~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

□『天使の分け前』『ウィ・アンド・アイ』『ベルトルッチの分身』■

2013-05-05 22:39:17 | 映画【ヨーロッパ】


『天使の分け前』

  『天使の分け前』:公式サイト

 ケン・ローチ - Wikipedia

スコットランドを舞台に恋人や家族からも見放されていた青年が、
信じられる仲間を得たことで前向きになっていく姿を描く。
第65回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。

シビアな作品が多いケン・ローチにしては珍しくペーソスを効かせたポップな作り。
キェシロフスキの『トリコロール 白の愛』を思い出したな。

キルトスカートも愛嬌があり、色々あってもまったり飄々としているのが現代っ子らしい。
気軽に観る事が出来た作品でした。


『ウィ・アンド・アイ』

  『ウィ・アンド・アイ』:公式サイト

 ミシェル・ゴンドリー - Wikipedia

ミシェル・ゴンドリー監督がパリで過ごした高校時代の体験を基に
舞台をニューヨークのブロンクスに置き換え、下校中のバス車内の若者達を描く。

特に主役を限定せずに、バスの中の出来事をひたすら描くのは独特な気もしたけど、
この監督はエモーショナルなのが魅力なのにそれを感じたのは赤い髪の女性だけで・・・。
とにかく内容が下品で全く馴染めませんでした・・・。


『ベルトルッチの分身』

  『ベルトルッチの分身』:公式サイト

 ベルナルド・ベルトルッチ - Wikipedia

ベルナルド・ベルトルッチ監督の初期作で、日本では劇場公開されていなかった幻の作品。
ドストエフスキーの原作をもとに
青年が相反するふたつの人格の間を移ろい引き裂かれていく様子を描く。

ヌーヴェルヴァーグの上辺をなぞっただけで演出が青臭い・・・。
(ハッキリ言って、学生の自主製作レベルというか。。。)
無意味?にぐるっと一周するカメラも酔いそうになったわ。。。

ただ、廃墟みたいな所でロケだったからか45年前の作品でも時代感はそれほど感じず、
街全体が舞台みたいな印象で不思議な世界観でした。

こういう粗野な作品を撮っていた監督が、
その後は東洋三部作(『ラスト・エンペラー』、『シェルタリング・スカイ』、『リトル・ブッダ』)など
映画史に残る大作を生み出していったという事は相当努力されたのでしょうね。
ちなみに、私は『シェルタリング・スカイ』が印象深かったな。


【ベルナルド・ベルトルッチ初期傑作選】【都市の映画、パリの映画史~】
 


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