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『HASTA LA VISTA -オトコになりたい-』:【第19回大阪ヨーロッパ映画祭】公式サイト
青二才
色男
四肢の麻痺のフィリップ、病のために車いすのラース、盲目のヨゼフ。
20歳そこそこながら童貞の3人は障害者専門の娼館を目指し、
女性看護師1人の介添えのみで旅へ出る道中を描く。
クライム作品ではないけど、健常ではない若者のロードムービーと言えば、
『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア - goo 映画』を思い出しました。
初体験を求めて旅へ出るロードムービーというだけならありがちだけど、
重度障害者3人という設定は異色ですよね。
この映画祭のポスターにもなっている作品でそのポスターからは
もっと明るくて破天荒なノリなのかと思っていたけど、淡々とシリアスなタッチでした。
旅に同行する女性看護師は巨漢で前科もち。
無愛想でぶっきらぼうなんだけど、時に浮かべる笑みは温かい。
車中で歌っている表情は聖母のようだったな。
看護師役の女優さんの人間味のある演技が良かった。
看護師と一線を越える者もいる。
障害が重くても生き残れる者もいれば、命の期限の近付きを感じおびえる者もいる・・・。
それぞれ異なる障害を抱える3人の青年。
未来がある者とそうではない者の現実・・・。
皆がハッピーエンドで終わらせない。
かと言って、皆が絶望的ではないところがリアリティあって
ハッピーエンドとか悲劇とか明解なありきたりな結末にしなかったのが印象深かったです。