物置
タイムトラベルの能力を持つ家系に生まれた青年が意中の女性との関係を進展させようとする中で、
愛や幸せの本当の意味に気付いていく過程を描く。
ラブコメに定評のあるリチャード・カーティス監督が、
恋人や友人・家族との何げない日常の大切さを描いた作品。
もっとウィットに富んだラブコメかと予想していたんだけど、
ラブコメ色は控え目で、かと言って重すぎず、
淡々とスケッチのように映しだすイギリス映画らしい作り。
タイムトラベルは現実離れした設定だけど、
タイムトラベルする場所が家の物置だし、
タイムトラベルにCGや特殊効果を使っていない印象。
“今を大切に生きよう”という普遍的な主題で、恋愛が軸ではあるんだけど、
それを含め青年と父の絆、妹を顔の大怪我から救う為に一生懸命になる青年の姿は人間味があったな。
家の中の場所からというのは『ドラえもん』ぽかったし、
何度タイムスリップして回避しようとしても悪い出来事は決して避けられない
現実のシビアさはドラマ化もされた小説『昨日公園』を思い出したりもした。
人生良い事ばかりではない、辛い出来事は避けられない。
良くも悪くも過去からは逃れられないし、修正は効かないけど、
その過去を糧にして、今を生きるしかないんですよね、人間は。
それが幸せにつながるかどうかはわからないけど、
独りよがりにならず、相手を大切に思う温かい思いを心に抱いていれば
満たされた人生を送れるかもしれないね。
穏和な余韻が残った作品でした。
お返事遅くなってしまって、すいません。m(_ _)m
当たり前の事なんだけど、日常の中では忘れがちですよね。
それを思い起こさせてくれたような気もしましたよ。
>独りよがりにならず、相手を大切に思う温かい思いを心に抱いていれば
満たされた人生を送れるかもしれないね
本当にそう思いました。