でした。
リー・ピンビン撮影監督はやっぱりいいですよね。
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撮影監督。 (BC)
2010-10-03 01:11:09
rose_chocolatさん、こんばんは。

そうそう、全てを見せきらなかったのが功を奏していたよね。
余白をもたせて観客の想像に委ねたのでしょうね。

撮影監督で名前が知られているのは
クリストファー・ドイルとリー・ピンビンぐらいしか思い浮かばない私だけど、
ドイルの浮遊感とは一味違った、優雅さがリー・ピンビンにはあるような気がします。
ドイルは少し現実離れした撮り方だけど、
リー・ピンビンは風景に寄り添いながら撮っている感じがします。
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