
十字路
岡崎京子の同名コミックを蜷川実花監督が約7年の歳月経て映画化。
沢尻エリカの5年ぶりの復帰映画。
端的に言えば、観客によっては100点か0点かに分かれる作品だと思います。
品が良いとは言えないし、画(映像)を重視しすぎて、説明不足な感もあった・・・。
特に、マネージャー〔寺島しのぶ〕が
りりこ〔沢尻エリカ〕の全身整形の関する資料をマスコミに郵送する展開や
クライマックスでのりりこの行動はなんの伏線もなく、唐突・・・。
マネージャーはりりこの奴隷のようで実は横暴なりりこに妬みをもっていたのだろうか?
りりこの行動は自分で自分の幕を下ろす儀式だったのだろうか?
麻田〔大森南朋〕がりりこに言う“タイガーリリイ”も
なぜ“タイガー”なのかよくわからず。。。
芸能界でトップのポジションにしがみつこうとするあまり
心身共に崩れていく全身整形のりりこ・・・。
スターは時代と共に映り変わっていく事を心得ていて何事にも動じない天然美人こずえ。
この二人の対比は面白かった。
髪型もファッションも70・80年代ぽくて時代遅れな感が漂っている濃いメイクのりりこと
黒髪ショートボブで控え目なメイクで等身大の清潔感があるこずえ。
こずえに台頭されて当然な気もするよね~。
5年のブランクを全く感じさせない沢尻エリカの入魂の演技は圧巻だったな。
元々、彼女は難病の少女を演じた連続ドラマ『1リットルの涙』から
映画でも清楚な役柄が多かったですよね。
お騒がせ女優になり、今年復帰してからは悪女役が続いているけど、
全身全霊で役に打ち込むストイックさは昔から変わらない女優魂があるような気もします。
脇役陣も演技派を揃えていたので安心して観る事が出来ましたよ。
神様は最初に若さと美しさを与え奪っていくけど、若さ=美ではないというのは納得。
年齢を重ねたらその年齢なりの美しさもあるはずなんだよね。
要は審美眼の置き方によって変わってくるものかもしれないですね。
現実でも、ウィッグ等色々飾る作り込みが流行った後は、やまガールや綿素材等のナチュラルへと移行していきましたし。
エリカちゃん、かわらず上手でした。
私は「タイヨウのうた」で彼女に惚れましたが、歌声も含め、魅力的な演技をする女の子だなぁと思います。
年を重ねた時の顔が、その人の人生を象徴すると言いますが、年をとった時も「すてきね☆」と言われる生き方ができれば、良いですよね。
この作品好きなのでコメント頂けて嬉しかったですよ。(*^-^*
そうですよね、流行は移り替わっていくから、
同じタイプがずっと支持されるわけではないんですよね。
りりこもそれは頭ではわかっているからこそ、こずえへの憎しみが沸いたのでしょうね・・・。
エリカちゃんは演技に嘘がなくて、本気でぶつかっていくストレートな演技をしますよね。
私は『タイヨウのうた』は未見なのですが、ドラマ『1リットルの涙』での大粒の涙を流して何度も泣いていた演技が今でも印象に残っています。
年齢を重ねた時に飾らなくても魅力的な雰囲気になれるのが理想的ですよね♪