~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

■『白ゆき姫殺人事件』■ ※ネタバレ有

2014-04-07 00:28:00 | 映画【日本】


  『白ゆき姫殺人事件』:公式サイト

キレイ
きっといいコトある

『告白』などの湊かなえの小説を原作に、
美人OLの殺害容疑を掛けられた女性をめぐって人間の悪意を浮き彫りにしていくサスペンス。
報道によって浮かび上がる容疑者像をきっかけに、
インターネット上での匿名の中傷やマスコミの暴走など現代社会の闇を描く。

ワイドショーの場面を長々映すよりかは
「これであなたも白ゆき肌」のCM見たかったなぁ。。。
(『地獄でなぜ悪い』の劇中の歯磨きCMなんかインパクトあったからね。)

美姫と典子の後輩理沙子役は蓮佛美沙子だとは観ている時は全然気づかなかった。。。
蓮佛美沙子って髪が長くて、クールビューティなお嬢さんみたいなイメージだったからね。

美姫役の井上真央は派手ではないけど、かと言って地味でもないんだよね。
近年はシリアスな映画『八日目の蝉』『永遠の0』にも出演しているけど、
子役出身で『キッズ・ウォー』シリーズ『花より男子』シリーズで
明るい役を演じていたイメージも残っている。彼女は主役級の華もあるし、普通に美人だし。
だから、美人な典子役の菜々緒との対比としてはあまり効いていなかった気もする。

映画としては女子のキャラ設定は類型的にも思えるけど、
実際にもこういう女子ってありがち?なんだよね。
後輩に責任押しつけときながら庇うふりして上司に媚び売ったり、
他の女子の彼氏を奪ったり、服装をパクったり。
意中の男性に手作り弁当を押しつけたり、
心の拠り所を漫画やマイナーな芸能人に求めたり。
同じ歳でも短大卒入社と4年制大学卒入社も2年のタイムラグも複雑な心情の一因になったりするよね。
女なら誰しも「あるある」と感じるようなエピソードばかりで、
斬新な切り口でもないんだけど、
だからこそ、会社帰りに女子の世界を描いた映画を観に行くと
「ふぅー、こういうのあるわな・・・。」と実感させられる。
(正直、疲れちゃうの。)
女の嫌な側面を色んな人の視点から
あぶり出しているのは映画の作りとしては上手いんだけどね。

「キレイ」は本来は美しい言葉なはずだけど、
現場で犯人が言うと身の毛もよだつ怖しい言葉に変貌する。
それと同じく、殺人事件に関する取材の中での関係者の言い分も
遠巻きなコメントを都合良く解釈して寄せ集めた報道が誤った方向へいくと、
関係のない人に容疑がかかってしまう・・・。
しかも、ネットではそれに輪をかけてネタになり拡散してしまう。

「きっといいことある。」と思わなきゃやっていけない人生というのも虚しいけど、
親でさえ信じてくれなかった美姫にとっては
「きっといいことある。」自分に言い聞かせて
自分で自分を信じて生きていくしかないのでしょうね。


P.S.
メインキャスト6人バージョンのポスター(下写真:左)、ざわちんが6人のものまねメイクしたバージョンのポスター(下写真:右)

ざわちんのものまねメイクはホントそっくりですね☆


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