~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『家の鍵』 ※ネタバレ含

2006-05-17 02:32:06 | 映画【イタリア】
ニコール〔シャーロット・ランプリング〕は夫や重い障害の娘に対しても諦めすぎていて
観ていて情けなく思えてしまった。
確かに重い障害の娘を悲観して避けてしまう夫(男性)もいるとは思う。
でも、そういう夫(男性)ばかりではない。

(重い障害の子供に一見、同情しているだけで仕事に逃げてばかりで無関心に見えても、
いざという時は妻と相談し合って助け合いながら、
子供の為になる事は一生懸命取り組み、
苦悩しながらも子供を育てた心から尊敬出来る両親も現実にいる。)

娘が絶望の眼差しで見たり、夫の心が離れたりするのは娘が重度障害者だからではなく、
悲観的にしか物事を捉えることしかできないニコール自身に問題があるのだと私は思う。
そもそも、ニコールのエピソードは要らない気がしました。
(↑ネガティブなエピソードは陰気で暗い空気になってしまうだけだし・・・。)

ジャンニ〔キム・ロッシ・スチュアート〕と
パオロ〔アンドレア・ロッシ〕のエピソードだけで充分成立する作品だと私は思う。
ジャンニとパオロの心の交流には「じーん」とさせられて、素直に涙したので・・・。


P.S.余談ですが・・・
韓国映画『マラソン』を観た時も思ったのですが、
何故、海外の映画に登場する障害者の親は、
日本の様に、障害を抱える子を持つ親同士がサークルを作って悩みや意見、情報を交換し、
支えあう様な繋がりを持とうとしないのでしょうか?
国民性の違いなのでしょうか?

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