~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

□『危険なプロット』□ In the House(英題)

2013-06-23 18:03:31 | 映画【フランス】


  『In the House(英題)』:『フランス映画祭2013』

母性本能

かつて作家を目指していた国語教師のジェルマン。
生徒のクロードが友人一家について書いた作文から文才を見いだし、
文学的な指導をしていくうちにクロードと友人一家の関係が思いもよらぬ方向に展開していく模様を描く。
フランソワ・オゾン監督の最新作。

 フランソワ・オゾン - Wikipedia

クリスティン・スコット・トーマスはシリアスな作品が多かったけど、
『砂漠でサーモン・フィッシング』あたりからコメディエンヌぶりも板についてきている感じ。
“笑いのとれる人に演技の下手な人はいない”とよく聞くし、
コメディ畑の人がシリアスな作品にも出て演技賞獲ったりする場合があるけど、
トム・ハンクス、サンドラ・ブロックなど)
クリスティン・スコット・トーマスの場合は
シリアス畑の人でも笑いのとれる演技が出来るという事を実証している感じ。
稀有な才能のある女優さんですよね。
ショートカットも自立している知性的な妻の役には合っていたと思う

現実パートと創作パートが入り混じるので観ていてちょっとややこしかったな。。。
無表情でシニカルな台詞がポンポン飛び出すブラックな遊び心を効かせた掛け合いなので
題材はシビアでも重さはなかった。
なので、映画としては完成度が高かったけど、
オゾン映画にしてはライトすぎて、やや物足りなかった。。。
私は『焼け石に水』や『ホームドラマ』のような濃ゆいのが好き?なので、
そういう系の作品もまた観たいなと思ったりもしましたよ。

≪『In the House(英題)』関連記事≫

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§上映前セレモニー§

東京のフランス映画祭オープニング初めて行ったけど、
豪華ゲストにフラッシュの多さに驚いた。
大阪の映画祭とは桁違いの華やかさ☆
やっぱ、東京は大都会だと感じましたよ。

 フランス映画祭が今年も開幕! 悪天候乗り越え、豪華ゲストが来日 〔映画.com:13.06.21〕

大阪だと撮影は禁止で撮ってもいいのはフォトセッションの数分だけだったりするんだけど、
この映画祭では報道関係者だけではなく、観客も写真撮り放題。^^
東京の観客は大阪みたいに時にノリツッコミ入れるような声援をとばしたりせずにおとなしいんだけど、
拍手の大きさでゲストの人気度もわかるし、落ち着いていて素直な感じ。^^

私は前から3列目だったのでゲスト達の表情の感じも少しはわかったし、良席で観られて良かったよ。

ジャック・ドワイヨン(写真真ん中)は渋くてイキな感じで面白そうなおじさん。^^

リュディヴィーヌ・サニエはもっとセクシーなのかと思っていたんだけど、
キュートな表情でお人形さんみたいな白黄色いドレスがよく似合っていてキレイ

フランソワ・オゾン(写真左)は写真で見るよりも実物のほうがはるかにイケメンだったよ。^^



長身でガッシリした体格だし、ルックスは俳優さんみたいやったな。

オゾンは好きな監督さんなので機会があれば一度生で観たいと思い続けていた。
それが叶って本当に嬉しかったよ。
『In the House(英題)』は【フランス映画祭】では東京会場でしか上映されないので観に行って良かった。
『In the House(英題)』は今年の秋に日本公開されると発表もありました。
(東京ではル・シネマでの公開なので全国順次公開になりそうですね。)


§上映後トークショー§
観客の質問も多く、内容も鋭くて、観客も一緒に映画祭を盛り上げている感じ。
オゾンも笑顔が多かったですよ。

 6/21(金)オープニングセレモニー、『In the House (英題)』トークショー:【フランス映画祭2013】公式サイト

 フランソワ・オゾン監督作でフランス映画祭が開幕!ナタリー・バイら豪華ゲストも来場! 〔シネマトゥデイ:13.06.22〕

 フランソワ・オゾン、主演イケメン俳優と新作「In the House」語る 〔映画.com13.06.22〕

これらの記事以外の観客からの質問では
「原題とは違う邦題をつけられる事についてどう思いますか?」
というのがあって、この作品とは直接関係のない質問だったからか
他の観客達からはわずかにブーイングな空気?だったけど、
オゾンはそういうシビアな質問にも嫌な顔は見せずに
「ちょっと、ヘンだな?とストーリーとかも変えられているのでは?と心配になるけど、
(日本の)配給会社を信頼している。」
と冗談を交えながら笑顔で応えていて、会場からは笑いが起きて、
一瞬で会場が和やかな雰囲気に戻ったの。
空気を読めるオゾンはルックスと共に中身もカッコ良いなと思ったよ。

作品とは関係のない話という意味では邪道かもしれないけど、
海外の映画人に直接お話しをきける機会はあまりないので
私は時にこういう質問もアリだと思う。
映画ファンならば何気に感じていても映画人には直接ききにくい事を代弁してくれて、
この観客は度胸あるなと感心しましたよ。

あと、別の観客から「学生時代のエピソード」をきかれた時に
「両親は教師なので、この作品で教師を描くのに役立った。」
という旨を応えていたのが印象に残りました。


 【フランス映画祭2013(東京)】【フランス映画祭2013 in 関西】【フランス映画祭 2013 in 福岡】


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